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NEC PC、ブランドを統一した「新生LaVie」発表会
~石井一久、木佐彩子夫妻も登場
(2015/1/20 15:37)
NECパーソナルコンピュータ株式会社は20日、2015年PC春モデルを発表。それに合わせて同日、「新生LaVie発表会」を都内で開催した。
冒頭で登壇したNECパーソナルコンピュータ 取締役執行役員常務の留目真伸氏は、同社の現況について、2014年のPCシェアは好調に伸ばし25%となったことや、2012年に参入したタブレットが直近で20%を超え、Androidタブレットでは2014年に2位に付けたことを紹介。「NECが従来からフォーカスしている、日本のお客様にあった安心、簡単、快適という商品開発が評価されたものと考えている」と理由を分析した。
一方、「この(日本のお客様にフォーカスする)路線は継続するが、我々の目的はシェアを取ることではない」とも述べ、同社の事業の新しい取り組みを紹介した。
1つはブランドの統一だ。これまでノートPCは「LaVie」、デスクトップPCは「VALUESTAR」と分かれていたブランドを、「LaVie」に統一。フランス語で“生活”を意味する単語をブランド名に冠し、“生活のそばに、いつもあるパソコン”のコンセプトで紹介されてきた。
しかしながら、PCそのものは机に向かってキーボードで文字を打つという従来の形から進化しておらず、同社の調べでは写真や動画をオンラインストレージにアップロードする人は3%、ホームネットワークを活用した宅内TV視聴の利用者は7%、TV電話の利用者は9%に留まっていることを紹介。「デジタルライフが消費者に普及できていない。いくらトップシェアをもらっても、NECパーソナルコンピュータは本質的な課題を解決できていない。我々の事業の目的はデジタルライフを日本のお客様に普及させて楽しんでいただくことなので、満足してはいけない」と課題を挙げ、この認識に基づいたハードウェアやソフトウェア、サービスを提供していくとした。
なお、統一された“新生”LaVieブランドでは、「Digital Dramatic Days」をスローガンに掲げる。これは、「誰もが先進技術を簡単に、いつでも楽しんでもらい、ドキドキわくわくするような毎日を送ってもらいたいという思い」が込められている。
その新生LaVieの発表にあたり、インテル 執行役 マーケティング本部 本部長の山本専氏も挨拶。同氏はインテル入社当初にNEC担当だったそうで、「若い頃にNECのLaVie向けにCPUの確保や供給を日夜頑張っていた。個人的にも愛着のあるブランド」というエピソードを披露。
後述のLaVie Hybrid ZEROを取り上げ、「革新的な製品を常に市場に投入して頑張っていただいている。今後もNECと手を取り合って市場に良い製品を提供していきたい」と、98シリーズから続くNECとの強固なパートナーシップを強調した。
NECパーソナルコンピュータの“新生”LaVieの具体的な製品ついては、商品企画本部の森部浩至氏が説明。
まず、自宅のPCのあるべき姿として、従来のようにPCのあるところに人が行くのではなく、人のいるところにPCがあるのがこれからのPCの利用スタイルであるとし、それを実現する製品として、15.6型液晶を搭載した液晶一体型PC「LaVie Hybrid Frista」を紹介した。Fristaは“フリースタイル(Free Style)”から取られた造語。
PCは使うときも使わないときも一定のスペースが必要であったものを、キーボードを収納式とすることで削減。同じ15.6型のノートPCと比べて設置面積は約40%狭い。また、奥行きは160mmと、文庫本サイズ程度に抑えていることをアピールした。
さらに、プロジェクションマッピングを用いて、利用シーンを想定したデモも実施。朝のひとときに立ったままキュレーションソフトの「My Time Line」を使ってニュースをチェックしたり、ジェスチャー操作が可能なことから料理中に手が水に濡れていても気兼ねなく使えることなどを紹介した。
続いて、外出先でのPCの使い方について言及。こちらも現状ではオフィスやカフェなど机と椅子があることを前提とした使い方をしていると課題を掲げる。他方では、スマートフォンやタブレットの普及により、立って利用するスタイルも一般化しており、これをPCに取り込むことを提案している。
