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総勢12チーム2ディビジョン制となったSFL 2024。全チームに意気込みをインタビュー

 2023年6月2日に発売された格闘ゲーム「ストリートファイター6」が発売して1年が経過し、近年に例のないほどの盛り上がりを見せている。モダン操作と呼ばれる複雑なコマンドを入れなくても必殺技が出せる新たな操作体系の実装や、ゲーム実況やVTuberなど配信者の多くの支持もあり、多くのユーザーが初めての格闘ゲームとしてストリートファイター6を遊んでいる状況だ。

 これに伴い、オンラインの大会だけでなく、オフラインで開催される大会も増加したほか、格闘プロゲーマーたちがゲストに呼ばれるオフラインの対戦会が各地で開催されるなど、プレイ人口の増加も実感できる。

 そんな中、毎年開催されているチームリーグ戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2024(以下、SFL2024)」が今年も8月から開催となる。参加チームは去年の9チームから、これまでで最大規模となる全12チーム、出場選手は全48人とこちらも最大規模だ。

 今回、都内で行なわれた宣材撮影の現場に同行し、参加選手たちの生の声を聞ける機会が得られたので、その時の様子をご紹介する。なお、選手たちへのインタビューは複数のメディア合同で取り行なわれたほか、インタビュー締めの1カットはプロカメラマンの志田彩香氏によるディレクションに相乗りさせて頂いたカットも含まれる点を添えておく。また、これ以降は選手たちの敬称は略している。

参加チームは全12チーム!日本のプロ野球と同じチーム数となった

2024年の注目ポイントは?

 SFL2024はこれまで以上に激動の予感だ。今年のメンバー発表はタイミングがチーム毎に委ねられたことから、その発表時期はまちまちとなった。最速が広島TEAM iXAの4月22日、最後に発表したCrazy Racoonは6月30日と、約2か月の期間の中で各チームともX投稿、配信発表など、ここでもチーム毎の特色が見られた。

 出場選手については、ウメハラのSFL参戦といううれしいニュースが真っ先に思い浮かぶ。2023年は自身の番組など、さまざまな企画を通じてストリートファイター6を盛り上げていたウメハラだが、いよいよ今年はSFL2024でも競技者としてのウメハラのの勇姿が楽しめる。名参謀ふ~どと2人でネモが率いるSaishunkan SOL 熊本に合流した形で、最強チーム爆誕の可能性を感じさせる。

 出場選手の増加に伴い、今年も去年以上に初出場の選手が多く見られる。広島TEAM iXAのひかる、FUKUSHIMA IBUSHIGINの翔、Belc FAV gamingのりゅうきちとts、CAG OSAKAのえいた、名古屋NTP OJAのもっちー、VARRELのだいこく、Yogibo REJECTのLesharと8人もの選手がSFL初出場となった。

 中でも韓国のLesharは日本のSFLでは初となる海外で活動する選手のレンタル参加だ。今年は1人だが、来年以降はこうした海外を拠点として活動する有名選手の参加が増える可能性も高そうだ。もっちーは別の格闘ゲームの世界大会で優勝するなど、古くから活躍するベテランプレイヤーだが、今回、満を持してのSFL初参戦となる。

 長らく同じチームに在籍していた選手たちの移籍も目立つ1年だった。名古屋NTP OJAに所属していたあきらは、今年からYogibo REJECTに移籍となったほか、長らくBelc FAV gamingの傭兵として戦っていたときどはYogibo REJECTに、同じく傭兵だったボンちゃんも今年からはCrazy Racoon所属の選手としてSFLに参戦する。

 さらにはSaishunkan SOL 熊本のShutoも今年からCrazy Racoonに移籍したほか、Burning Coreのかずのこ、CAGのどぐらなど、4人ものエース級の選手たちがCrazy Racoonに集結する運びとなった点は脅威を感じる。

 そして、去年まで魚群としてSFLに参戦していたVARRELはチームの合併に際して、まちゃぼーが離脱。DetonatioN FocusMeの助っ人として参戦する事となっており、新たな因縁が生まれる形だ。このように各チームが激しく変動する中で、忍ism Gamingのみ、3年連続で同じ4人のメンバーでの参戦となっている。

 チーム数の増加に伴い、今年から新たなルールとして「2ディビジョン制」が導入される。これは12チームを2つのリーグ(Division SとDivision F)に分け、6チームずつでリーグ戦を行ない、上位3チームがプレイオフ、グランドファイナルへと進出する。

 リーグの振り分けは、7月8日の配信にて既報の通り、Division SがFUKUSHIMA IBUSHIGIN、Saishunkan SOL 熊本、忍ism Gaming、Good 8 Squad、名古屋NTP OJA、DetonatioN FocusMe、Division FがBelc FAV gaming、Crazy Racoon、VARREL、CAG OSAKA、広島 TEAM iXA、Yogibo REJECTとなっている。

 開催日時は8月16日から11月22日までが各ディビジョン内での対戦となっており、それぞれのDivision内の3試合を1日で行なう。Division Sの開幕戦は8月16日で、組み合わせは第1試合がホームの名古屋OJA NTP vs アウェイのDetonatioN FocusMe、第2試合がホームの忍ism Gaming vs アウェイのGood 8 Squad、第3試合がホームのFUKUSHIMA IBUSHIGIN vs アウェイのSaishunkan SOL 熊本だ。

 Division Fの開幕戦は8月20日で、組み合わせは第1試合がホームの広島 TEAM iXA vs アウェイのYogibo REJECT、第2試合がホームのVARREL vs アウェイのCAG OSAKA、第3試合がホームのBelc FAV gaming vs アウェイのCrazy Racoonとなっている。

全12チームを6チームずつに分ける「2ディビジョン制」が新たに導入される。リーグ名は片方がSリーグでもう片方がFリーグとなる
基本ルールはここ3年ほど大きな変化はなく、ホーム/アウェイそれぞれのチームから先鋒/中堅/大将を選出。アウェイのチームが先にオーダーを出し、それに合わせてホーム側のチームは対戦相手を発表する仕組み。先鋒/中堅戦はBO3(通称2先)で勝利チームに10ポイント、大将戦はBO5(通称3先)で勝利チームに20ポイント入る

 ここからはる各チームのインタビューの模様を紹介する。なお、掲載順については取材の時系列順とさせて頂くが、これには大事な理由がある。

 冒頭で取材日を明言した事にもつながるが、初日に取材した、FUKUSHIMA IBUSHIGIN、DetonatioN FocusMe、CAG OSAKA、VARRELの4チームについては、ストリートファイター6で2年目に追加となる「YEAR2」のキャラクターについての情報公開前にインタビューを行なっている。そのため、2日目以降に取材したチームが「YEAR2」で追加されたベガについて話しているのに対して、若干の乖離が見られる点は予めご了承頂きたい。

FUKUSHIMA IBUSHIGIN(IBUSHIGIN)

 FUKUSHIMA IBUSHIGINのチームメンバーは、翔、cosa、ササモ、ヤナイ。SFLでの使用予定のキャラクターは、翔は豪鬼、cosaはケンかジェイミーか豪鬼、ヤナイはマリーザ、ササモはエドとDeeJayとした。なお、翔についてはインタビュー後の7月の段階で大会などでの様子を見ていると、JPも併用したり、のベガも検討しているようだ。

 今回チームとしては初となるSFL参戦だが、他の選手は他チームから出場した経緯がある。翔のみが初参加という点について意気込みを聞かれると翔は「他のメンバーたちともチームとして出たいと話をしてきたので、今回チームとして参戦できるのはうれしい。このメンバーで優勝目指して楽しくやっていけたらと思う」とした。

