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Samsung、GDDR7の開発完了。最大32Gbps転送に対応

 Samsung Electronicsは19日(韓国時間)、次世代ビデオカード向けメモリ「GDDR7 DRAM」の開発が完了したと発表した。2023年内にも主要な顧客の次期システムへ搭載し、検証を行なう予定だとしている。

 同社のGDDR7 DRAMでは、1ピンあたり最大32Gbpsの高速転送が可能で、GDDR6の1.1Tbpsと比べて約1.4倍となる1.5Tbpsの帯域幅を実現。従来のNRZ(Non-Return-to-Zero)方式に代わり、新たにPAM3(Pulse Amplitude Modulation)方式を採用したことで、同一信号サイクル内で50%多くデータを伝送できるようになった。

 また、高速動作に最適化した省電力設計技術も用いており、GDDR6と比べて20%電力効率が向上した。ノートPCなど向けに低動作電圧のオプションも用意する。さらに、熱伝導率の高いEMC(Epoxy Molding Compound)を使ったパッケージング素材の採用や、ICアーキテクチャの最適化により、熱抵抗を70%削減し、高速動作時であっても安定した性能を発揮できるとする。

 同社では、ワークステーション、PCやゲーム機といった高いグラフィックス性能が必要な分野のほか、AIやHPC、自動車の分野での活用も見込む。