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Cortex-X3コアやレイトレ対応の高性能スマホ向けプロセッサ「Dimensity 9200」

Dimensity 9200

 台湾MediaTekは8日(現地時間)、高性能スマートフォン向けのフラグシッププロセッサ「Dimensity 9200」を発表した。搭載製品は2022年末にも発売される予定。

 同社としては初めて、CPUに3.05GHzのCortex-X3を統合したほか、ハードウェアベースのレイトレーシングエンジンを備えたImmortalis-G715 GPUを搭載。同社の「HyperEngine 6.0」も搭載し、高速でなめらかなアクションをゲーム内で実現するという。Cortex-X3以外のCPU構成はCortex-A715 2.85GHz×3、Cortex-A510 1.8GHz×4。製造は第2世代TSMC 4nmプロセスを採用。

 ディスプレイエンジンは「MiraVision 890」となっており、ゲーム用ディスプレイ(240HzフルHD+、または144Hz WQHD)に対応できるほか、高解像度(60Hz 5Kまたは2.5K×2)や折りたたみ設計にも対応できるとしている。さらに、ノイズ低減使用時に4K HDRビデオキャプチャを行なった場合、最大消費電力を30%の電力を削減でき、全ての映像アプリにおいてAI超解像化処理時の電力も45%削減できるとしている。

 メモリは8,533Mbps対応のLPDDR5Xに初対応。ストレージはマルチサーキュラーキュー(MCQ)を搭載したUFS 4.0に対応し、4つのCPUがストレージにダイレクトアクセス可能だとしている。

 AIプロセッシングユニットは「APU 690」と第6世代となり、第5世代と比較してETHZ5.0ベンチマークで性能が35%高速化したという。内蔵のISP(イメージシグナルプロセッサ)は「Imagiq 890」となり、RGBWセンサーを初めてネイティブ対応。ベイヤー変換不要により競合より34%省電力化できるほか、AI-NRフォトキャプチャ技術により、AIベースのブレ補正技術が使用できる。

 さらに、Wi-Fi 7に初めて対応するスマートフォン向けプラットフォームとなり、最大6.5Gbpsの転送速度を達成。5G機能もAIで強化し、検索や圏外からの5G接続回復といった速度も向上。サブ6GHzとミリ波接続をスムーズに切り替えられ、シームレスな5G体験も実現するとしている。