 今期は2ディビジョン制となり、IBUSHIGINはSリーグでの参戦だが、同じリーグ内で気になるチームや選手について聞かれると、メンバー全員が去年提携して一緒に練習などを行なったSaishunkan SOL 熊本の名前を挙げた。加えて、ササモはもっちーが新たにストリートファイター6の選手として出場する事から、名古屋NTP OJAの名前も挙げた。

 ただ、いずれのメンバーもこのリーグでの対戦に対して不安な声よりも楽しみと語る選手が多く、チーム一丸となってチャレンジしようという雰囲気を醸し出していた。

 リーグ全体を通して気になる選手については、特にウメハラとふ~どが揃って同じSaishunkan SOL 熊本のチームで参戦する点を挙げる選手が多く、cosaからはウメハラに自分たちが対策されるのが面白いと感じたという声もあった。

 ほかにもマリーザを使うヤナイは、別リーグながらCrazy RacoonのShutoの名を挙げ、プレイヤーとして尊敬しつつも、警戒したい相手とした。ササモは、別リーグながらりゅうきちの名を挙げ、グランドファイナルで戦いたいとエールを送った。

 最後にIBUSHIGINのチームとしての注目ポイントを聞かれると、翔は「年齢層が若いチームで、これから実績を伸ばしていきたいプレイヤーたちが揃っているので、SFLを通してしっかりと結果を出すぞという志は、他のチームより高いと思っているので期待してほしい」と締めくくった。

FUKUSHIMA IBUSHIGINのメンバーは翔、cosa、ヤナイ、ササモ。この1年間で自身のストリートファイター6の活動について点数をつけるとしたら、翔は60点、cosaは55点、ヤナイは10点……もっと低くてもいい、ササモは20点とした
動画撮影中のワンカット。マリーザの必殺技のアクションを再現するため、ダイナミックに動くヤナイの様子が見られた
チーム練習は週に3回くらいの頻度で行なっているが、今後は配信などで多くのファンの人たちに見せていけたらと語っていた

DetonatioN FocusMe(DFM)

 DetonatioN FocusMeのチームメンバーは板橋ザンギエフ、ナウマン、竹内ジョン、まちゃぼー。SFLでの使用予定キャラクターについては、板橋ザンギエフはザンギエフとマリーザ、ナウマンはケン、竹内ジョンはラシードとジェイミー、まちゃぼーは豪鬼とほかにも使うかもしれないとした。

 今回、まちゃぼーが助っ人として加入する事になったが、その経緯について聞かれると、まちゃぼーが旧魚群を辞めたタイミングでDFM側から声を掛け、まちゃぼー側もDFMを選んだという経緯のようだ。まちゃぼーは過去に板橋ザンギエフとチームを組んで一緒に戦った事もあり、その頃のやりやすかった印象から最終的にDFMを選んだという。

 今期は2ディビジョン制となり、DFMはSリーグだが、リーグ内で気になるチームについて聞かれると、板橋ザンギエフはこれまでの「因縁の相手」がいるSaishunkan SOL 熊本の名を挙げ、やっつけてやろうかなと思ってますと語った。

 これを聞いたナウマンもSaishunkan SOL 熊本を挙げたが、理由はリーダーとは違うとした上で、去年(SFL2023)、同じチームメイトとして戦ったふ~どの名を挙げ、強くなったところを見せたいとした。また、ウメハラが1年ぶりに参戦する点も楽しみとしており、まちゃぼーもSaishunkan SOL 熊本を「かつての巨人軍のように、明らかに強すぎるチーム」とし、3人とも同じように警戒心を示した。竹内ジョンは同じラシード使いのガチくんの名を挙げ、対策などで先を取っていけたらと思いを語った。

 リーグ全体で気になる選手やチームについて聞かれると、板橋ザンギエフは新規参入のチームが3チーム(FUKUSHIMA IBUSHIGIN、Crazy Racoon、Yogibo REJECT)いるので、パフォーマンスや雰囲気など予想できない部分もあるため、楽しみだとした。また新規参戦のプレイヤーも多いため、そこにも注目したいと語った。

 まちゃぼーは自身が今年から新キャラクターの豪鬼を使う事にしたが、ほかにも豪鬼を使おうとしているプレイヤーが多い点について触れ、その中で最強にならなければならないため、同キャラ対決では負けたくないと熱い想いを語った。

 最後にDFMのチームとしての強みを聞かれると、板橋ザンギエフは「和気あいあいとしながらも高いモチベーションを維持し、そのモチベーションにメンバーたちも巻き込んで共有しちゃう、モチベの渦みたいな、とにかく高いモチベーションを維持して、メンバー全員が短時間で強くなっていくようなイメージを持って、それを最後までキープしていくようなチーム」とし、ゲームに対するメンバー全員のモチベーションの高さを強調した。

DetonatioN FocusMeのメンバーは、板橋ザンギエフ、ナウマン、竹内ジョン、まちゃぼー。この1年間で自身のストリートファイター6の活動について点数をつけるとしたら、板橋ザンギエフは60点、ナウマンは55点、竹内ジョンは75点、まちゃぼーは30点とした
動画撮影中のワンカット。チームの雰囲気を聞かれたまちゃぼーは、元々仲が良いメンバーというのもあるが、アットホームな雰囲気なので入りやすく、上下関係のような悪い意味での隔たりがないので、楽に接する事ができて、かなり馴染んできていると語っていた
板橋ザンギエフは、使用キャラのザンギエフが調整でかなり使いやすくなったため、今年はいい戦いができるんじゃないかという予感がしていると語った。また、ファンの人に見てほしいポイントを聞かれた板橋ザンギエフは、チームの和気あいあいとした雰囲気を一緒に楽しんでもらえたらうれしいと語った

CAG OSAKA

 CAG OSAKAのチームメンバーはGO1、フェンりっち、えいた、うりょ。SFLでの使用予定キャラクターについては、GO1が春麗、フェンりっちがJPで、えいたが豪鬼、うりょは春麗とした。

 CAG OSAKAではえいたがSFL初参戦とのことで感想について聞かれるとえいたは「僕がCAG OSAKA所属ということで、“選ばれた”っていう見え方と、“えいたを入れるしかなかったよね”っていう見え方があると思ってます。僕自身は絶対に勝ちたいからめちゃくちゃ練習しているので、 CAG OSAKAに所属していたから出られただけだよねって人たちの考えを全部ハズレにしたいなっていう気持ちでやっています」と熱い想いを語った。

 一方で「その自信の裏付けになる物については、正直言うと自信ないです。自信がないから練習してるっていう感じです。でも、僕が知っている限り、絶対に自分が勝てるという自信を持っているプレイヤーってほとんどいないと思うんです。周りが同じぐらい練習をやってるのは分かるんで、少しでもその人たちを上回る練習や、いろんな攻略で一番になれるように頑張ってます」と意気込みを語った。

 1年ぶりのSFL復帰となるうりょは「SFL2022の頃はストリートファイターVでした。その時とは状況が全く変わっていて、正直、格闘ゲームがこんなに流行る事があるんだと思うぐらいストリートファイター6が流行っているので、ここに参戦できてすごくうれしいです」と格闘ゲームへの思いを語った。

 また、「関西だからうりょが入ったというわけではなく、リーグで活躍を見せることで、うりょ自身が強いプレイヤーだったと見ている人たちに覚えさせたい」とした。

 リーグ内で気になるチームについて、GO1は、実力差が同じかそれ以上の強豪選手が多いチームが揃っている印象で、特に広島 TEAM iXAはレアなキャラクターが揃ったチームなので対策に苦労しそうだとした。ここで同じくらいの実力差とコメントしたGO1に対して、えいたがその言葉を借りる形で、実力は僕らの方が上なんで勝ちます! と強気の姿勢を示した。

