ニュース

AMD、ゲーミング向けCPUの最上位「Ryzen 9 9950X3D」。モバイル向けも登場

 AMDは、第2世代3D V-Cacheを採用したゲーミング/クリエイター向けCPUとして、デスクトップ向けの「Ryzen 9 9950X3D」、「Ryzen 9 9900X3D」、およびモバイル向けの「Ryzen 9 9955HX3D」を発表した。

3D V-Cache採用のデスクトップ向けCPUに上位モデルが登場

 Ryzen 9 9950X3DおよびRyzen 9 9900X3Dは、2024年10月に発表した「Ryzen 7 9800X3D」の上位モデルにあたる、第2世代3D V-Cache技術を採用したCPU。2025年第1四半期の投入を予定している。Ryzen 9 9950X3Dでは、16基のZen 5コアに加え、合計144MBの大容量キャッシュを搭載。ゲーマーだけでなく、クリエイターにも好適なCPUだとしている。

 同社の説明によれば、前世代のRyzen 9 7950X3Dと比べて、40のゲームタイトル(1080p/高画質設定)でのテストで平均8%、20のクリエイター向けアプリでのテストで平均13%の性能向上を達成したという。

第2世代3D V-Cacheを採用
Ryzen 79 7950X3Dとの比較

 また、競合製品であるCore Ultra 9 285Kと同様のテストで比べると、ゲーム性能で平均20%、クリエイティブ性能で平均10%高い性能を発揮できると説明している。

Core Ultra 9 285Kとの比較

 主な仕様はRyzen 9 9950X3Dの場合、コア数が16基、スレッド数が32基、最大クロックが5.7GHz、キャッシュが144MB、TDPが170W。

 Ryzen 9 9900X3Dの場合、コア数が12基、スレッド数が24基、最大クロックが5.5GHz、キャッシュが140MB、TDPが120W。

Ryzen 9000X3Dシリーズ
製品ラインナップ
【表1】Ryzen 9 9950X3D/9900X3Dの主な仕様
モデル名コア/スレッド数CPUクロック
(ベース/ブースト)
キャッシュTDP
Ryzen 9 9950X3D16/324.3GHz/5.7GHz144MB170W
Ryzen 9 9900X3D12/244.4GHz/5.5GHz140MB120W

3D V-Cache採用のモバイル向けCPUも登場

3D V-Cache採用のモバイル向けCPU「Ryzen 9 9955HX3D」

 あわせて同社は、3D V-Cacheを搭載したモバイル向けCPU「Ryzen 9 9955HX3D」を2025年上半期に投入予定であることも明らかにした。Ryzen 9000HXシリーズの最上位モデルにあたり、こちらもゲーマーおよびクリエイターに向けたハイエンドCPUに位置付けられる。

 主な仕様は、コア数が16基、スレッド数が32基、最大クロックが5.4GHz、キャッシュが144MB、TDPが54W。デスクトップ向けのRyzen 9 9950X3Dと同等のコア数とキャッシュ容量を備える。

 そのほかRyzen 9000HXシリーズでは、3D V-Cache非搭載の「Ryzen 9 9955HX」、「Ryzen 9 9850HX」も用意する。主な仕様はRyzen 9 9955HXの場合、コア数が16基、スレッド数が32基、最大クロックが5.4GHz、キャッシュが80MB、TDPが54W。

 Ryzen 9 9850HXの場合、コア数が12基、スレッド数が24基、最大クロックが5.2GHz、キャッシュが76MB、TDPが54W。

Ryzen 9000HXシリーズ
製品ラインナップ。3D V-Cache非搭載のモデルも含まれる
【表2】Ryzen 9000HXシリーズの主な仕様
モデル名コア/スレッド数最大クロックキャッシュ3D V-CachecTDP
Ryzen 9 9955HX3D16/322.5GHz/5.4GHz144MB55〜75W
Ryzen 9 9955HX16/322.5GHz/5.4GHz80MB×55〜75W
Ryzen 9 9850HX12/243GHz/5.2GHz76MB×45〜75W