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Huawei、5.5型SIMロックフリースマホ「Mate S」を12月4日発売

~オクタコアを採用したフラグシップモデル

「HUAWEI Mate S」

【20時追記】製品発表会の内容と写真を追加しました。

 ファーウェイ・ジャパンは11月26日、オクタコアのSoCを搭載した5.5型Androidスマートフォン「HUAWEI Mate S」を12月4日に発売すると発表した。税別店頭予想価格は79,800円。主要量販店やファーウェイ公式オンラインストア、Amazon.co.jpといったECサイトで取り扱う。

 Huaweiのフラグシップ機ということで、筐体の品質は高く、アルミ削り出しのフルメタルボディを採用。第4世代のGorilla Glassを採用したAMOLED式のフルHDディスプレイを搭載。色域105%、コントラスト比180万:1の精細な表示を可能とする。本体色は、ミスティークシャンパン、チタニウムグレー、ローズゴールドの3色。

ミスティークシャンパンモデル
右側面。音量ボタンと電源ボタンを配置
左側面。microSIMとNano SIMは一緒に格納されている。取り出すには細い棒で押し込む必要がある
上部にはイヤフォンジャック
下部にはMicro USB端子
背面上部に1,300万画素のカメラを、その下に指紋センサーがある
背面中央にかけて徐々に盛り上がったアーチ型のデザインで、手にフィットしやすいとする
側面部はエッジを切り落としたダイヤモンド加工を採用
チタニウムグレー

 主な仕様は、SoCがHisilicon Kirin 935(2.2GHz+1.5GHz、8コア)、メモリ3GB、ストレージ32GB、ディスプレイはCorning Gorilla Glass 4の5.5型AMOLED式フルHD(1,920×1,080ドット)ディスプレイ、OSはAndroid 5.1(Lollipop)とEmotion UI 3.1を搭載。バッテリ容量は2,700mAh。

 インターフェイスは、背面1,300万画素/前面800万画素カメラ、IEEE 802.11b/g/n無線LAN、Bluetooth 4.1+LE、Micro USB、microSDHCカードスロット、Nano SIMスロットを備える。

 対応バンドはFDD-LTEが1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/19/20/25/26/28、TDD-LTEはB40、UMTSバンドは1/2/4/5/6/8/19、GSMは850/900/1,800/1,900。

 本体サイズ/重量は、約75.3×149.8×7.2mm(幅×奥行き×高さ)/約156g。

利便性を高めた指紋センサーや、機能が増えたナックルセンス

ファーウェイ・ジャパン 端末統括本部 マーケティング統括部 ブランディングマネージャーの村上勝清氏がMate Sの特徴を説明した

 製品説明には、ファーウェイ・ジャパンの村上勝清氏が登壇し、Mate Sがビジネスとプライベートの両方で自信を持って勧められる実用的なフラグシップ機であると明言。デザイン、操作性、カメラ、ビジネスの4点にフォーカスして解説を行なった。

 まずデザインについては、フルメタルボディのサテン仕上げにし、エッジの効いた側面部はデュアルダイアモンドカット加工による切り落としで高級感を演出。本体の厚みは7.2mmと十分に薄型ながら、さらに最薄部を2.65mmに落とすことで、操作時のフィット感を向上させるアーチ型形状を採用した。ディスプレイ部分はラウンドエッジ加工の第4世代Gorilla Glassを使い、5.5型スマートフォンの中でも小型で薄型軽量のデバイスに仕上げたという。

人間工学に基づいて設計されたフルメタルボディの筐体
本体の厚みは最大7.2mmだが、最薄部が2.65mmになっており、背面部はアーチを描いたデザインになっている
デュアルダイヤモンドカットによって、両側面部はエッジを効かせたデザインになっている
ディスプレイの美しさだけでなく操作性にも寄与するという2.5Dスクリーンを謳うCorning Gorilla Glass 4
ディスプレイはAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)を採用。画素密度は401PPI、解像度はフルHD、色域は105%と広く、コントラスト比は180万:1と高い
iPhone 6Sと思われる機種との大きさ比較

 次に、Mate Sの操作性について、背面部の指紋センサーによる利便性の向上を紹介した。Mate Sの指紋センサーは同社Mate 7に搭載されているものよりもセンシングの感度と速度が向上しており、村上氏によれば0.5秒早くなっただけではあるが、驚くほど体感速度が上がり、これまでよりもホーム画面の表示が早くなったとする。

 この指紋センサーはタッチセンサーとして機能するのも特徴で、センサー部分を上下にスライドすることで通知エリアを開閉したり、左右でのスワイプ、ダブルタップによる通知のクリア、長押しで自撮りができるなど、片手持ち状態でも指を本体背面に這わすだけで、さまざまな操作が可能な点をアピールした。

 また、指ではなくコブシでの画面タッチ操作を実現する、同社が世界初とするナックルセンス技術についても語り、Mate Sでは新たにバージョン2.0が搭載されたことで、画面を動画キャプチャする機能、「M」などのアルファベットを描いて任意のアプリを起動させる機能、撮影画像を任意形状でクロップするといったものまで、新しい機能を意欲的に取り入れている。