 リーグ全体で気になるチームや選手について聞かれると、GO1はYogibo REJECTを挙げ、中でも今回初参戦のLesharがGO1と同じ春麗使いであり、これまでやってきたゲームも同じ物が多く、強豪であるのは間違いないため、日本のSFLでどこまで活躍するのか注目しているとした。

 フェンりっちはSaishunkan SOL 熊本を挙げ、トップクラスのプレイヤーばかりの強豪チームとして注目しているという。また、A.K.I.を使う広島 TEAM iXAのひかるが若いのに結果も残している点にも注目していると語った。

 えいたは注目チームをCrazy Racoonとしており、SFL2023でCAGとしてSFLに出場したどぐらとかずのこの2人が揃って所属している点に触れ「負けれないよねぇ!」と声を荒げ、1番勝ちたいチームとした。また、ウメハラとの交流も深いえいたは、両親ぐらいお世話になっている選手とした上で、だからこそ上のステージで戦いたいと語った。

 うりょは自身がSFL2022で参加したDetonatioN FocusMeを挙げ、恩返しの意味でもお互い上位に残れたらいいと思っているとした。注目選手は板橋ザンギエフとした上で、5月22日の調整以降、評価の高いザンギエフについて触れ、Fリーグにはザンギエフを使うプレイヤーがいないので、対策しなくて済む。上位に残ったら対策したいとした。

 最後にCAGの注目ポイントについて、GO1は「プレイスタイルが激しめなので、見ている側も何が起こるか最後まで分からない、本当に面白いチームなんじゃないかと思うので、その逆転力に注目してほしい」として締めくくった。

CAG OSAKAのメンバーは、GO1、フェン様、えいた、うりょ。この1年間で自身のストリートファイター6の活動について点数をつけるとしたら、GO1は70点、フェン様は40点、えいたは10点だが、飼い猫の終活や最近生まれた子供の面倒を見るなど、全てを加味すると100点、うりょは30点とした
動画撮影中のワンカット。モニタをチェックするメンバーたちからは笑顔が絶えない。CAGと言えば、チーム練習を常に公開してコンテンツとして成立するレベルで最高に面白い配信を続けていた。確認してみたところ、今年もチーム練習配信をやる予定とのこと
メンバーたちに因縁のある選手について聞くと、GO1とフェンりっちはどぐらの名を挙げ、えいたはウメハラ、うりょはsakoの名を挙げ、いずれも負けたくない相手だとした

VARREL

 VARRELのチームメンバーは、マゴ、水派、もけ、だいこく。SFLでの使用予定キャラクターについては、マゴがジュリ、水派はキャミィ、もけは春麗、だいこくはガイルとした。

 去年までは「魚群」として活動してきて、今年4月から「VARREL」での活動となるが、名前以外に新生VARRELとしての変化などについて聞くと、マゴは「チームの態勢とかも変わっていますが、何より大きいのはメンバーが変わったこと。これがどのような方向に転ぶかはこれから次第ですが、どのような変化であれ、いい方向に持っていきたいと思っています」とポジティブなコメントを残した。水派ともけは仕事で関わる人が前より増えたのでコミュニケーションの面でもうまくやりたいほか、選手活動もより一層頑張りたいとした。

 VARRELになってから加入しただいこくは、(魚群の頃から)明るいチームという印象だったので、より明るく楽しい雰囲気作りがしたいと、新チームでの意気込みを語った。

 だいこくが新たに入った経緯について聞かれると、マゴは自身の推測だとしながらも「去年、ストリートファイター6が発売されてから1年、リーガー以外にも多くのプレイヤーがすごく頑張ってきましたが、その中においてだいこくは、よりモチベーションを高く保って頑張っていたんです。特にだいこくの場合、1度プロを引退した事もあって、人一倍頑張らなければと努力していて、その頑張りが他のプロたちやセルオーブの副社長(元TOPANGA社長)の豊田の目に止まり、チームに入れる事でこれまでのチームとは異なるいい意味での変化をもたらす事を期待したのではないか」と語った。

 この言葉を受けてだいこくは「僕自身はストリートファイター6発売前からSFL出場を夢見て、目標にして頑張っていました。どこのチームがいいといった余裕はなく、とにかくひたすら頑張って強くなって、自身のマイナスをどうプラスに持っていくか、というのを一生懸命やっていたので、拾っていただいてVARRELには感謝しかないです」とチームに対して感謝の言葉を示した。

 VARRELはFリーグだが、リーグ内で気になるチームについて聞かれると、マゴは「対策がやりにくいキャラクターを使う選手、具体的には広島TEAM iXAのひかる君やひびき君で、こういったオンリーワンなプレイヤーがFの方に多い印象だったので、それが素直にイヤだなと思った」と率直な感想を語った。水派も概ね同意見で、もけとだいこくは共に、6チームのうち上位3チームに残るなら頑張り次第ではいけそうだと自信をのぞかせていた。

 他リーグ含めた気になるチームや選手について、マゴは「FUKUSHIMA IBUSHIGINはこれまでチームとしては参戦していなかったので気になっています。cosaやササモ、ヤナイの3人は選手として出場経験があるし、加えて、去年めちゃくちゃ活躍していた実力者の翔がこの3人を率いての参戦ということで興味はあります。プレイヤーについてはYogibo REJECTのLesharですね」とした。

 水派は「忍ism Gamingが去年と変わらないメンバーで出場してますが、使用キャラが多分去年とはガラッと変わると思うので、警戒の意味で注目しています」と、ユニークな考えを語った。選手としては、ウメハラの名を挙げ、リーグに向けてどのように仕上げてくるのか注目しているとした。

 もけは元チームメイトのまちゃぼーが入ったDetonatioN FocusMeを挙げ、だいこくは主要メンバーがガラッと入れ替わったBelc FAV gamingを挙げていた。

 最後にVARRELというチームの強みについ、マゴはチームメンバーと言葉をかわしつつ、「メンバーそれぞれが自分の考えを持って、ゲームを理解して攻略し、自分ならではの動きをちゃんと持っているところですね」とした。だいこくについては「頑張る事にかけてはチーム内で1番頑張ってくれる可能性が高いと思うので、そこは素直に期待していますし、活躍自体も相当期待してます。だいこくはこれまでのチームメンバーと比べると大分尖ったキャラなので、彼の加入でチームがより引き締まる部分があるんじゃないかと思います」とだいこくを評価した。

VARRELのメンバーは、マゴ、水派、もけ、だいこく。この1年間で自身のストリートファイター6の活動について点数をつけるとしたら、マゴは取り組み自体は70~80点だが、迷いなどもあったので最終的には20~30点、水派は60点、もけは100点、だいこくは大会成績だけなら80点だが、色々無知な事も多かったため、総合点は50点とした
動画撮影中のワンカット。マゴが足を高く上げてのジャンプキックを披露している瞬間
もけとだいこくは以前から交流も深く仲が良いそうだ。そんなだいこくをマゴは周囲を喜ばせたり面白がらせるのが好きなヤツなので、直情的な感じにも見えるが優先順位は決めていて、色々考えてやってるんじゃないかという自身の印象を語った

Crazy Racoon

 Crazy Racoonのチームメンバーは、どぐら、Shuto、かずのこ、ボンちゃん。SFLでの使用予定キャラクターについては、どぐらがベガとエド、Shutoは豪鬼とマリーザ、かずのこはキャミィ、ボンちゃんは豪鬼とした。特に過去シリーズからずっとベガを使用してきたどぐらは、ベガ参戦の発表直後ということもあり、この段階ではベガをどうするかについて決断をためらっている様子が伺えたが、最近の配信や大会などを見ていると、今年はベガ1本でやっていくようにも見られるので、今後の動向にも注目だ。

