特集
強烈リコイルに悶絶!16万円のカスタムCO2ガスブロのために、愛銃9挺をドナドナした話
2026年3月11日 06:11
なにかを手に入れるには、相応の代償が必要だ。ほしいものがあれば対価を支払うのは当然だが、我々の財力には限界がある。物欲にまかせて無計画にクレジットカードの番号を入力し続ければ、待っているのは身の破滅だ。
「でも、どうしてもほしい」。
そんな窮地を救う解決策の1つが、手持ちのアイテムの売却である。PC Watchの読者様であれば、最新CPUやビデオカードの購入資金を捻出するために、愛用のスマホやPCパーツを「ドナドナ」した経験が一度や二度はあるはずだ。私自身、中古買い取りショップには日頃から大変お世話になっている。
さて、ここからが本題だ。約1カ月前、エアソフトガンショップ「AIRSOFT97」から、とある超高級「 CO2ガスブローバックガン 」(以下CO2ガスブロ)を借用した。「記事にしなくても、気になる製品があればお貸ししますよ」という同店の厚意に甘えさせていただいた次第だ。
ところが、実際にサバゲーフィールドで試射したのが運の尽き。その強烈なリコイルを味わった瞬間、完全に心を奪われてしまったのだ。しかし、今期(3月締め)のエアガン購入予算はすでに底を突いている。このまま購入を強行すれば、妻からこっぴどく叱られるのは火を見るより明らか。最近は妻もサバゲーを嗜んでいるため、コレクションが増えれば「秒」で露見する。
そこで今回は、愛用してきたエアソフトガンを「断腸の思い」で売却し、その軍資金で超高級CO2ガスブロを手に入れるという、身を削った体験型レビューをお届けする。
なお、最初にお断りしておくが、今回手放した銃はどれもすばらしい逸品ばかりだ。サバゲーを始めて以来、数多くの銃を買い、売り、その末に「これだけは」と手元に残してきた精鋭たちである。決して新しく買う銃が、これまでの愛銃より絶対的に優れているという話ではない。これは単なる運命の巡り合わせであり、強いていえば計画性のない購入遍歴を辿ってきた私の愚かさが招いた結果だ。その点をご理解いただければ幸いである。
「浪費してばかりではないか」というご意見には、ぐうの音も出ない。全面的に同意する。ただ、微力ながら日本経済の循環に貢献している自負はあるため、SNSでは温かいコメントのみをいただければ幸いだ。
超高級「CO2ガスブローバックガン」はなにがスゴイのか?
今回、私の物欲を猛烈に刺激したのは、台湾メーカー「GHK Airsoft」の「Mk18 Mod.1」をベースに、AIRSOFT97が独自の「SUPER ACCURAカスタム」を施した製品だ。
これをPCにたとえるなら、海外製ゲーミングデスクトップPCをベースに、CPUやグラフィックボードを最上位モデルへ換装し、CPUグリスを塗り直し、さらにデバイス類を最高級品に揃えたような状態といえる。各種パーツをアップグレードしつつ、丁寧に組み直すことでポテンシャルを最大限に引き出す手法は、PC自作の思想に通じるものがあると……いえなくもない。
PC Watchに掲載するための「PCたとえ話」というノルマを見事にクリアできたので(?)、具体的なカスタム内容を見ていこう。
ベース本体
- GHK Mk18 Mod.1 CO2ガスブローバック(V3システム)
SUPER ACCURAチューニング内容
- SPARK 飛鋭改 高精度インナーバレル GHK用 250mm組み込み
- SPARK 猫パンチHOPテンショナー組み込み
- 4UAD 4UANTUM フリクションPROホップパッキン組み込み
- SPARK GHKカスタムバルブ組み込み
- 初速調整、各部すり合わせ調整など
オプション内容
- エクストラハードリコイルオプション(GHK CO2カスタム専用)
「SUPER ACCURAカスタム」は、インナーバレルやパッキン、押しゴムの交換に加え、カスタムバルブの組み込みと初速調整、命中精度の細かな「すり合わせ」が行なわれる。パーツの組み込み自体は個人でも可能だが、非常に困難なのはこの「すり合わせ」だ。
どの要素が初速や精度に影響するかを見極めるには、数多くの個体をカスタムしてきたプロのエンジニアによる知見が不可欠。高価な本体を破損させるリスクを考えれば、特にガスブローバックガンの調整を筆者のような素人が手を出すのは避けた方がよいと考えている。
一方、リコイルオプションには「ハードリコイル」(3,630円)と「エクストラハードリコイル」(1万4,520円)の2種類がある。後者は強力なリコイルスプリングに加え、強化ブローバックバッファーが組み込まれ、内部の最適化が図られている。
かつて私は東京マルイ製の銃で同様のパーツ交換を試みたが、セミオートとフルオートを両立させるセッティング(バッファー重量、「NPAS」というカスタムパーツの最適解)を見つけられず、結局断念した経験がある。電動ガンの調整には少しは自信がある私だが、ガスブローバックガンの調整は難解に感じる。
