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HP、HyperX OMEN初のゲーミングデスクトップ。大容量VRAMのAIワークステーションも

HPが発表したHyperX OMEN MAX 45L(写真提供: HP)

 HPは、米国ニューヨーク市において開催中の年次イベント「HP Imagine 2026」において、同社の新しいデスクトップPCのラインナップを発表した。

 発表されたのは、CESで「HyperX OMEN」にブランディング変更されたゲーミングデスクトップPC「HyperX OMEN MAX 45L/35L」、Xeon 600シリーズのCPUとNVIDIA RTX PRO Blackwellを最大4枚搭載できるワークステーションPC「HP Z8 Fury G6i Workstation Desktop PC」。

 さらに、先週のGTCでNVIDIAから出荷アナウンスがあったばかりのDGX StationのHP版となる「ZGX Fury G1n」についても開発の意向が示された。

HyperX OMENとして初のゲーミングデスクトップPC「HyperX OMEN MAX 45L/35L」

HyperX OMEN MAX 45L(写真提供: HP)

 HPは1月に開催されたCESのタイミングで、ゲーミング製品のマスターブランドを「HyperX」にすることを発表。それまでOMENのブランドで呼ばれてきた同社のゲーミングPCは「HyperX OMEN」として展開していくことを明らかにしている。

 その時点ではHyperX OMENブランドのゲーミングデスクトップは発表されていなかったのだが、今回「HyperX OMEN MAX 45L」、「HyperX OMEN 35L」の2製品が発表された。いずれの製品も、先日Intelが発表したばかりの「Core Ultra 200S Plusシリーズ」(Arrow Lake Refresh)をCPUに採用。GPUはGeForce RTX 50シリーズを搭載している。

 HyperX OMEN MAX 45Lはその名前からも分かるように、筐体の容積が45Lで、1,200WのPSUを採用しており、熱設計の枠と電力供給に余裕がある仕様となっている。CPUはCore Ultra 7 270K Plusで、GPUは最大でGeForce RTX 5090、メモリ(DDR5)は最大で128GBまで搭載可能だ。コンポーネントはモジュラーデザインになっており、必要に応じて容易に交換できるようになっている。5月から販売予定で、価格は後日公開予定。

HyperX OMEN 35L、前面ファンは2つ(写真提供: HP)
モジュラーデザインを採用している(写真提供: HP)

 HyperX OMEN 35Lは、筐体の容積が35Lと、上位モデルのHyperX OMEN MAX 45Lに比べるとやや小型の筐体を採用している。CPUはCore Ultra 7 270K Plus、GPUは最大でGeForce RTX 5080で、45Lモデルと同じようにモジュラーデザインを採用しており、容易にコンポーネントの交換が可能だ。5月から販売予定で、価格は後日公開予定。

 また、HPは同社のゲーミングPC向けに「OMEN AI」のアップデートを提供する。OMEN AIはマシンラーニングベースのAIがハードウェアやOSの設定などを自動で調整してくれ、パフォーマンスに最適化された状態でゲームを楽しめるようにするツールだ。今回、Minecraft、Roblox、Marvel Rivalsに対応したことが明らかにされた。

大規模なAIモデルの学習や推論に適したXeon 600とRTX Pro×4構成のHP Z8 Fury G6i

HP Z8 Fury G6i(写真提供: HP)

 オープンソースの生成AIモデルが多数開発されている中で、大容量のVRAMやメモリを搭載したワークステーションにも注目が集まっている。HPはそうした市場向けのハイエンドワークステーションとして「HP Z8 Fury G6i」を発表した。

CPUはXeon 600シリーズでGPUはNVIDIA RTX Pro Blackwellシリーズ、オプションのMax side Panelで横方向に拡張可能(出典: HP Imagine 2026、HP)

 Z8 Fury G6iは、CPUに先日Intelが発表したばかりのXeon 600シリーズを採用し、GPUにはNVIDIA RTX Pro Blackwellシリーズの最上位モデルになるNVIDIA RTX Pro 6000 Blackwell Max‑Q GPUを最大で4枚搭載できる。メモリスロットはDDR5(RDIMM)が16基用意されており、DDR5-5200のRDIMMを利用すると、2DPC(1チャンネルあたり2枚のメモリモジュール)構成で利用でき、大容量のメインメモリを構成可能だ。

Z Boost機能をサポート(出典: HP Imagine 2026、HP)

 HP Z Boostと呼ばれるGPUのオーバークロック機能も用意されており、活用することでAI学習のワークロードを300~1,000ほど多く走らせることができたという。また、HPによれば、Z8 Fury G6iではLLaMA-70B LLM 9個分に相当する最大6,140億パラメータでAI推論を実行可能だということだ。

ラック(出典: HP Imagine 2026、HP)

 「HP Max Side Panel」や積み置きを可能にするラックなどもオプションで用意する。Z8 Fury G6iなどに利用可能な拡張サイドパネルで、内部の容積を増やして、より大きな拡張カードをインストールするといったことが可能になる。このほかにも、HP ZBook X G2i、HP ZBook 8 G2i、ZBook 8G2aという3つのモバイルワークステーションも発表されている。

DGX StationのHP版「ZGX Fury G1n」の開発意向を表明

ZGX Fury G1nの開発意向も表明された(出典: HP Imagine 2026、HP)

 HPは、先週行なわれたGTC 2026でNVIDIAが受注開始を明らかにした「DGX Station」のHP版となる「ZGX Fury G1n」の開発意向も表明した。

 DGX Stationは、GB300(Grace CPU 1基、Blackwell GPU 1基)がメインボード上に搭載され、拡張カードでNVIDIA RTX Pro 6000 Blackwellが搭載されているデスクトップワークステーション。大規模なAIエージェントの開発などに適しているとされている。

 今回HPはそのDGX StationのHP版としてZGX Fury G1nを開発していると発表した。ただし、現時点では製品開発のアナウンスが行なわれただけで、具体的な製品の詳細などに関しては明らかにされなかった。