 豪華メンバーながらチームとしては新規参入となるCrazy Racoonだが、チームとしての手応えについて聞かれると、どぐらは「チームとしての手応えはまだ実感はないですが、実績も実力もある人たちが集まっているので、これからチームとしてのまとまりが作っていけたらと思っていますね」とした。他のメンバーたちも勝てるメンバーが集まったという手応えを感じているようだ。

 Crazy Racoonに加入した経緯やきっかけについて聞かれると、Shutoは「Crazy Racoonの別ゲームの配信イベントに参加した際のストリーマーさんたちとの絡みをおじじさん(Crazy Racoon代表、高野大知氏)が見て誘ってくれました。Crazy Racoonに入ったら活動の幅が広がると考えて移籍を決断しました」とした。

 かずのことボンちゃんの場合は、同チームがオンライン開催するCRカップに参加した際におじじとしゃべって誘われた事がきっかけとしており、決断のきっかけとして、かずのこは、前回(SFL2023)、同じチームにいたどぐらがいたから、ボンちゃんは他のメンバーを見て、強いチームだと判断したからと答えた。

 Crazy RacoonはFリーグだが、気になるチームについて聞かれると、SFL2022にて傭兵として優勝経験のあるどぐらは、Saishunkan SOL 熊本とGood 8 Squadの2チームの名を挙げ、相当強そうだと思っていたが、これらチームが反対側(Sリーグ)なので、向こうの方がきつそうだという見立てとした。

 同じく、SFL2023にて傭兵として優勝したボンちゃんはリーグ内の順位についても触れ、「最低でも上位3チームに入るとして、1位だと恩恵があり、1位通過したいルールなので、楽な戦いではないですけど、こちら(Fリーグ)の方が1位通過しやすい方だと思いますね。懸念点は試合数が少ない点です」と語った。

 そのほかに気になるチームや選手について、どぐらとかずのこは「名古屋NTP OJAのもっちーは気になるよね」と、他ゲームにて交流のあるもっちーの名を挙げ、リーグ開幕までにどのくらいの仕上がりになるかを注目したいとした。

 Shutoは今年豪鬼をメインでやるため、豪鬼を使用するプレイヤー全員に注目。ボンちゃんはFUKUSHIMA IBUSHIGINの翔の名を挙げ、去年個人戦であれだけ勝っていた人間がリーグ戦に入って、対策された時にどのくらい活躍するのか見てみたいとした。

 Crazy Racoonのチームとしての見所について聞かれると、ありすぎて困ると笑いながらどぐらは「選手1人1人のファンは既にたくさんいるようなメンバーなので、それぞれのファンがチーム全体を好きになってくれるような取り組みをしていきたい。当然優勝は目標にしているとは思うが、その上で新しいファンを獲得できるのが一番いい形だと思う」とした。

Crazy Racoonのメンバーは、奥からどぐら、Shuto、かずのこ、ボンちゃん。この1年間で自身のストリートファイター6の活動について点数をつけるとしたら、どぐらが95点、Shutoは取り組みは90点で結果は50点、かずのこは90点、ボンちゃんも90点とした
動画撮影中、ポーズを決めるどぐらのワンカットより。SFLでのベガの使用について聞かれると、例えベガが使い物にならなくてもチームメイトたちが支えてくれる……、みたいな事になると本末転倒なので、とりあえずエドをちゃんとやりつつ、ベガがやれたらというのが正直なところ、と慎重な回答を見せていた
豪鬼について問われるとボンちゃんは、過去シリーズと比べても今までにないタイプの豪鬼だが、体力が少ないなど扱いが難しいので練度が問われるキャラクターと評価した。またShutoはこれまで使用してきたキャラクター(ユリアン、マリーザ)と同様、このキャラなら勝てるという感覚があったので使う事にしたと語った

忍ism Gaming

 忍ism Gamingのチームメンバーはももち、ヤマグチ、藤村、ジョニィ。SFLでの使用予定キャラクターについて、ももちはエド、ケン、豪鬼、ルーク、ベガ、ヤマグチはエド、ケン、DeeJay、ベガ、藤村は豪鬼とベガ、ジョニィはマリーザとベガとしており、チーム全員がインタビュー直前に公開されたベガの名を挙げた。

 最近の配信などの動向を見ていると、ももちとヤマグチはエドがメイン、藤村は豪鬼メインといった形でキャラクターを絞っているようだが、まだ確定の様子は感じられない印象で、今後の動向にも注目だ。特にももちとヤマグチは、エドのSA2を活かした「ドリームコンボ」を配信などで紹介して話題となっており、実際に大会などでも使用して盛り上がりを見せている。

 SFLでは唯一となる、3年連続同じメンバーでの出場となった忍ism Gamingだが、3年目ならではの強みについて聞かれると、ももちは「今までもチームメンバー4人での情報共有や連携はやっていましたが、今年はこれまで以上に早い段階、数カ月前からSFLに向けて使用するキャラクターや練習、作戦などスケジュールをしっかり立ててやってきています。この4人だからこそできる動きを意識して今年は挑めるように準備はできています」と同じメンバーで切磋琢磨してきた忍ism Gamingらしいコメントを残した

 忍ism GamingはSリーグだが、気になるチームなどについて聞かれると、ももちは、自身の使うエドについて触れ、同リーグ内のほぼ全てのチームに同じエドがいるので、その辺は面白くなりそうとエドの同キャラ戦に自信を見せた。

 他リーグ含めたチームや選手について、ももちはCrazy RacoonとYogibo REJECTの名を挙げており、参加選手は去年も出ていた選手が多いが、ストリートファイター以外のファンからも見て貰える機会が増えそうで注目しているとした。

 ヤマグチはSFL初参戦の名古屋NTP OJAのもっちーを挙げ、他ゲームで世界大会に優勝しているほどの選手がSFLに出るので、どのような動きをしてくるか注目しているとした。

 藤村はここでFリーグのVARRELを挙げており、個人的に深い付き合いのあるマゴやだいこく、もけなどがいることから、別リーグながら注目しているとした。ジョニィは元チームメイトの名古屋NTP OJAの大谷と、CAG OSAKAのえいたの名を挙げており、当たるのが楽しみだとした。

 忍ism Gamingのチームとしての強みについて、ももちは「月並みですが、ずっとこのメンバーでやってる事は間違いなく強みです。ただ、ここまでずっと悔しい思いをしてきていますが、その悔しい思いもファンと共有できているのが何よりの強みだと思っているので、それを糧に今年こそ優勝を目指せるところも強みですね。この4人が優勝するところがみたいと思っているファンの方たちにいい結果を見せられるように頑張りたいです」とした。

忍ism Gamingのメンバーは、ももち、藤村、ヤマグチ、ジョニィ。この1年間で自身のストリートファイター6の活動について点数をつけるとしたら、ももちは20点、ヤマグチは前半が70点だが、終盤にかけて悪くなってきた、藤村は85点、ジョニィはなんと2点!
動画撮影中、使用キャラ豪鬼の必殺技、瞬獄殺の決めポーズをしている藤村のワンカット。使用キャラの豪鬼について聞かれると、全チームに豪鬼がいる感じになっているので、どの豪鬼よりも強い豪鬼になって切り抜けたいとコメントしていた
ジョニィのみがマリーザ継続の件については、火力が高く分かりやすいキャラクターが好きな点を挙げた上で、今回もマリーザ1本だという。ただベガについては注目しているようで、特にベガが騎乗する馬が結構好きなので注目していると語った

