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Huawei、クラシックデザインのスマートウォッチを国内発売

「Huawei Watch」

【16時追記】記者発表会の内容を追記しました。

 ファーウェイ・ジャパンは16日、Android Wearを搭載したスマートウォッチ「Huawei Watch」を発表した。

 直径42mmの丸型デザインで、傷が付きにくいサファイアクリスタルを採用。タッチ操作対応の有機ELディスプレイ(400×400ドット/286ppi)を搭載しており、コンストラスト比10,000:1の鮮明な表示を謳う。

 ラインナップは4種類が用意され、10月16日より順次発売予定。W1 Eliteのみ11月中旬以降の発売となる。

モデル名本体色店頭想定価格(税別)
W1 Classic leatherシルバー(バンド: ブラックレザー)45,800円
W1 Classic Stainlessシルバー(バンド: メタル)51,800円
W1 Activeブラック57,800円
W1 Eliteゴールド81,800円
W1 Classic leather
W1 Classic Stainless
W1 Active
W1 Elite
4種類のバンドが展示されていたが、市販のバンドを装着することもできる
背面に充電用の端子やセンサーを装備
充電装置。台は付属しないようだ

 各製品ともに中身は同じとなる。主な仕様は、CPUがQualcomm Snapdragon APQ8026(1.2GHz)、メモリ512MB、ストレージ4GB、ディスプレイは1.4型円形のAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)を採用。防水防塵機能はIP67準拠。

 インターフェイスはIEEE 802.11b/g/n、Bluetooth 4.1+LE。センサー類には6軸のモーションセンサー(加速度/ジャイロ)、バロメーター(気圧計)、心拍センサー(PPG)、振動モーターを搭載。

 バッテリ容量は300mAhで、バッテリ駆動時間は1.5日。バッテリ充電時間は75分間。

 本体サイズは42mm×11.3mm(直径×厚み)。重量はレザータイプのバンドを採用したものが約61g、フラットメタルタイプが96g、チェーンメタルタイプが131gとなる。

仕様は各製品共通

日本でのシェア拡大を受け、コールセンターの設置などサービスを強化

 記者説明会ではファーウェイ・ジャパンのデバイス・プレジデントである呉波(ゴ・ハ)氏が登壇し、同社の取り組みに関する報告から始まった。

 同社は2015年1月~5月にかけてグローバルでのスマートフォン市場シェアが世界3位、2015年第2四半期における中国のスマートフォン市場シェアで1位であること、そして日本ではスマートフォンおよびタブレットの販売台数で短期ながら度々1位を取っていることを説明。

ファーウェイ・ジャパンのデバイス・プレジデントである呉波(ゴ・ハ)氏
2015年7月から8月にかけて、SIMロックフリースマートフォンで販売台数が1位になったという(BCNランキングを自社集計)
2015年8月はAndroidのSIMロックフリータブレットでも販売台数が1位
2008年から2014年の7年間でシェア連続1位のWi-Fiルーター

 これらの日本での同社製品の浸透を受け、サービスの向上を目指すため、コールセンターの設置を決定した。同氏は、日本市場では製品の品質だけでなく、サービス品質の良さも重要と考えており、サポートが年中無休であることに加え、電話1本での製品受け取り、配送/返送料金の無料化など、ユーザーエクスペリエンスの向上を図る構えだ。

日本でのサポート品質向上のため、コールセンターを設立
ユーザー宅まで修理の引き取りを行ない、配送/返送料も無料化する

ファッション性を強く意識して広告展開

 Huawei Watchの説明には、同社で商品企画担当部長を務める平山広道氏が登壇し、Huawei Watchがこれまでのテクノロジ重視のスマートウォッチではなく、時計らしい時計であることを強調。ファッションとして成立することを目指してデザインを追求していると述べた。

Huawei Watchの説明には、ファーウェイ・ジャパン株式会社 端末総括本部 プロダクトセンター 商品企画担当部長の平山広道氏が登壇した

 同氏は、スマートウォッチ市場が十分に活性化されておらず、一般にはどうやって使うのかが分からないといったネガティブなイメージが浸透しているとの考えを語り、その打開策としてコマーシャル面に特に力を入れたという。

 具体的には、海外の有名写真家やファッションモデルの起用に加え、フランスではGQ、イタリアではVOGUEといったファッション誌とタイアップ。アメリカ/イギリス/イタリア/フランスで9月から販売を開始し、VOGUEとタイアップしたファッションショーは特に盛況だったと語り、デザインの良さについてMWC 2015 2015やIFA 2015でのアワード受賞も挙げた。

