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4辺狭額ベゼルとなった完全新モデルの14型ノート「LAVIE NEXTREME Carbon」実機写真レビュー
2022年2月1日 11:00
NECパーソナルコンピュータは2月1日、個人向けPC「LAVIE」シリーズの2022年春モデルを発表した。その中で注目となる製品が、完全な新モデルとして登場した「LAVIE NEXTREME Carbon」だ。製品の仕様などは別記事で紹介しているので、本稿ではLAVIE NEXTREME Carbonを写真で紹介する。
なお、今回撮影に利用したのは開発中の機材だったこともあり、性能評価を含めた細かなチェックは行なえなかった。そのあたりも含めた詳しいレビューは、今後製品版相当の評価機を試用できる段階で改めて実施する予定だ。
まず、NEXTREME Carbonの最大の特徴となるのがディスプレイだ。
従来モデルのモバイルノートPC「LAVIE Pro Mobile」は、13.3型のフルHD(1,920×1,080ドット)ディスプレイを採用していたのに対し、NEXTREME Carbonではアスペクト比16:10、1,920×1,200ドット表示対応の14型ディスプレイを採用している。LAVIEシリーズのモバイルノートPCでアスペクト比16:10の14型ディスプレイを採用するのはNEXTREME Carbonが初となる。
また、これまでLAVIEシリーズのノートPCでは、左右のベゼル幅は十分に狭められていたのに対し、上下ベゼルはやや広めのままとなっているものが多かった。しかしNEXTREME Carbonでは、左右だけでなく上下のベゼル幅も可能な限り狭められている。
実際にディスプレイを見てみると、これまでのフルHDディスプレイに比べて縦長で、縦の情報量が増え作業効率が高められているのはもちろん、上下ベゼル幅が狭められたことで、ディスプレイ部の画面占有率が大きく高められていることがひと目で伝わってくる。
上部ベゼルは、顔認証カメラを搭載する関係もあり、ほかよりもやや幅広ではあるが、それでもPro Mobileも含めた従来モデルと比べると十分に狭く、一気にあか抜けた印象を強く受ける。
このようにディスプレイが4辺狭額ベゼル仕様となったことで、従来よりも大型のディスプレイを搭載しつつも、ボディサイズは十分にコンパクトだ。本体サイズは313×218×17.5mm(幅×奥行き×高さ)。Pro Mobileは307.2×216×16.7mm(同)だったため、ディスプレイが大型化したにもかかわらず、幅が5.8mm、奥行きが2mm、高さが0.8mmそれぞれ増えただけだ。
まったく同じサイズに14型ディスプレイを搭載できているわけではないが、サイズ感は一般的な13.3型モバイルノートPCとほとんど変わらない印象だ。
本体デザインは、フラットかつ直線的なPro Mobileのデザインをほぼそのまま踏襲。天板中央にLAVIEのロゴが配置されているが、全体的にはシンプルな印象だ。カラーは、試用機はペールゴールドだったが、このほかメテオグレーも用意する。
そして、気になる重量は、最軽量モデルで約883gからと900gを下回る軽さを実現。Pro Mobileは最軽量モデルが889gだったので、ディスプレイを大型化しつつも、さらに軽くなっている。
今回の評価機は、LTE対応ワイヤレスWAN搭載仕様で、約937gと最軽量モデルより約54g重いが、それでも950gを切っており、14型モバイルノートPCとして申し分ない軽さだ。実際に本体を手にしてみても十分に軽いと感じるため、これなら毎日持ち歩く場合でもまったく不満を感じないだろう。
さらに、コンパクトかつ軽量なボディと優れた堅牢性を両立している点も見逃せない部分。そのためにNEXTREME Carbonでは、天板と底面にカーボン素材を採用している。
このうち天板には東レが開発した新構成カーボンを採用することで、局所的な加圧にも耐える剛性を実現。底面には異なる素材ではあるが、十分な剛性に加え、優れた熱伝導性と振動低減効果を備えているという。
そこで、実際にディスプレイ部のみや、ディスプレイを閉じた状態で本体をひねったりしてみたが、びくともしないほどの優れた剛性感が手に伝わってくる。事実NEXTREME Carbonでは、面加圧150kgf、76cmからの落下試験をクリアするだけでなく、米国国防総省が定める調達基準「MIL-STD 810H」に準拠する8種類の耐久テストもクリアしているという。これなら、安心して持ち出せるだろう。
キーボードは、約19mmのキーピッチ、約1.5mmのキーストローク、キートップをわずかにへこませた形状や配列、打鍵音の小さい静音仕様など、従来モデルのPro Mobileと同等だ。ただ、キートップの刻印が、キー中央にアルファベットなどメインの文字を配置し、かなの刻印がかなり小さくなっている。
さらに、キーボードバックライトを搭載するモデルも用意される。今回の評価機はバックライト内蔵キーボードだったが、暗い場所でも快適にタイピングできる点はうれしい。
また、Fnキー列にはオンラインミーティングに便利な「ワンタッチアクションキー」を用意。F1側からボリューム調節やマイクのミュートオン/オフなど、オンラインミーティングアプリを利用する場合に便利な機能を並べるように進化している。特にマイクのミュートオン/オフボタンは非常に便利に活用できそうだ。
このほか、NEXTREME Carbonで新たに搭載されるキーボード音や環境ノイズを抑制する「YAMAHAミーティング機能」のモードを切り替えるボタンも配置している。
側面インターフェイスは、左側面にThunderbolt 4×2とmicroSDカードスロットを、右側面にオーディオジャック、USB 3.1、HDMIをそれぞれ配置。このうちThunderbolt 4はUSB4 Gen 3x2、USB Power Delivery 3.0に対応する。ビジネスユーザー向けという点では、有線LANを搭載しない点は少々残念だが、必要十分なインターフェイスを備えていると言える。
このほか、LTE対応ワイヤレスWAN搭載モデルでは、本体後方にNano SIMスロットを用意。なお、この機能はSIMロックフリー仕様で、Nano SIMに加えてeSIMの利用もサポートしている。対応バンドはLTEがBand 1/3/8/18/19/26/28/41/42、3GがBand 1/6/8/19となる。
生体認証機能は、顔認証カメラをディスプレイ上部に標準で装備。フルHD対応のWebカメラとしても利用でき、カメラを物理的に覆うプライバシーシャッターも備わっており、この点も安心だ。
また、直販モデルでは、顔認証カメラに加えて電源ボタン一体型の指紋認証センサーも標準搭載。利用シーンに応じて双方を使い分けることで、セキュリティ性と利便性を両立できるのはうれしい。
今回は、NEXTREME Carbonの外観を中心に見てきたが、それだけでも十分に魅力を感じ取ることができた。次回、製品相当版を試用できる段階で、細かな動作チェックも含めてじっくり検証する予定なので、そちらもご期待いただきたい。