Yoigbo REJECT

 Yogibo REJECTのチームメンバーはときど、あきら、鶏めし、Leshar。SFLでの使用予定キャラクターについては、ときどがケンと豪鬼、あきらがキャミィ、Lesharが春麗、鶏めしがダルシムとしている。

 なお、ときどと言えば豪鬼というイメージが強く、インタビューの段階では豪鬼を使う可能性も見せていたが、ときど自身はその後の配信などで豪鬼が自身のイメージと合っていないと語っており、実際にオーストラリアで開催されたゲーム大会「BAM15」では、ケン1本で試合に臨み、優勝を勝ち取っており、SFLではケンのみで行く可能性が高そうだ。また、Lesharも韓国の大会ではエドを使っていた事もあり、SFLで何を使ってくるかは未知数だ。

 ときど以外の3人がYogibo REJECTに入る事になったきっかけについて聞かれると、あきらはメールで活動してみたところ、自分でもちょうど使っているYogiboのREJECTから声をかけてもらえたので決断し、10年間勤務した会社を辞めて専業プロゲーマーとして挑むことにしたとしている。鶏めしもあきらと同様、メールにて各所に声掛けをしたようだ。Lesharについては、古くから交流のあるときどから直接勧誘され、加入を決断したという。

 今回がSFL初参戦となるLesharにSFL初参戦の意気込みなどを尋ねると、強豪プレイヤーがとても多いが、試合数も多くて面白そう、と楽し気に回答。また、日本のSFLでは初となる海外拠点で活動するプレイヤーの参戦が自分であるという点について聞かれると、「光栄です!」と明るく答えた。

 今回Yogibo REJECTのリーダーとしてチームを率いる点について聞かれたときどは、今のようなチーム制になる前は、自身がリーダーでやっていた事もあったが、Belc FAV gamingの助っ人としてやっていた頃は、リーダーとしての責任やチームの責任を追わなくて済むので楽だったという。ただ、今回Yogibo REJECTに声を掛けてもらい、チーム作りの段階から参加させてもらったので、非常に強い責任感と全力で勝ちに行く事を第1の目的に掲げてやっていくとした。

 Yogibo REJECTはFリーグだが、リーグ内の感想についてときどは「鶏めしさんの使うダルシムがピーキーですが、それ以外の3人はホームでもアウェイでも活躍できるチームになっているので、安定していい順位につけられそうです」と評価した。リーグ全体で気になる選手にはSFLを1年間休んだウメハラの名を挙げ、どんな活躍を見せるのか注目していると語った。

 あきらはキャミィを使うプレイヤーが集中している点を憂慮しており、特にCrazy Racoonという強いメンバーの集まったチームの中でもかずのこの名を挙げ、自身がファンでもある相手なので越えていきたいと意欲を見せた。ほかにも、広島 TEAM iXAのリリー使いのひびきとA.K.I.使いのひかるの2名の名を挙げ、スペシャリスト相手の対策が非常に難しいので、そこが肝になりそうだとした。

 LesharはCAG OSAKAのGO1とフェンりっちの名を挙げ、この2人はLesharの好きだった別のゲームで世界一だったため、2人と戦うのが楽しみだとした。鶏めしはSaishunkan SOL 熊本の名を挙げ、ウメハラだけでなく、ネモやひぐち、ふ~どたちの使用キャラクターなども含めて楽しみと語った。

 Yogibo REJECTのチームとしての強みを聞かれたときどは「この4人のメンバーが集まった事が強み。4人がちゃんと自分の仕事ができればほぼ間違いなく勝てるチーム。また、選手4人とも個々にファンがいるので、そんなファンの人たちに感謝を示すためにも、勝利以外にファンイベントなども相談して色々やっていきたい。応援しがいのあるチームをどう作るか、そこを色々と考えているのでファンの人たちは楽しみにしていてほしい」とした。

Yogibo REJECTのメンバーは、手前から順に、鶏めし、ときど、Leshar、あきら。この1年間で自身のストリートファイター6の活動について点数をつけるとしたら、ときどは90点は、あきらは50点、鶏めしは25点、赤点です! と苦笑いを浮かべ、Lesharは静かに30点とした
動画撮影中、ポージングのアイディアを検討中のメンバーたち。Yogibo REJECTのユニフォームには背中に背番号が書かれているが、この由来について、ときどは7月7日の誕生日から77、あきらは某サッカー漫画のタイガーなエースストライカーから9番に決めたという。Lesharは生まれた年が1999年とのことで99、鶏めしも同じ理由で1988年生まれなので88とした
兼業から専業に切り替えたあきらはそのきっかけや決断について聞かれると、現在33歳だが、最近人生観が変わる出来事がいくつか続いたことで、もうちょっと自分の欲望に正直にやりたいことをやろうと思い、本来の性格は慎重派だが、今回は失敗したら失敗した時に考えようという方向で決断した、と移籍とともに専業になった経緯と思いを語ってくれた

Saishunkan SOL 熊本

 Saishunkan SOL 熊本のチームメンバーはネモ、ひぐち、ウメハラ、ふ~ど。SFLでの使用予定キャラクターについては、ネモがJPとブランカ、加えてベガも使うかもと答え、ひぐちはガイル、ウメハラが豪鬼、ふ~どがエドとDeeJayとした。

 ネモは7月現在、予想通りベガをガッツリやり込んでいるようだ。ふ~どはエド1本でいく様子だが、海外大会ではDeeJayを出したという話もあるなど、どちらも最終的にどのキャラクターを使うかは引き続き、配信などをチェックしておく必要がありそうだ。

 ウメハラとふ~どの2人がSaishunkan SOL 熊本に合流する経緯について尋ねると、ネモは「ShutoがCrazy Racoonに移籍したことで、2枠分のメンバーが空いてしまった。そこで強い選手に声を掛けるのがいいんじゃないかと、ウメハラ、ふ~どの2人に声を掛けた」と経緯を説明。

 これを受けたウメハラは「ありがたい話だと思って受けることにした。また、これまでは傭兵と言いつつも自分たちが中心になるようなチームが多かったのに対して、今回は真の傭兵としていい意味で気楽にプレイに専念できそうだと思っている」と語っている。

 今期は2ディビジョン制となり、Saishunkan SOL 熊本はSリーグだが、気になるチームなどについて聞かれるとネモは豪鬼とエドを使う人が多いなど、キャラクターが固まった印象について挙げた。ひぐちはかつて自身が所属していた忍ism Gamingに加えて、去年は提携してともにSFLに挑んだFUKUSHIMA IBUSHIGINについて挙げ、これらのチームには自分の思い入れのあるメンバーがいるので、より強く勝ちたいと思いを語った。

 リーグ全体で気になる選手やチームについては、ネモは自身と同じキャラクターのJPを使うFUKUSHIMA IBUSHIGINの翔の名を挙げ、SFL初参戦だが、去年の活躍を考えればチームを引っ張っていく選手だと思うのですごく気になるとした。

 ひぐちは去年まで同じチームメイトだったShutoが移籍したCrazy Racoonの名を挙げ、人気のあるチームだと思うので、SFL初参戦がどのような影響をもたらすかが楽しみだとした。選手については、韓国のLesharを挙げ、練習や普段の会話でどのように意思疎通を図るのかが気になるとした。

 ウメハラはひぐちと同じ理由でLesharを挙げたほか、Belc FAV gamingのりゅうきちの名を挙げ、自身が開催した企画「俺を獲れトーナメント」でりゅうきちが優勝した点に触れ、その影響がSFL参戦にも影響したと思うので、行く末が気になるとした。

 ふ~ども気になる選手としてLesharの名を挙げており、海外拠点の選手が初めて国内SFLに参戦する事への注目度の高さが感じられた。

 最後にSaishunkan SOL 熊本の強みについて聞かれるとネモは、今回のメンバーたちは大会などをすごい経験してきており、取り組み方などを気にしなくてもいいので、自分が強くなることだけに集中すればいいと思っているし、本当に優勝を狙えるチームだと思っているとして、締めくくった。