Huawei Wathのテーマである「Fashion Embracing Technology」
Huawei Watchはアメリカ/イギリス/イタリア/フランスの4カ国で9月から販売を開始。製品のファッション性を伝えるため、各国でタイアップを行なった
ファッション誌とのタイアップ
2月にあったMWC 2015では、6種類のアワードを受賞
9月のIFA 2015においては、ベストウェアラブルの証であるGIGAアワードも受賞した

デジタルっぽさを排除し、アナログ時計らしさを追求したデザイン

 平山氏は、Huawei Watchのデザインに関して、円形ディスプレイを42mm径にした理由について、大きなサイズのスマートウォッチの主流が40~42mmあることと、男性がもっとも付けやすいサイズであることからこのサイズを選択したという。そして、表面のディスプレイ占有率を72%まで上げ、フレーム部分を小さくすることで、よりアナログ時計に近くなるようなデザインを目指した。そのため、音声認識機能のためのマイクを背面に配置するといった工夫を凝らしている。

 また、ディスプレイとフレーム間のベゼル幅が0.6mmと短いのことも特徴としており、一般的なスマートウォッチで白い背景を表示した際、ディスプレイ縁の黒が目立ってしまいデジタルデバイスであることを意識してしまうという理由から、極力目立たないように設計。竜頭の位置は人間工学に基づき、もっとも操作しやすい2時の位置に配置した。

42mm径の円形、ディスプレイ占有率72%、0.6mmのベゼルなど、アナログ時計に見えるようにデザインを行なっている
「ホールレスデザイン」とは音声認識用のマイクが表面ではなく背面に装備し、目立たないようにしていること指す
正面にある横長の2つの穴がマイクとなる
反対側には小さい2つの穴があるが、こちらはスピーカーかもしれない

 素材に関しては、ディスプレイのガラス面には、世界で2番目の硬度を誇り、透明度も高いサファイアクリスタルを採用。ボディはステンレススチールで316Lという医療現場で利用されるアレルギー反応が起きにくい素材を選択。さらに、冷間鍛造によって強度は40%向上しているため、衝撃や傷に強いという。設計に関しては、スイスのメーカーとの共同開発によるものと説明。

 文字盤は40種類以上用意されており、秒針が滑らかに表示されるようにAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)式の液晶を採用している。

世界で2番目の硬度というサファイアクリスタルを採用
時計のフレーム部分などはスイスのメーカーと共同で開発
任意に選択可能な40種類以上の文字盤を用意

音声認識機能や時計単体で音楽再生に対応

 Huawei Watchは、音声認識機能を備えており、パーソナルアシスタント機能の「Google Now」をサポート。そのほか、メールやSNS、天気情報などを知らせる通知機能、心拍数の測定や走行距離を知るためのスマートトラッキング機能を搭載。後者については同社が販売しているリストバンドタイプのウェアラブルデバイスと同等の機能を備えているという。また、4GBのストレージを利用して、スマートフォンを介さずに時計単体で音楽を再生可能。Bluetoothヘッドフォンなどとペアリングして、楽曲を聴くことができる。

パーソナルアシスタント機能のGoogle Nowに対応
通知機能
スマートトラッキング機能
音楽再生はスマートフォンを介さずに行なえる

 利便性を図るために、省電力時も常時ディスプレイに時間が表示されるようになっており、時間や通知を見るために1度タッチしなければならない手間を省いているほか、Wi-Fi機能を活用してスマートフォンを使わずにOSのアップデートができるようになっている。

常に時計が表示されるため、時間確認のためにタッチしなくてすむ
OSの更新時はWi-Fi機能を使って時計単体で作業を行なえる
Android WearのiOS対応により、iPhoneからの操作にも対応
スマートフォンの検索機能やリモート撮影機能を搭載

 以下、会場に展示されていたHuawei Watchの写真を掲載している。

W1 Active装着時
W1 Activeのバンド側
竜頭をはホームボタンのような役割でトップ画面に戻ることができる
側面部。厚みは11.3mm。
金属メッシュタイプのバンド
革タイプのバンド
自動的にニュースを拾って表示する
ニュースの拡大表示
帰宅ルート検索機能で、自宅までの帰宅時間を表示
歩数計を使った歩数の表示
筆者が使用しているGショックと大きさを比較してみた
ファッションショーを意識したデモも披露

(中村 真司)