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まるで昔のワープロ? キーボード/ディスプレイ一体型パソコン「DevTerm」登場

~Raspberry Pi Compute Module 3対応で交換も可能

DevTerm

 Clockwork Techは、2021年4月までに発売予定のキーボード/ディスプレイ一体型パソコンキット「DevTerm」の予約注文受付を開始した。

 標準価格は、コアモジュールにCortex-A72とA53を用いた6コアモデル「Kit A06」が319ドル、Cortex-A53のみの4コアモデル「Kit A04」が249ドル、コアモジュールとしてRaspberry Pi CM3+ LITEがセットになった「Kit RPI-CM3」が219ドルから。

 「Open Source Portable Terminal」を謳う小型パソコンであり、往年のハンドヘルドPCやワードプロセッサを思わせる外観が特徴的。1,280×480ドット表示、アスペクト比16:6の6.8型IPS液晶ディスプレイ、トラックボールとゲームパッドを内蔵した67キー「clockwork QWERTY」キーボード、感熱式プリンタなどを備える。

 メインボード「ClockworkPi v3.14」は、CPUやメモリが載った「コアモジュール」基板の交換によって基礎性能を容易にアップグレードできるモジュラーデザインを採用しており、コンピュートモジュール「Raspberry Pi Compute Module 3(CM3)」シリーズとの互換性も有する。

 clockwork QWERTYはCortex-M3をベースとしたArduino STM32開発環境を用いており、Micro USBポートにより、ファームウェアの書き換えで完全にプログラミング可能。内部基板とはPOGOピンを介してUSBで接続する。

 専用のオープンソースOS「DevTerm」を搭載し、レトロな雰囲気のターミナルとなっている。同OS上ではリッチなアプリケーション、開発ツール、Webブラウザ、マルチメディアアプリやインディーズのゲームエンジンを備える。

標準構成。型番の下2桁はRAM搭載量

 インターフェイスはUSB 2.0×3、microSDカードスロット×1、Micro HDMI×1、音声入出力など。無線LANは802.11acで、Bluetooth 5.0を搭載。感熱式プリンタの印字幅は58mmで解像度は200dpi。

 電源はUSB Type-C(充電用)×1コネクタからの給電に加えて、18650サイズのリチウムイオン充電池(非同梱)×2によるバッテリ駆動にも対応。カラーバリエーションは2種類を用意しており、表面カラーは選べないが、裏面のカラーを不透明の「Retro Gray」と半透明の「Transparent Gray」のどちらかから選択可能。

 なおClockwork Techでは本機のコアモジュールについて、FPGA+ARM、RISC-V、X86アーキテクチャなどのCPUについても評価と試験を実施しており、近日中には「よりエキサイティングなコアを用意できるだろう」と告知している。

裏面カラーで選べる「Transparent Gray」