Saishunkan SOL 熊本のメンバーは、ネモ、ひぐち、ウメハラ、ふ~ど。この1年間で自身のストリートファイター6の活動について点数をつけるとしたら、ネモは大会の成果が満足できなかったので90点ぐらい、ひぐちは格闘ゲーム以外の界隈の人たちとも知り合えるなど活動の幅が広がった点を考慮して80点、大会などでもっと成果が出ていたら100点、ウメハラはリーグに参加していなかったので50~60点くらいだが、業界に貢献できたかなという点を加味すると90点くらいあげてもいい、ふ~どは100点、去年1年の成績が今年も出せたら100点あげたいので去年は100点とした
動画撮影中のポーズを決めるウメハラのワンカット。2023年にリーグを休んだウメハラに、1年ぶりのSFLについて聞くと、リーグの大変さは知っているので楽しみ半分、憂鬱半分みたいなところはあるが、レベルも上がっているし、メンバーもストリートファイターVの頃と比べて結構変わっているので、この新しいメンバーとの新しいゲームでも勝ちたいと思っているとした
常日頃、ウメハラと一緒にチームを組みたいと語っていたふ~どは、今回の経緯について、ウメハラと2人で一緒に入れるところという条件があってチームを検討した結果「それでSaishunkan SOL 熊本なんて最高でしょ!」とし、組めた事をうれしそうに語っていた

名古屋NTP OJA

 名古屋NTP OJAのチームメンバーは、KEI.B、立川、大谷、もっちー。SFLでの使用予定キャラクターについては、KEI.Bがベガ、立川がモダン操作のエド、大谷が豪鬼、もっちーも豪鬼とした。実際に立川のモダンエドは6月の時点で既に多くの大会などで好成績を残しており、SFLでの活躍に期待大だ。

 今回の名古屋NTP OJAのチーム編成は、Burning Coreの立川、大谷、そしてSFL初参戦のもっちーなどユニークなメンバーが集結しているが、その経緯について尋ねると、立川がKEI.Bに声を掛けて、話し合いを進めた上で、チームメンバーを決めていったのだという。立川は加えて、KEI.Bと組むなら面白いチームが作っていけるのではというワクワク感もあって名古屋NTP OJAを選んだとした。ここに立川から誘われた大谷が快諾したほか、KEI.Bが別のゲームで一緒に遊んでいたもっちーを誘い、快諾と言う流れのようだ。

 もっちーは、ストリートファイター6は本当にやり込んでやり続けたいタイトルだと思っていたところでKEI.Bから声掛けがあったので断る理由はなかったと語る。SFLがストリートファイター6の大会としても初となる点について自信のほどを聞かれると、もっちーは自信は正直ないが、これからの自分の努力次第で、多分ついてくる物だと思っているので、悲観的になるわけでもなく、これから次第とポジティブなコメントを返した。

 名古屋NTP OJAはSリーグだが、立川は「自分たちのグループにはウメハラさんがいるので注目度は高いはずだから」という理由でこちらのリーグの方がうれしいというユニークな解釈を示した。

 両リーグを通して気になるチームや選手については、KEI.BがSaishunkan SOL 熊本のウメハラを挙げ、去年リーグを休んでいたため、今年どうなるか注目しているという。

 立川はCrazy Racoonの名を挙げ、元同じチームのかずのこの動向もチェックしているが、交流も深いはずのおじじから声が掛からなかった点を挙げ、痛い目に合わせてやりたいとした。

 大谷は以前所属していた忍ism Gamingを挙げ、ももちや藤村に試合で勝つことで恩返しがしたいとしたほか、DetonatioN FocusMeについても挙げ、以前ナウマンや竹内ジョンと一緒に暮らしていた事もあり、勝ちたいと思いを語った。

 もっちーもDetonatioN FocusMeの名を挙げ、まちゃぼーと以前別のゲームで一緒にプレイするなどつながりがあったため、対戦する事になったら楽しみだとしている。

 名古屋NTP OJAの強みについて聞かれるとKEI.Bは、まだ合同練習をするようになって2週間くらいだが、みんなかなり仲良くなってきているので、メンバー同士の仲の良さはうちの強みだという。また、KEI.B以外にももっちーと大谷も名古屋出身ということで、名古屋の人たちが応援しやすいチームになっているとし、ホーム名古屋の強みを活かしていく方向性を示した。

名古屋NTP OJAのメンバーは、奥からKEI.B、立川、大谷、もっちー。この1年間で自身のストリートファイター6の活動について点数をつけるとしたら、KEI.Bが大会などの戦績は70点くらいだが、配信などが少なかったためトータルで49点以下、立川はやれることはちゃんとやれていたので90点くらい、10点のマイナスはお酒の誘いに乗れる回数が少なかった点だという。大谷は70点以上あるかと思ったが、最近まだやり込みが足らない事が分かって25点、もっちーまだ結果を何も残していないためは1点とした
動画撮影中のワンカット。撮影中でもメンバー全員が楽しげな様子で仲の良さが伝わってくる
2代目リーダーとして始動するKEI.Bだが、去年までリーダーだったあきらとのやり取りで印象に残っていることはあるかと尋ねると、あきらが去年名古屋NTP OJAのリーダーとして活動していた動きそのもの、例えば配信の頻度を増やしたり、SNSなどの広報活動を頑張るといったチームのための行動やその姿勢全てがリーダーとして参考になるし、その思いは伝わっているとした

Good 8 Squad

 Good 8 Squadのチームメンバーは、ガチくん、ぷげら、カワノ、YHC-餅。SFLでの使用予定キャラクターについては、ガチくんがラシード、ぷげらがエド、カワノは未定、YHC-餅はダルシムとした。なお、インタビュー時点において、カワノはキャラクターを決めかねており、具体的なキャラクターの明言は避けていたが、後日の配信などの様子を見ていると、豪鬼で行く可能性が高そうだ。

 今回YHC-餅が助っ人として参戦する経緯について聞かれると、ガチくんは、YHC-餅が候補として出てきたので、チーム経由で交渉したところ、うまく話が進んだという。YHC-餅側からは特にどこかにオファーはしておらず、Good 8 Squadからの声掛けに快諾したという。1年ダルシムをやってきて、それなりに動かせるようになってきた感触なので、折角の機会にこういうレベルの高い試合ができればと思ったとしている。

 Good 8 SquadはSリーグだが、リーグについて聞かれると、ガチくんは忍ism Gaming以外のチームがほとんどメンバーが色々と変化しているがので、変化に応じて戦略などは変えていかないといけない。ただその中でも、Saishunkan SOL 熊本のオールスターな選手たちには警戒したいとした。

 ぷげらは豪鬼使いやエド使いが多いリーグの印象だが、特に自分もエドを使うので、エド使いの中では抜きん出たいし、エド戦の勝率を押し上げるという大事な役割の1つを担っているのでチームの力にもなりたいとした。

 カワノはキャミィをどうするかという問題が全部向こうにいってくれたのでその点は当たりだとした。

 YHC-餅も同様に、キャミィがSリーグにはいないので、自分も出やすくなった。後はエドや豪鬼は多そうなのでしっかり対応していきたいとした。

 リーグ全体でチームや選手で気になるところを聞かれると、ガチくんは去年リーグを休んだウメハラの名を挙げ、どういう詰め方をするのかが気になるとしたほか、FUKUSHIMA IBUSHIGINの翔についても触れ、リーダーとしてどういうチーム作りをしていくの化が気になるとした。