Mate 7からセンサーがパワーアップ。0.5秒ほどセンシングの速度が上がっているという
指紋センサーのバージョンが2.0になり、センサーのタッチ操作で通知エリアをコントロールすることが可能になった
指紋センサーの長押しによる自撮りが可能
コブシを使ってディスプレイをタッチ操作できるナックルセンス技術に対応
ナックルセンス 2.0になり、撮影画像の任意形状のクロップが可能に
2本指のコブシで2回ノックすることで、画面を動画でキャプチャできる
ジェスチャ操作でアプリを起動
ナックルジェスチャで使えるのは「M」、「C」、「W」、「e」の4文字のみだが、起動アプリには好きなものを割り当てられる
ナックルセンス 2.0になり、ハート型のクロップが可能になった。

 背面カメラは1,300万画素と特段高性能ではないが、より明るい写真が撮れるというホワイトを加えたRGBWの4色イメージセンサーを搭載。光学手ぶれ補正機能に加え、レンズ部分に透過率の高いサファイアガラスを採用することで、透明度のある鮮明な画像が撮れるという。撮影モードにはプロっぽく写真を仕上げてくれるプロカメラモードを搭載するほか、3種類のモノクロフィルタも使用でき、撮影の幅を広げることができる。

 800万画素の前面カメラはソフトライトLEDを装備し、ライトをオンにすることで肌の質感を保った自撮り撮影が可能に。ビューティーモードに最新の美顔アルゴリズムが採用され、よりきれいな自撮りができるそうだ。

背面カメラは1,300万画素、ホワイトを加えたRGBWの4色センサー、光学手ぶれ補正、サファイアプロテクタを装備
プロカメラモードを使用することで、夕日などの写真をドラマチックに仕上げることができる
標準、インパクト、NDの3種類のモノクロフィルタを搭載
ソフトライトLEDを搭載した800万画素の前面カメラ
ソフトライトを使用した自撮り

 村上氏は最後にビジネス向けの機能として、Mate Sに搭載されている3つのマイクを使用した録音モードを挙げた。複数のマイクによって集音の方向を制御でき、自動的に音源を検知してその部分の集音性を上げる会議モードや、2方向の集音を行なうインタビューモードが利用できることを説明。また、カメラ機能に関して、プロジェクタなどに表示されたスライドを斜めの角度で撮影しても、ゆがみ補正をかけて正面から見たように補正してくれる文書撮影モードの利便性を語った。

3基のマイクを搭載し、音源の方向を特定できる
会議モードでは音源の位置を自動的に検知して、集音方向を自動的に設定する
インタビューモードでは2方向から集音し、それ以外はシャットアウトして余計な音を録音しないようにする
カメラの撮影で文書撮影モードを利用すれば、斜めの角度で撮ったスライドのゆがみを補正できる

 発表会にはゲストとして、ファッションモデルの道端アンジェリカさんが登場。Mate Sを事前に使用していたとのことで、その使い勝手について率直な意見を述べてくれた。

 道端アンジェリカさんは、Mate Sの最初の印象ついて、スタイリッシュでカッコイイ見た目と、手に馴染む持ちやすさを挙げ、本体色はいろいろな衣装に合うミスティークシャンパンを選んだという。気に入った点として、指紋センサーや化粧中でも使用できるナックルセンスの利便性、自撮りや風景写真をきれいに撮れるカメラについて述べ、「本当に便利です」とMate Sにご満悦の様子だった。

ファッションモデルの道端アンジェリカさん。Mate Sの使用感についてコメントした
Mate Sで自撮りした道端アンジェリカさん自身の写真。ビューティーモードで本物以上に肌をきれいに見せてくれるという
中にフルーツが入ったデトックスウォーターを撮影。イチゴ、ライム、ラズベリーが入っており、フルーツのきれいな発色が出ているとコメント
けやき坂の写真。無数のライトでデコレーションされた中心のツリーを活かしつつ、周辺の景色をつぶさずに見たままで撮影してくれたと、Mate Sの性能に感激していた
会場スタッフにプロカメラモードで撮影してもらい、一眼レフで撮影した写真と比較するというデモを披露
道端アンジェリカさんは、肌の艶感が出ていてている右のMate Sの写真の方が好きと言い、一眼レフと遜色ない写真が撮れるとMate Sを絶賛した

 以下、会場に展示されていた実機の写真を掲載している。

ホーム画面1
ホーム画面2
ホーム画面3
Android OSのバージョンは5.1.1で、会場にいた説明員に聞いたところ、6.0へのアップデートは今のところ未定ということだった
付属品一式。写真の変換アダプタは製品版では日本のコンセントに合ったものが同梱され、カバーも違う色になる
日本用のカバーはベージュに近い色
開いた状態
背面側。カメラと指紋センサー部分が吹き抜けになっている
付属のイヤフォン
イヤフォンには音量調整用のリモコンボタンも付いている
ローズゴールド正面
ローズゴールド背面。会場の照明で色が分かりづらいが、iPhone 6Sのローズゴールドよりも薄い色だった
ナックルジェスチャの設定
ナックルジェスチャ使用時は、画面上に描いた文字が水色で表示される

(中村 真司)