ニュース

NEC PC、約837gで20時間駆動の新13.3型モバイルノート「LAVIE Pro Mobile」

LAVIE Pro Mobile

 NECパーソナルコンピュータ(NEC PC)は5月14日、2019年夏向けのノートPC新製品を発表した。プロシューマ向けの新シリーズ「LAVIE Pro Mobile」を投入し、5月16日より出荷を開始する。価格はオープンプライスで、税別店頭予想価格は189,800円から。

 LAVIE Pro Mobileは、13.3型の筐体サイズで重量約837gを実現した軽量モバイルノートPC。約20時間という長時間のバッテリ駆動も可能とし、面耐圧150kgfや76cm落下試験をクリアする高耐久性もウリとする本格派のビジネス向けクラムシェルとなっている。

 プロデューサー(生産者)とコンシューマ(消費者)を組み合わせた“プロシューマ”という造語が示すとおり、一般的な用途だけでなく、クリエイティブな作業もこなせることを目的とし開発され、プロシューマが求める機動性/生産性/信頼性の3つすべてを取り入れた。

 NEC PCは、1kgを切る軽量モバイルノートの代表格として、2in1タイプの「LAVIE Hybrid ZERO」を展開しているが(NEC PC、4コアCPUに刷新された世界最軽量13.3型2in1「LAVIE Hybrid ZERO」参照)、LAVIE Pro MobileはHybrid ZEROとは違う方向性とクラムシェルというカテゴリで、NEC PCが新たに挑戦したシリーズと言える。

 重量は約837gで現行のLAVIE Hybrid ZERO(HZ750/LAは約831g、HZ500/LAは約769g)よりも増えているが、バッテリ駆動時間は倍近くの約20時間と大幅に増え、堅牢性が増すなどさまざまなビジネスシーンで能力を発揮できるモバイルノートとなる。また筐体も薄く、底面の厚みは15.5mmで、手前部分はくさび形となっており、最薄部は8.7mmにまで縮められている。

 LAVIE Pro Mobileの筐体は1枚板の設計で、ヒンジや排気口を極力見えないように工夫するとともに、キーボード周囲のおうとつをなくすといった野暮ったさのないスマートなデザインを追求。筐体色もメテオグレー、フレアゴールド、クラシックボルドーの3色を揃えた。キーの印字色も本体の色に合わせるというこだわりも見られる。

メテオグレー
フレアゴールド
クラシックボルドー

 天板にはマグネシウムリチウム合金同様の軽さで、剛性を高めたという新素材カーボンを採用。炭素繊維のなかでも最高級のものをベースにし、軽量のカーボン網を組み合わせた積層カーボン構造によって、軽くて丈夫な筐体を実現した。とくに点加圧やねじれに対して強さを発揮し、同社軽量ノートのLAVIE Hybrid Zeroと比較して点加圧は2倍の強度を誇っている。底面は新素材カーボンではなく、重量削減のためにマグネシウムリチウム合金が使われているなど、部位によって適切な素材を使い分けている。

 キーボードのキーピッチは18.5mmを確保。LAVIE Hybrid Zeroの18mmよりも0.5mm広いほか、キーキャップは10%、全体のキーボードサイズも約5%拡大。ヒンジはリフトアップ式になっており、適度な傾斜が設けられることで、打ちやすさを生んだ。キーキャップ表面にはスリップ材を配合した「プレミアムUVコーティング」を施し、従来品よりも耐摩耗性に優れつつ、さらさらとした触感を与え、タイピングがより快適に感じられるという。

 キー押下時の反発力にもこれまでになかった改良が行なわれた。薄型筐体になると、キーボードのストロークを深くしにくくなるといった弊害が出てくるが、LAVIE Pro Mobileではキーの押しはじめ付近と押し終わり付近の間にテンションの大きな落差を設けることによって、より押下した感覚が得られるように設計。ストロークの短いキーボードにありがちな押し切った感覚の伝わりにくさや物足りなさを回避し、打鍵感が指先に伝わりやすいように工夫されている。

 インターフェイスについては、まず指紋認証センサーを本体上部にある電源ボタンと一体化し、利便性を向上させた。電源は本体左側面にあるUSB 3.0 Type-Cポートを使い、USB Power Deliveryで提供。右側面にはUSB 3.1 Type-CポートとType-Aポートがそれぞれ1基装備されている。映像出力ポートはHDMIのみで、USB Type-CによるDisplayPort Alternative Modeはサポートされていない。Webカメラはディスプレイ上部に搭載。また、Web直販のモデルにはNano SIMスロットが用意されており、LTEモデムを搭載できる。

