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GoogleマップのAR機能を試してみた。方向音痴にとっての神機能

 機能自体については、すでに1年前のGoogle I/O 2018で公表されていたが、今年のGoogle I/O 2019において、Android版GoogleマップのARナビゲーション機能が、Pixelユーザーを対象に順次提供されることが発表。筆者の端末にも昨日アップデートが適用され、同機能を使えるようになったので、簡単に紹介しよう。

 筆者はそれほど方向音痴というわけではないのだが、仕事柄、取材などで不慣れな土地に行くことも多い。従来のGoogleマップだと、地下鉄の駅出口が道路に対してどの方向を向いているのかわかりにくいこともある。また、ジャイロコンパスは内蔵されているが、イマイチこれが信用ならないことも少なくない。ということで、自慢ではないが、駅を出て最初の1歩で90度間違った方向に進んでしまったことは一度や二度ではない。

 そんな局面で活躍するのがこのARナビゲーション機能だ。Googleマップで目的地をセットして、「経路」をタップし、移動方法として徒歩を選ぶ。AR機能が追加されたGoogleマップだと、この画面で「ARを開始」というボタンが表示されている。

 これをタップすると、スマートフォンを垂直に持って、カメラを道路沿いの建物や看板に向けるよう促される。これで、GPSなどによる位置情報と、カメラの画像情報で、ユーザーが向いている方向を正確に把握する。進むべき方向と違う方向を向いていると、カメラの映像にARで矢印が表示される。また、画面下部には近隣の地図も表示されている。進むべき方向を向くと、次の曲がり角まで後何mあるかも表示される。

 あとは、進むべき方向に歩くだけだが、画面を凝視しながらの歩行は危険なので、その旨の警告が表示される。スマートフォンを垂直以外の向きに持っているときは、画面はARから従来のナビに遷移する。曲がり角にさしかかると、スマートフォンが振動するので、その時点でまた垂直に持つと、曲がるべき方向が矢印で表示されるという具合だ。

 このAR機能はまだアルファ段階ということで、Pixel以外のユーザーに開放されるのはもう少しかかりそうだ。しかし、今回は、100mほどの移動で試しただけだが、かなり完成度は高いと感じたので、早い段階で多くのユーザーが利用できるようになることを期待したい。

Googleマップを起動し、目的地をセットして、経路をタップすると、「ARを開始」というボタンが表示されている
これをタップし、スマートフォンのカメラを道路に向けると、方向の検出がはじまる
AR機能が起動したところ。進むべき方向が矢印で表示される
進む方向を向くと、次の曲がり角などまでの距離も表示
歩きながら使うのは危険なので、立ち止まって使う
次の曲がり角にくると、スマートフォンが振動するので、また垂直に持つと、次の方向をわかりやすく教えてくれる
目的地について完了
ARナビ中も、スマートフォンを垂直以外の向きにすると、従来のナビ画面に遷移する