イベントレポート

Plextor、東芝製64層3D NAND採用の次世代SSD「M9Pe」投入を発表

~平均故障間隔1億5千万時間の製品も

 Plextorは、「COMPUTEX TAIPEI 2017」開催に合わせて発表会を開催し、最新のSSD製品ロードマップを公表した。

 発表会ではまず、2017年6月に発売となる、最新のNVMe/PCI Express 3.0 x4対応SSD「M8Se」シリーズについて紹介が行なわれた。

 M8Seシリーズは、メインストリームをターゲットとしたM.2 SSD。コントローラはMarvell製「88SS1093」を採用し、NANDフラッシュメモリには東芝製の15nmプロセスTLC NANDフラッシュメモリを採用。また、DRAMキャッシュは512MB(128GB/256GB/512GB)または2GB(1TB)を搭載する。

 アクセス性能は下に示したとおりで、シーケンシャルリードは最大2,450MB/s、シーケンシャルライトは最大1,000MB/s、4Kランダムリードは最大210,000IOPS、4Kランダムライトは最大175,000IOPSとなる。

2017年6月発売予定のメインストリーム向けNVMe/PCIe M.2 SSD「M8Se」シリーズ。M.2モデル、ヒートシンク装着のM.2モデル、PCI Expressカードモデルの3種類をラインナップ
コントローラはMarvell製「88SS1093」で、15nmプロセスの東芝製TLC NANDフラッシュメモリを採用する
アルミ製ヒートシンク装着モデルとPCI Expressスロットモデルは、優れた冷却性能が備わり、常に最大の性能が得られるという
M8Seのスペック。シーケンシャルリードは最大2,450MB/s、シーケンシャルライトは最大1,000MB/s、4Kランダムリードは最大210,000IOPS、4Kランダムライトは最大175,000IOPS
M8SeのM.2ヒートシンク装着モデル。ヒートシンクによる冷却で、高負荷時でもアクセス速度が低下しないという
M8SeのPCI Expressカードモデル
側面に青色LEDを搭載している

 発表会では、今後M.2対応SSDの需要が大きく伸びていくという予想が示され、それに対応するように、Plextorも今後はM.2 SSDに注力していくと説明。そして、M8Seシリーズに続く、次世代SSDとして、「M9Pe」シリーズの投入が発表された。発売時期は2017年第4四半期を予定している。

 M9Peシリーズは、現在のPlextor製SSDの最上位モデルとなるM8Peシリーズの後継となる製品。詳しい仕様は公開されていないが、NVMe/PCI Express 3.0×4対応、東芝製64層TLC 3D NANDの採用、シーケンシャルリードが最大3,100MB/sになることなどが公表された。

 また、M8SeシリーズのPCI Expressカードモデル「M8Se(Y)」には、側面に青色LEDを搭載しているのに対し、M9PeのPCI ExpressカードモデルにはフルカラーLEDが搭載されるという。

 なお、会場に展示されていたM9PeのM.2モデルでは、コントローラはMarvell製「88SS1093」で、NANYA製8Gbit DRAM「NT6CL256T32BM-H2」を搭載していた。また、NANDフラッシュメモリチップは基板表裏に2チップずつ、計4チップ搭載し、Toshibaロゴと「TH58TFT1123BAEF」という型番が確認できた。

今後M.2 SSDの需要が大きく伸びていくと予想
次世代の最上位SSDとして「M9Pe」シリーズを2017年第4四半期に発売すると発表。M.2モデルとPCI Expressカードモデルを用意
NANDフラッシュメモリには、東芝製64層TLC 3D NANDを採用し、シーケンシャルリードは最大3,100MB/sになるという
M9PeのM.2モデル。アルミ製のヒートシンクが装着される
こちらはM9PeのPCI Expressカードモデル
カード側面にフルカラーLEDを内蔵し、専用ユーティリティで発色や発光パターンを変更できるという
M.2モデルのヒートシンクを外した様子
コントローラはMarvell製「88SS1093」、キャッシュ用DRAMはNANYA製「NT6CL256T32BM-H2」の搭載が確認できた
NANDフラッシュメモリチップは、基板表裏に2チップずつ、計4チップ搭載。チップにはToshibaロゴと「TH58TFT1123BAEF」という型番が確認できた

 このほか、2.5インチSATA SSDの新モデル「M8V」も展示されていた。こちらはコントローラにSilicom Motion製「SMI 2258」を採用するとともに、東芝製64層TLC 3D NANDを採用。また、平均故障間隔(MTBF)が1億5,000万時間と、耐久性に優れる点も特徴としている。

 シーケンシャルリードは最大550MB/s、シーケンシャルライトは最大500MB/s、4Kランダムリードは最大90,000IOPS、4Kランダムライトは最大80,000IOPS。2017年第3四半期に発売予定。

2.5インチSATA SSD新モデル「M8V」
コントローラにSilicom Motion製「SMI 2258」、東芝製64層TLC 3D NANDを採用。平均故障間隔(MTBF)が1億5,000万時間と、耐久性にも優れる
M8Vのスペック