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Microsoft、法人向けにWindows 7の有償延長サポートを提供

~法人/文教向けWindows 10のサポート期間延長も

 米Microsoftは6日(米国時間)、法人向けのWindows OSメジャーバージョンアップデートについて、および旧OSのサポートなどに関して、新たな情報を公開した。

Enterprise/Education向けWindows 10サポートが長期化

 現在、Windows 10とOffice 365 ProPlusの更新プログラムは、3月と9月の半期ごとのスケジュールで提供されており、多数の企業が更新サイクルに合わせたWindows 10の導入を実施しているが、フィードバックを受け、機能アップデートのサポート期間が一部延長される。

 現在のWindows 10 EnterpriseおよびEducation(バージョン1607/1703/1709および1803)の現在サポートされている全機能アップデートは、リリース日より18カ月のサポート期間から延長され、30カ月間サポートされる。

 Windows 10 Enterprise/Educationの今後の機能アップデート(1809以降)も、リリースから30ヶカ月間サポートされ、企業内の展開サイクルを長期化できるとしている。

 ただし、3月リリース(1903以降)の機能更新は、リリースから18カ月間サポートが維持されるため、半期ごとの更新スケジュールは維持され、年2回更新を継続したい顧客のためのオプションも維持される。

 Windows 10 HomeやPro、Office 365 ProPlusの機能アップデートについては、3月/9月を問わず18カ月サポートのまま変更されない。

製品3月アップデートのサポート期間9月アップデートのサポート期間
Windows 10 Enterprise18カ月30カ月
Windows 10 Education
Windows 10 Pro18カ月
Windows 10 Home
Office 365 ProPlus

Windows 7に拡張セキュリティアップデートが提供へ

 同時に、Windows 7のサポートについて、2020年1月14日で終了すると発表済みだが、あらたに2023年1月まで「拡張セキュリティアップデート(ESU)」が提供されることが発表された。

 このWindows 7 ESUを利用するには、デバイス単位でライセンスが必要となり、年ごとに価格が増加していく。対象となるのはボリュームライセンスのWindows 7 Professional/Enterpriseユーザーで、OS単体やPCと同時に購入している一般ユーザーは利用できない。

 Windowsソフトウェア アシュアランス、Windows 10 Enterprise/Educationのサブスクリプションを利用している場合には割引が適用。また、Office 365 ProPlusはWindows 7 ESUが有効なデバイス(2023年1月まで)でサポートされるため、Windows 7 ESUを購入すれば、継続してOffice 365 ProPlusを実行できる。

Office 365の旧製品サポートも一部改定

 Office 365 ProPlusについては、Windows 8.1でもOSサポート終了日(2023年1月)までサポートされ、Windows Server 2016でも、2025年10月までサポートされる。

 関連して、2020年10月13日からOffice 365サービスに接続するためには、Office 365 ProPlusまたはOffice 2019クライアントが必要となることが発表されていたが、移行期間を延長するため、Office 2016のOffice 365サービスとの接続も、2023年10月までサポートされるとしている。

Desktop Analytics

 サポート期間の延長のほか、Windows 10へのアップデートについて、大きな課題の1つである、アプリケーションテストのためのサービス「Desktop Analytics」も提供される。

 Office 365では、System Center Configuration Manager、Microsoft Intune、Windows Analytics、Office Readiness Toolkitなどの移行支援ツールを提供しているが、今回のDesktop Analyticsは、Windows Analyticsを拡張した、ConfigMgrと統合されたクラウドベースのサービスとなる。

 同サービスでは、組織内で実行されているアプリのインベントリを作成し、Windows 10の最新の機能アップデートとの互換性を評価できる。

 また、WindowsおよびOfficeクライアントの更新準備状況に関する情報にもとづいた洞察とインテリジェンスを提供し、管理者が更新の決定を行なうアシストを行ない、ConfigMgrでパイロットおよび運用の展開を最適化できるとしている。

 クラウドサービスのため、接続されている何百万というデバイスから収集されたデータと、自分の組織のデータを組み合わせることで、互換性テストにおける推測作業をスキップできるという。

Desktop App Assure

 Windows 10およびOffice 365 ProPlusアプリの互換性に関する問題に対処するために設計された、FastTrackの新サービス「Desktop App Assure」も提供。

 同社は、診断データとWindows Insiderの検証プロセスから得られた何百万のデータポイントから、99%のアプリは新しいWindowsアップデートと互換性があり、「Windows 10は最も互換性の高いWindows OS」であることから、Windows 7で動作するアプリはWindows 10とそれ以降の機能更新でも動作するとアピールしているが、Desktop App Assureは、万が一互換性の問題で動作しなかった場合のためのものとなっている。

 Desktop App Assureでは、アップデート後にアプリの互換性に関する問題が見つかった場合、修正プログラムを入手できるよう設計されており、FastTrackを通じてチケットを申請し、問題が解決されるまで同社のエンジニアがフォローアップを行なう。

 Windows 10 Enterprise/Educationの顧客には追加料金なしで提供され、2018年10月1日に北米でプレビューを開始し、2019年2月1日までにワールドワイドで利用可能になる予定。