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兆芯、最大32コアのサーバー向けx86プロセッサ「開勝KH-40000」
2022年11月2日 10:40
上海兆芯集成電路有限公司は11月1日(現地時間)、最大32コアのサーバー向けx86プロセッサ「開勝KH-40000」を発表した。
開勝KH-40000では同社の最新マイクロアーキテクチャ「永豊(YongFeng)」を採用し、ベースクロックは2GHzまたは2.2GHz、最高クロックは2.7GHz。16nmプロセスで製造され、デュアルソケット構成により64コアまで拡張可能。
32コア(KH-40000/32)構成のほかに、16コア(KH-40000/16)と12コア(KH-40000/12)の3種類のバリエーションを用意する。キャッシュは順に64MB、32MB、24MB。メモリはDDR4-3200で、32コア版のみ8チャネル2TBまで対応、16コア/12個コア版は4チャネル1TBまでの対応となる。
デュアルソケット構成のシステムでは、最大4TBまでのDDR4 ECCメモリを搭載可能で、メモリバンド幅は200GB/sに達する。
インターフェイスとして最大128レーンのPCI Express 3.0、SATA、USBといったメインストリームのI/Oを搭載する。x86命令をサポートするほか、中国のSM2/SM3/SM4暗号化アクセラレーション命令、プロセッサ仮想化およびI/O仮想化技術、サーバー級RAS機能といった高信頼性を持つ。
内蔵GPUを強化したクライアント向けも
同時に、ノート/一体型/組み込みPC向けプロセッサとして「開先KX-6000G」を投入する。こちらは既存の開先KX-6000のCPUアーキテクチャ「陸家嘴(LuJiaZui)」を継承するが、最大クロックが3.3GHzに向上した。パッケージは26%薄型化され、待機電力も50%減るなど、薄型軽量ノートPCへの組み込みも見込む。
内蔵GPUが「C-1080」というモデルに強化され、性能が4倍、電力効率が60%改善。DirectX 12/OpenCL 1.2/OpenGL 4.6といったAPIをサポート。また、4K表示および4Kビデオデコードをサポートした。中国のSM2暗号化アクセラレーション命令に対応する。
TDP 15Wのモデルはベースクロックが2GHz、最大クロックが3GHz。TDP 25W(最大35W)のモデルはベースクロックが2.6GHz(または3GHz)、最大クロックが3.3GHz。L2キャッシュは4MB。メモリはDDR4-3200で、最大容量は64GB。パッケージはHFCBGAで、サイズは33×33mm。