それを実現するのが、13.3型2-in-1として世界最軽量の「LaVie Hybrid ZERO」である。ZEROという製品名には、「Zero Gravity」、つまり無重力のように軽く感じるPCという意味が込められていると言う。
構造的に重くなってしまう360度回転ヒンジを搭載しつつ926gを達成した軽量さが特徴だが、森部氏は「数字のために軽量化したのではない。ZEROが手に入れたかったのは自由」と語り、これまでできなったことを実現するための軽量化であることを強調。
例えばカフェでタブレットモードにしてSNSチェックをしている時にクライアントからメールが来たらクラムシェルに切り替えて返信するといったデモでは、9時間のバッテリ駆動時間が活きるとするほか、高解像度(WQHD/2,560×1,440ドット)IGZOの搭載でクリエイターのモバイル用とにも最適とした。
また、荷物が多くなりがちな女性は、旅行の荷物から真っ先にPCを外していたのでは? という点を想定し、本製品なら重さを感じず、華奢なバッグにも入ることをデモで示した。
このほか、新生LaVieでデジタルライフの普及を図るべく、アプリケーションやサービスについても、これまでとは違う「お客様の課題解決を第一に考えたアプリ開発」(森部氏)を行なうという。
その第1弾アプリとして提供されるのが、「My History」と「My Treasure」で、前者はオンラインの写真/ビデオストレージサービス、後者は紙焼き写真やビデオテープなどのアナログ資産のデジタル化サービスとなる。
My Historyは、PC向け、スマートフォン向けの2つのビューを持ち、撮影日付に沿って写真をタイムライン表示できるほか、SNSへの投稿機能などを持つ。NECユーザー以外も利用可能で、Webブラウザ版とAndroid版から順次提供が開始される。
200万画素の写真500枚までを無料で保存できるほかは有料。写真は枚数単位で追加するプランが100枚あたり500円(税別、以下同)、1,000枚までの写真を保存できる月額プランが100円、枚数無制限の月額プランが500円。有料プランの場合は保存する画像に解像度制限を設けない。ビデオは1時間あたり500円。
発表会では、元プロ野球、メジャーリーグでピッチャーとして活躍し、現在は吉本興業に契約社員として勤める石井一久さんと、元フジテレビアナウンサーで現在はフリーアナウンサーの木佐彩子さんが夫妻で登壇。
最近は主夫願望をのぞかせているという石井さんはFristaについて、「なるべく家を出たくないタイプなので。料理も“俺の一品”みたいのを作ってみたいなぁという、そういう年齢になってきたので、キッチンに持って行ったりするのに機動力のいいPCだと思います」とコメント。
木佐さんはZEROについて問われ、「第一印象はとにかく軽い、片手で持てる。私の仕事はオフィスワークではなくて、現場に荷物を持っていくので、軽いのは第一条件というか、うれしいですよね」とコメントした。
両製品とも第5世代Coreプロセッサが入っていることについて問われると、石井さんは「賢いPCにはやっぱり“Intel、はいってる”ってことなんですよね。僕は吉本興業に入っちゃって、あんまりIntelが入ってないので、PCでIntel、はいってるを楽しみたいです」との天然コメントを残した。
また、My Historyに2人の子どもの頃からの写真を表示するデモを実施。最初は石井さんのタイムラインを表示しているが、簡単に2人のタイムラインを並べて表示できる様子や、片方のタイムラインにある写真を、もう片方のタイムラインへ共有するのをドラッグ&ドロップで行なえる様子などを紹介した。後者のデモについて木佐さんは「こうやって簡単にお互いの写真が共有できるのはいい。友達は子どもが3人いると3冊のアルバムを作るんですけど、これなら簡単にできますね」と気に入った様子。
こうしたMy Historyのデモを見て、木佐さんは「写真は撮ったときに見るのも大好きなんですけど、もっともっと年齢を重ねていった時、例えば子どもが小さい時の写真を見ると泣けてきたり、いろんな思いになるんです。昔のものを簡単に見られたり、主人のタイムラインと見られるのは未来のタイムマシンの形だと思った。将来、カズ(石井さん)がもし先に死んじゃったら、こういうのを見て、いろいろな思いになりたいなと率直に思っちゃって……ごめんなさい不謹慎でした(笑)」。
石井さんは「僕としてはシンプルに使いたいということがあって、使い勝手がよさそう。(家族で共有しますか?の問いに)共有するかしないかは僕のさじ加減」と夫婦揃って会場を笑わせた。