 このほか、LAVIE Hybrid Zeroから出力が倍になったボックス型の2W+2Wスピーカーを実装。電話会議での利用を想定したヤマハ製AudioEngineによるミーティング機能が備わっており、あらゆる方向からでも相手の音がクリアに聞こえるという「マルチユーザー会議モード」と、ヘッドフォンをしなくても相手の声がクリアに聞き取りやすくなる「パーソナル会議モード」を利用できる。

 スペック面では、最上位モデルのCPUには4コア/8スレッド動作のCore i7-8565Uを採用。SSDにもNVMe対応の高速な256GBまたは512GBタイプを用意した。店頭モデルのメモリ容量は8GBまでだが、Web直販モデルのBTOではメモリ16GBにしたり、SSDの容量を1TBに拡大することが可能。液晶のタッチパネル化や前述のLTEモデム搭載、Windows 10 Proへのアップグレードなどが可能となっている。

【表】LAVIE Pro Mobileの店頭販売モデルのスペック
PM750/NAシリーズPM550NAシリーズ
CPUCore i7-8565U(4コア/8スレッド、1.8~4.6GHz)Core i5-8265U(4コア/8スレッド、1.6~3.9GHz)
GPUIntel UHD Graphics 620
メモリLPDDR3 8GB
ストレージNVMe SSD 512GBNVMe SSD 256GB
光学ドライブ-
ディスプレイ13.3型フルHD非光沢IPS液晶
解像度1,920×1,080ドット
OSWindows 10 Home
バッテリ駆動時間約20時間(JEITA Ver.2.0)
USBUSB 3.1 Type-C、USB 3.1、USB 3.0 Type-C(USB PD 3.0対応、最大5V/1.5A)
カードリーダSDカードスロット(UHS-II対応)
映像出力HDMI
無線機能IEEE 802.11ac、Bluetooth 5.0
有線LAN-
Webカメラ92万画素
生体認証機能指紋センサー
その他ステレオスピーカー(2W+2W)、音声入出力端子
付属ソフトOffice Home & Business 2019
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)約307.8×215.7×15.5mm
重量約837g
本体色メテオグレー、フレアゴールド、クラシックボルドー
税別店頭予想価格209,800円前後189,800円前後

※直販サイトのBTOでメモリ16GB、SSD 1TB、バッテリM(約13.3時間駆動)、LTE搭載などを選択可能


 以下、実機写真を掲載。

15.6型のLAVIE Note Nextと12.5型のLAVIE Note Standardをアップデート

LAVIE Note NEXT

 15.6型のホームユースノート「LAVIE Note NEXT」がマイナーバージョンアップされ、全モデルで6コアのCore i7-8750Hが搭載されたことに加え、最上位モデル(NX850/NA)ではSSDの容量を倍増し、256GBのNVMe SSD+1TB HDDの組み合わせに変更された。このほか、下位モデル(NX750/NA)もハイレゾ音源の再生に対応したYAMAHAサウンドシステムを採用。Office 2019へのアップグレードも行なわれている。

 LAVIE Note Nextのついては過去記事(NEC PC、6コアCPU搭載で薄型化も果たした15.6型ノート「LAVIE Note NEXT」)を参照。

LAVIE Note Standard

 また、15.6型のスタンダードノートPC「LAVIE Note Standard」については、下位モデルのNS150/NAとNS100N2WのCPUが前モデルのCeleron 3965Yから、Whiskey LakeのCeleron 4205U(2コア/2スレッド、1.8GHz、UHD Graphics 610)にアップグレードされたほか、2サイドナローベゼル薄型筐体に変更。これにより、幅が378mmから363mmに、奥行きが260mmから255mmへと縮まった。

 LAVIE Note Standardについての過去記事はこちら(NEC PC、キーボードを改良した大学生向けモバイルPC「LAVIE Note Mobile」)を参照。

【お詫びと訂正】初出時に、LAVIE Note Standardの製品名と説明を誤って掲載しておりましたので、該当箇所を修正いたしました。お詫びして訂正させていただきます。