 ぷげらは広島 TEAM iXAのひかるがどのぐらい暴れるのかを注目していたが、直近ではふ~どが自分と同じエドを使うと考えている点を挙げ、ふ~どの攻略は目から鱗な攻略が飛び出す事もあるので今年も目を光らせているとした。

 カワノは名古屋NTP OJAのもっちーを挙げ、他ゲームの動向を見ないので、もっちーがどんな選手か、どういう人か、全く分かっていないので、楽しみにしているとした。YHC-餅はYogibo REJECTと鶏めしの名を挙げ、4人とも強い強豪チームだが、特に鶏めしはYHC-餅と同じダルシム使いのため、キャラクターの動きなど参考にしているところもあるので、どれだけいけるのか興味深いとした。

 なお、Good 8 Squadは、優勝したSFL2022の時には立川を専属コーチとして招き入れたほか、SFL2023では選手兼コーチとして採用するなど、コーチを常につけてきた2年間だったが、今年のコーチ動向について聞かれると、ガチくんは、立川にコーチとして教えてもらった事は今でも生きており、とても有用なのでできれば引っ張りたかったが、今年はコーチはとくにいないとした。

 最後にGood 8 Squadのチームとしての強みについて聞かれると、ガチくんは、対戦相手がGood 8 Squadだと聞かされた相手のチームが、「マジかよ!」となるようなイメージを持たれている点は1つの強み。去年は前半で負けてしまったが、今年は優勝時のイメージを再度植え付けられるくらい強いと自信を見せた。また、ぷげらの試合前のインタビューをみんなに見てほしいとし、毎回ユニークなインタビューを行なうぷげらの魅力をアピールした。

Good 8 Squadのメンバーは、ガチくん、ぷげら、カワノ、YHC-餅。この1年間で自身のストリートファイター6の活動について点数をつけるとしたら、ガチくんは去年のリーグは負けているので70点、ぷげらはゲームへの取り組み方も真摯に考えたし、プロとしての活動も成果物を出したり変化したので60点、カワノは攻略のやり込みがまだ足らないので55点、YHC-餅は副業のため、マイペースでやっている時期もあったが今年に入ってからやる気が向上し、頑張ってやったので60点くらいとした
動画撮影中のワンカット。なお、ぷげらは7月の大会にてベガを使用して勝利していた。インタビュー時にベガの話をしていた際には、四天王が1人もいなかったがベガが来るならそのうちバイソンも来ると思うので待っているとコメントしていたが、ベガ(海外名Bison)を使う展開が来るとは予想だにしていなかった
ガチくんから見たチームメンバーたちの魅力を聞かれると、YHC-餅は昔から仲が良く、深い交流があるので安心感があるとし、カワノはこの組み合わせをやると決めた時にはすごい強さを発揮するのと、回りがやらないような攻略をやるのが強み。ぷげらは的確なアドバイスが強みとしながらも、最初の2~3分は変な言葉を並べるのでよく分からないが、その後に的確な言葉のアドバイスをくれるとしており、それを聞いたぷげらが、伝わらんかぁとぼやいていたのが印象的だった

Belc FAV gaming

 Belc FAV gamingのチームメンバーはsako、りゅうせい、りゅうきち、ts。SFLでの使用予定キャラクターについては、sakoが春麗か豪鬼かベガか舞かと新キャラクターに移行するか迷っている様子を見せた。りゅうせいもガイルかベガ? と迷いを示していた。りゅうきちはケン、tsは豪鬼とした。

 直近ではsakoは豪鬼をメインに使っているが、今後変化があるのか注目したい。りゅうせいについては、本稿執筆時も、キャラクターを決め切れていないようだ。新たにコーチとして、ストーム久保を雇ったことなども話題だが、こうした施策がどう影響するのか、SFLでのりゅうせいの動向は要注目といえる。

 りゅうきちとtsが新たにBelc FAV gamingに加入する経緯やいきさつについて聞かれると、りゅうきちをチームに推薦したのはりゅうせいで、それをチームで検討して最終的に声を掛けたという。tsについても同様で、オンラインでは非常に強豪だったことと、周りの他のプロゲーマーの評価がすごい高かったことから、チームに相談して決定したという。

 これを受けてりゅうきちは、チーム加入が決まってから海外の大会で結果を出せたほか、チーム加入発表の段階で勢いづきたいというのもあって、練習の時間をしっかりとって臨んだ。専業になったことで、練習時間にかなり余裕ができたので、それで練習して実力もついてきた。声をかけてもらってありがたいとした。

 tsは元々1人でストリートファイター6をプレイしていたが、オンラインのランキングで上位にいたので、かなり目立っていたようだ。その後、個人の大会やチーム戦で上位にいけたことから、名前が知られていき、FAV gaming主催のゲーム大会「FAV CUP」の予選通過でFAV gamingと縁ができて、りゅうきち経由で誘われたという。

 Belc FAV gamingは去年と比べて、ときどとボンちゃんの2人のエースが抜けたが、その点についてりゅうせいに聞くと、2人の抜けた穴を埋めるには自分が同じくらい活躍できるだけの実力を身に着けて、このチームを引っ張っていきたい思いもあるとした。りゅうきちとtsの2人についても、なるべく一緒に練習をして、みんなで高め合うような環境を作り、お互いの意見を言いやすくできるような関係性を構築したいと考えており、実際にチームが決まってからはほぼ毎日Discordに集まって一緒に練習するように意識しているという。りゅうきちやtsの人柄なども掴めてきたので、結果的にこの2人を取ってよかったとした。

 Belc FAV gamingはFリーグだが、リーグについて聞かれるとsakoは、キャラクターが偏りすぎているので、チームとしてはやりにくい組み合わせが多いというのが第一印象だが、逆にいうとキャラ対策が立てやすい面もあるので、若干負担は減ると思うので、そういう利点も見出したいとした。

 両リーグ全体で気になるチームや選手について聞かれると、sakoはYogibo REJECTのLesharの名を挙げ、海外を拠点とした選手が今回初参入ということでコミュニケーションなどやり方が海外と違う部分もあると思うので、前例を作れる感じでうまいことできたら今後、色んな発展の仕方もあるので注目しているとした。

 りゅうせいはBelc FAV gamingのチームメイトであるtsの名を挙げ、表立った露出がない選手だが、一緒に練習をしていると、みんなが思っている以上に活躍してくれそうだという期待値が高くなっているとし、リーグが始まった時にはtsの爆発力でみんなが驚く結果が出ると期待している、とした。

 りゅうきちは忍ism Gamingの藤村の名を挙げ、プロになる前から交流があり、かなり色々と入れ込んで教えてもらっていたのだという。今回上位に上がればリーグでも戦えるかもしれないということで実現させたいとした。また、tsはウメハラの名を挙げ、いつも参考にしているプレイヤーなので、同じ道着使いとして注目、尊敬していると思いを語った。

 Belc FAV gamingのチームとしての強みやファンへの注目ポイントについてsakoは、りゅうせい、りゅうきちなど自分以外のメンバーの若さについて挙げ、「若い人は吸収力があるので、今はそんなに伸びていなくても、今後伸びる可能性があるので、期待してます。特にこの3人、めちゃくちゃゲーム上手いので、対策する側が対策立てても1週間後にはどうなっているか分からないぐらい伸びしろがあるので、その辺に期待したい」とした。

