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AMD、3.97TFLOPSのRadeon R9 380X

~R9 380からSPとテクスチャユニット数を増強

「Radeon R9 380X」

 AMDは19日、Radeon 300シリーズのハイエンドGPU「Radeon R9 380X」を発表した。R9 390の下位に位置付けられるGPUであり、その下には順にR9 380、R7 370、R7 360が続く。

 執筆時点では想定価格が明らかにされていないが、上位のR9 390搭載ビデオカードの実売価格が5万円付近で、下位のR9 380が3万円台半ばの価格で売られていることから、初出では4万円台前半から半ばの価格で登場すると予想される。この価格帯はNVIDIAのGPUで言えば、GeForce GTX 970がライバルに該当しそうだが、AMDのレビュアーズガイドではその1つ下のGTX 960を対抗としているようだ。

 主な仕様は下表の通り。

【表】Radeon R9 390/380X/380の主なスペック
R9 390R9 380XR9 380
GPUクロック(最大)1,000MHz970MHz970MHz
Stream Processor2,560基2,048基1,792基
テクスチャユニット160基128基112基
ROP64基32基32基
メモリ容量8GB(GDDR5)4GB(GDDR5)2/4GB(GDDR5)
メモリクロック(データレート)1,500MHz(6GHz相当)1,425MHz(5.7GHz相当)1,425MHz(5.7GHz相当)
メモリインターフェイス512bit256bit256bit
Typical Board Power275W190W190W

 Radeon R9 380XはフルHD(1,920×1,080ドット)およびWQHD(2,560×1,440ドット)解像度での高品質かつ高フレームレートのゲーミングを想定しており、ほかのRadeon 300シリーズと同じく28nmのプロセスルールを採用。

 もちろんDirectX 12をサポートし、VulkanやMantleといったグラフィックAPIにも対応する。また、AMDが先日発表したドライバソフトウェアの「Radeon Software Crimson edition」に対応する予定。

 Typical Board Powerは190Wで、リファレンスカードのPCI Express電源は6ピンを2基使用。このあたりの使用は下位とRadeon R9 380と変わらず、GPUクロックも最大970MHzと共通。大きな違いはStream Processorとテクスチャユニットの数で、それぞれの差は前者が256基、後者が16基となっている。

 資料によると、同GPUを搭載した製品はASUS、GIGABYTE、PowerColor、Sapphireなどから登場予定。

 NVIDIAを含めた性能差については、別記事のレビューを参照のこと。

(中村 真司)