本製品最大の魅力は、「エクストラハード」の名にふさわしい強烈なリコイル(反動)だ。こればかりは言葉よりも動画を見ていただく方が早い。
いかがだろうか?これまで多くのモデルを撃ってきたが、ここまでの衝撃は記憶にない。セミオートの1発ごとのキックも心地よいが、フルオートで弾速計の計測口に撃ち込むには、銃を強固に保持する力が求められる。この「暴れ馬」を御する感覚も、エアソフトガンの醍醐味の1つといえるだろう。
「SUPER ACCURAカスタム」による実射性能も申し分ない。セミオートでの初速は平均82.7m/sで安定しており、フルオートの連射速度も平均11.5RPSと良好だ。ただし、長時間の連射では初速が低下する「ドロップショット」も見受けられた。二重給弾などによる故障のリスクを避けるため、10発を超えるような連射は控えた方がよいだろう。
なお、今回のCO2ガスブロは、冬の気温10℃前後であれば動作することを確認した。筆者の住んでいる関東圏なら、極端な寒波さえ来なければ冬期でも十分に実用可能だ。ただし、10℃前後の環境下では、セミオートこそ軽快に動作するものの、フルオートになるとサイクルが低下し、動作がもっさりとしてくる。フロンガス式に比べれば圧倒的な耐寒性を備えているが、いかなる低温下でも動作するわけではない点には注意してほしい。
最後に特筆すべきは、外装のリアリティだ。M4シリーズには鍛造レシーバーが採用されており、実銃を彷彿とさせる質感と重量感を実現している。剛性は極めて高く、激しく取り回しても軋み1つない。
また、レシーバーに散見される油ジミのような跡も、逆に「道具」としてのリアリティを醸し出しており、マニアにはたまらない。ほかの追随を許さない「本物感」は、ぜひ店舗で実機を手に取って体感してほしい。
実物アクセサリを組み合わせたくなるほどの説得力がこの外装にはある。
放流した愛銃たちと、その査定結果
ついに「断腸の思い」を実行に移すときが来た。今回、下取りに出したラインナップは以下のとおりだ。
注目の下取り価格は、以下の結果となった。
| メーカー名 | 製品名 | 下取り価格 |
|---|---|---|
| HTGベーシック | スマートPCC カスタム TypeA【フルメタル/DSG Ver.】 | 1万8,000円 |
| HTGベーシック | Aeroknox/DE Airsoft AX//15 | 1万7,000円 |
| HTGベーシック | EMG/CYMA Plus Colt モデルNo.610 XM177/GAU-5 空軍モデル AEG | 1万8,000円 |
| G&G | GMS BATTO CQB | 1万8,000円 |
| G&G | SSG-1(PERUN AB++) | 2万3,000円 |
| 東京マルイ | レシーライフル | 1万7,000円 |
| 東京マルイ | ファマス 5.56-F1 | 8,000円 |
| Heretic Labs | Article I | 7万8,000円 |
| マルゼン | APS-1 グランドマスター・マーク3 | 1万円 |
| 合計金額 | 20万7,000円 |
合計金額は20万7,000円。「SUPER ACCURA」および「エクストラハードリコイル」を施した「GHK Mk18 Mod.1 CO2ガスブロ」の価格は16万7,420円であるため、無事に購入資金を確保することができた。
ちなみに、今回売却したエアソフトガンの購入総額は50万990円。下取り価格は購入金額の約41%となった計算だ。エアソフトガンは物理的な可動部品が多く、経年劣化を避けられないため、スマホやPCといったデジタルガジェットと比較すると下取り価格は低くなる傾向にある。今回は「まとめて売却したい」という利便性を優先して下取りを選んだが、少しでも手元に残る金額を増やしたいのであれば、オークションやフリマサイトを活用するのも手だろう。
なお、AIRSOFT97では買い取りも行なっているが、下取り(買い替え)の方が査定額で有利になる可能性があるとのことだ。当然ながら、価格は製品の状態や店舗の在庫状況に左右されるため、その点は留意してほしい。
最高級パーツで自作PCを組み上げたときと同じ満足感を得られる
数多くの愛銃を「媒介」とし、ついに待望のGHK製CO2ガスブロを手にすることができた。払った代償は決して小さくない。しかし、実際にサバゲーへと投入した今、胸に去来するのは「一生モノを手に入れた」という思いだ。この高揚感は、厳選した最高級パーツで自作PCを組み上げ、その圧倒的なベンチマークスコアを確認したときの達成感に通じるものがある。
もちろん今後、妻への隠蔽工作や、フィールド仲間への口止めといった「家庭の平和維持」という、フラッグ奪取よりも困難なミッションが待ち構えている。だが、この肩を痺れさせる強烈なリコイルさえあれば、そんな苦労など些末な問題にすぎないと断言できる。







































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