Belc FAV gamingのメンバーは、sako、りゅうせい、りゅうきち、ts。この1年間で自身のストリートファイター6の活動について点数をつけるとしたら、sakoは配信があまりできなかった点を挙げ50点、りゅうせいはYouTubeの活動継続やコーチングなど活動はよかったが大会成績を加味して60点、もっと頑張りましょうとした。りゅうきちは社会人としてゲームに関わっていたが、プロと同じくらいやり込めたなどの諸々込みで60点、tsはSFLに出場できる貴重な機会が頂ける立場になれたため80点とした
3人で颯爽と歩くシーンの動画撮影中のワンカット
りゅうきちの魅力について、りゅうせいはりゅうきちとは以前から交流があったが、ストリートファイター6発売後、1週間くらいのタイミングで一緒にゲームしてみたところ、1発目の対戦で明らかに才能を感じたそうだ。これはこの先のゲームの競技シーンで絶対スター選手になれるぐらいの素質を秘めてると判断し、チームに推薦したのだという

広島 TEAM iXA

 広島 TEAM iXAのチームメンバーはACQUA、じゃじぃ、ひかる、ひびき。SFLでの使用予定キャラクターは、ACQUAがJP、ブランカに加えてベガも候補、じゃじぃが豪鬼、ひかるがA.K.I.、ひびきはリリーとした。ACQUAについては配信などで、少なくともJPは使う事を明言しているが、その他のキャラクターについては明確にはしておらず、今後の動向にも注目だ。

 ひかるとひびきの加入のいきさつについて、ACQUAは単純に1年目に活躍していたプレイヤーということが1番の大きな理由で、もう1つは、やはりiXAというチームはレアキャラクターを使っているイメージや面白いチームというイメージがあるので、この2人は大会などではレアなキャラクターの最強プレイヤーと思っており、その両方の理由から入ってくれたらうれしいなという気持ちで、かなり早い段階から声をかけたという。

 声をかけられた2人のうちひかるはSFLの参加が初めてだったので、声を掛けてもらった時はすごいうれしかった。断る理由も特にないし、すごい楽しそうだと思ったとしている。

 ひびきも同様で、前のシーズンからSFLを見ていて参加したいと思って目標の1つとしていたので、声をかけてもらいすごくうれしかったし、頑張ろうという気持ちで参加を決めたとした。2人の話を聞いてACQUAは早く声をかけてよかった。絶対競合になると思ったと安堵の声を上げる。

 スパーリングパートナーが見つかりにくく、対策しにくい状況について感じることについて聞くと、ひかるは自身の練習のみでA.K.I.を伸ばしていかなければいけないという点はあるが、対策しにくい部分は自分に有利だと感じているとした。ひびきは対策された時に、対策の対策をしている相手との練習機会が少ないため、それに対する自分の手札が用意できないので、悪い方向にも働く場合がある、と慎重な姿勢も示した。

 広島 TEAM iXAはFリーグだが、リーグについて聞かれるとACQUAは、どちらのリーグもきついと思うが、例えばエドは逆のリーグにたくさんいたり、キャミィや春麗はこちらに4人いるなど、かなりキャラクターの偏りがあるので、いい面と悪い面はあるが、対策はしやすい印象とした。

 じゃじぃは戦いたかったチームがGood 8 Squadのため、そこが別リーグなのは残念と率直な感想を示した。

 ひかるはディビジョンの事はあまり気にしていないが、キャラが偏っているところはしっかり対策して頑張るという。

 ひびきはエドが苦手なので、それが別リーグに固まっているのは追い風になっているとした。

 両リーグを通して注目する選手やチームを聞くと、ACQUAはFUKUSHIMA IBUSHIGINの翔を挙げ、去年最も活躍したプレイヤーと言ってもいいくらいだと思うが、SFLは選手として初、チーム自体も初参戦なので、リーグの舞台でもいい成績が出せるのか注目しているとした。じゃじぃは、ほぼ全部のチームに豪鬼がいるが、豪鬼を使う以上、突き抜けないといけないという使命感があるので、他の豪鬼使いは全て意識しているとした。

 ひかるは自分が所属する広島 TEAM iXAの名を挙げ、「リリーやA.K.I.など珍しいキャラもいて面白い試合を見せられると思うし、今回優勝もしたいし、するのでみんなに注目してほしい。自分でも注目しています」とチームの魅力と強さをアピールした。

 ひびきはSaishunkan SOL 熊本のウメハラを挙げ、前シーズン参加していなかったので、ストリートファイター6で初参戦のウメハラのプレイに注目したいようだ。また、Saishunkan SOL 熊本の成績や動向にも注目しているとした。

 広島 TEAM iXAの強みと魅力について尋ねると、ACQUAは、珍しいキャラクターを使っている事が多いのが強みなので、そのキャラを使って最高峰のプレイを見せつつ、試合でも勝てるように有効に働かせたい。また、面白い試合を見せるのが魅力だが、それがマイナスに働くと去年のように、あまり成績が振るわなくなる。その分、今年はみんながチームとして勝ちたいという意識が強いので、泥臭くても勝ちに徹していきたいとした。

 ACQUAは今年から広島 TEAM iXAを率いるリーダーとなったが、新リーダーとしての目指すチームについて聞くと、リーダーだからと特別に何かを気にはしていないが、自分が頑張ってメンバーも個々に頑張るのはもちろんとして、去年初めて参加してみて、改めてSFLはチーム戦だと感じたので、単純に自分の勝率よりもチーム勝率を上げることも意識してやっていきたいとした。そしてもう1つ、「後はコミュニケーションを取って仲良くね、風通しのよいチームにしていきたい」として締めくくった。

広島 TEAM iXAのメンバーは、ACQUA、じゃじぃ、ひかる、ひびき。この1年間で自身のストリートファイター6の活動について点数をつけるとしたら、ACQUAはリーグや大会の成績などで結果が出ていないため51点、じゃじぃは結果が大事だと思っている時期に結果が出せていないため0点、ひかるはA.K.I.追加後、使い続けた事が今につながっているとして80点、ひびきは去年の12月からプロとして活動を開始したが、それまでは兼業でやる中で頑張って評価されて今の位置にいるので、自分には90点をあげたいとした
動画撮影中、A.K.I.のポーズを決めるひかるのワンカット
ひびきは2018年のSFLにてhigh class枠として1度参加した事があるため、今回が2度目のSFL出場となる。なお、当時のhigh class枠にはオニキやカワノ、shuto(当時のプレイヤーネームはあんまん)も出場している

前年以上に予想不可の大激闘に期待

 以上、全12チームのインタビューの模様をお届けした。SFL2023と比較して3チーム増えた全12チームの参戦、リーグを2つに分けた「2ディビジョン制」という新ルールが各チームにどのような影響を及ぼすかは、蓋を開けてみないと分からないが、どの試合も盛り上がる事は間違いないだろう。

 インタビュー期間に追加が発表になったベガの登場や、年内に追加される可能性が高い「YEAR2」の新キャラクター、テリー・ボガードや不知火舞がリーグにどのような影響をもたらすのかや、最終的にリーグで使用するキャラクターにはどのような変化があるかも要注目だ。

 筆者は本稿執筆にあたり、国内外で開催された大会の様子などは順次チェックし、使用キャラクターについての追加情報は補足を入れている。だが、こうした大会に出ず、配信などでも隠して裏で牙を研いでいる選手もいるかもしれない。そう考えるとSFL開催後に意外な選手のキャラクター変更が明らかになる可能性も大いにあり得る。

 実際に大会では惜しくも敗れたが、ぷげらのベガ使用は完全に予想外のピックであり、しかもその結果が3戦で2勝1敗とくれば、SFLでも利用する可能性は高そうだ。また、立川もぷげらのベガに対してまさかのマノンをピックしており、想定外のキャラピックを楽しむのもSFL2024の魅力の1つとなりそうだ。

 8月中旬よりいよいよ開催されるSFL2024。1か月以上先の話となるが、今年はどのようなドラマが展開するのか、今から楽しみだ。