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Adobe Lightroomに新設計の「マスク」機能実装へ。被写体の選択や空の置換も可能

空を置換

 Adobeは、来るAdobe MAX 2021(10月26日~28日)に合わせてLightroomの大規模アップデートを発表。この中で特に選択的に画像を処理するための一連の機能をゼロから再設計し、「マスク」機能として統合することを明らかにした。

 Photoshopでは従来より覆い焼きツールや範囲の選択、マスク、レイヤー、レイヤーマスクといった選択的に画像を処理するツールが利用できていた。最新のPhotoshopで使える「被写体の選択」や「空を置換」といったAIを駆使した選択ツールは高い評価を得ている。一方でLightroomに使われている既存の画像処理エンジンには、このAI搭載ツールと互換性がなかった。

 そこで開発チームはAIベースのマスク作成エンジンをモバイルとデスクトップ両方の製品に組み込めるよう、選択ツールをゼロから再設計。被写体の選択や空を置換といった機能を利用可能にした。

被写体の選択

 具体的には、従来のマスク機能はベクターベースであり、各種調整は数式によって表現されていたため、高解像度でもデータが少量で済むという利点があったが、PhotoshopでAIを駆使するものに関してはビットマップベースのマスクとなっていた。

 新Lightroomでは、ブラシ、グラデーション、カラー範囲マスク、輝度範囲マスク、奥行き範囲マスクは引き続きベクタとする一方で、AIを駆使した新マスクに関してはビットマップのものを利用するというハイブリッド構成となった。なお、今後はAIを活用した新機能をさらに実装していくとしている。

 また、これにあわせてUIも一新し、コントロールと柔軟性の向上、ワークフローの改善と選択項目の整理、すべてのデバイスでの一貫性、アプリ内サポートの充実を実現するとしている。

新しいマスクツールの紹介