上位モデルのHuntsman Elite。キーボードの右上にマルチファンクショナルデジタルダイヤルが用意されているほか、Razer Chroma Underglowによってキーボードの周囲も照らされる Razerは2018年6月28日(現地時間)、新世代ゲーミングキーボード「Huntsman Elite」および「Huntsman」を発表した。
発表に先立ち、Razerはカリフォルニア州アーバインにある米国オフィスでプレス向けの内覧会を行なったので、その様子をレポートする。なお、Razerの米国本社はカリフォルニア州サンフランシスコにあり、今回内覧会が行なわれたオフィスとは別の場所となる。
カリフォルニア州アーバインにあるRazer米国オフィスの外観 この建物は2階建てなのだが、1階にRazerが入っており、2階は今のところ空いているという 社内のリラクゼーションスペースには、卓球台も用意されていた 卓球台のほかにRazer製ゲーミングノートPCが10台並んでおり、気分転換にゲームをプレイできるという アーケードゲームのアップライト筐体をRazerカラーで塗装したものもプレイできる状態で並んでいた 「高速」、「安定性」、「高耐久性」の三拍子揃ったオプトメカニカルスイッチ
内覧会では、まずPR ManagerのKevin Allen氏が歓迎の挨拶を行なった。このような各国のプレスが参加するイベントをRazerが実施するのは今回が初めてとのことだ。
PR ManagerのKevin Allen氏が挨拶を行なった 続いて、開発担当者が新製品についてのプレゼンテーションを行なった。その内容は以下の通りだ。
2017年にもっとも売れたゲーミングキーボードは、Razerの「BlackWidow Chroma V2」であり、Razerはこれまでに、キーボード革新のリーダーとしてさまざまな新技術を開発してきた。2010年には世界初のメカニカルゲーミングキーボード「Razer BlackWidow」を開発し、2014年にはゲーミング用メカニカルスイッチを自社開発、2016年には世界で最も背が低いウルトラロープロファイルメカニカルスイッチとメカメンブレンスイッチを開発。さらに、2017年にはRazer初のリニアスイッチ「Razer Yellow Swithes」を開発した。
そして2018年に満を持して発表する新製品が「Huntsman Elite」だ。キャッチフレーズは「光速」であり、その最大の特徴が、新開発の「Razer Opto-Mechanical Switch」(以下オプトメカニカルスイッチ)を搭載していることだ。
オプトメカニカルスイッチは、その名の通り、光学式と機械式を組み合わせたスイッチであり、普段は遮られている赤外線が、キーが押されると穴の部分が赤外線の位置にきて、赤外線が通過してフォトダイオードに当たり、スイッチがオンになるという仕組みだ。
オプトメカニカルスイッチは、「高速」、「安定性」、「高耐久性」という3つの特徴を持つ。作動力は45Gで、作動点は1.5mm、移動距離は3.5mmである。従来のクリックタイプのメカニカルスイッチの作動点は2.2mmであり、オプトメカニカルスイッチのほうが作動点までの距離が0.7mm短いため、30%速くスイッチがオンになる。作動力も小さく、キータッチはやや軽めかつ高速に入力が可能だ。
また、ステムデザインとスタビライザーバーの採用により、キートップのどこを押してもぐらつかず、垂直に押し込めるようになっているため、安定した入力が可能である。また、オプトメカニカルスイッチは、最大1億回の耐久性を誇るが、これは一般的なメカニカルスイッチの2倍の耐久性である。
Razerは、2017年に全てのゲーミングキーボードの中で売上げNo.1を獲得した。最も売れたゲーミングキーボードは、「BlackWidow Chroma V2」である Razerは、キーボード革新のリーダーとしてさまざまな技術を開発してきた。2010年に世界初のメカニカルゲーミングキーボード「Razer BlackWidow」を開発し、2014年にはゲーミング用メカニカルスイッチを自社開発、2016年には世界で最も背が低いウルトラロープロファイルメカニカルスイッチとメカメンブレンスイッチを開発。さらに、2017年にはRazer初のリニアスイッチ「Razer Yellow Swithes」を開発した 2018年、Razerが満を持して発表する新製品が「Huntsman Elite」だ。キャッチフレーズは「光速」 その最大の特徴が、新開発の「Razer Opto-Mechanical Switch」(以下オプトメカニカルスイッチ)である オプトメカニカルスイッチの構造。バネの上にある赤い線が赤外線で、普段はキーによって遮られているが、キーが押されると穴の部分が赤外線の位置にきて、赤外線が通過する オプトメカニカルスイッチは、「高速」「安定性」「高耐久性」という3つの特徴を持つ オプトメカニカルスイッチの作動力は45Gで、作動点は1.5mm、移動距離は3.5mmである。作動点とリセットポイントの位置の差は0mm 従来のクリックタイプのメカニカルスイッチの作動点は2.2mmであり、オプトメカニカルスイッチのほうが作動点までの距離が0.7mm短いため、30%速くスイッチがオンになる オプトメカニカルスイッチの特性グラフ。クリック感を感じるポイントと作動点のずれがなく、リセットポイントの位置もほぼ同じである 安定性を実現した秘密。ステムデザインとスタビライザーバーにより、キートップのどこを押してもぐらつかず、垂直に押し込める 高耐久性について。耐久性は最大1億回で、一般的なメカニカルスイッチの2倍である 上位モデルの「Huntsman Elite」にはさらに追加機能が
上位モデルとなる「Huntsman Elite」には、さらに追加機能がある。その1つが、「マルチファンクショナルデジタルダイヤル」である。
これは、キーボードの右上に用意されているダイヤルと4つのボタンから構成されており、ダイヤルには専用ユーティリティ「Razer Synapse 3」によって、バックライトの点灯パターンの変更やキーバインドの変更などの機能を割り当てることができる。
もう1つは、「エルゴノミックリストレスト」と呼ばれる着脱可能なリストレストで、周囲にはRGB LEDが搭載されており、キーボードと同期して光る。また、Huntsman Eliteでは、Razer Chroma Underglowと呼ばれるイルミネーション機能が搭載されており、キーボードの周囲も美しく光るようになっている。
Huntsman EliteとHuntsmanは、米国では6月28日から出荷が開始される予定であり、価格はHuntsman Eliteが199.99ドル、Huntsmanが149.99ドルと、コスト的に不利と思われるオプトメカニカルスイッチを搭載しているにもかかわらず、リーズナブルな値段となっている。日本での正式発売日や価格は現時点では未定だが、日本語配列の製品は2018年8月に出荷される可能性が高いとのことだ。
プレゼン終了後、キーボードのタイピング時の音や、スイッチON/OFF時の挙動を計測する様子や、Chormaで部屋の明かりも一緒に制御するデモなども公開された。
なお、今夏発売予定の日本語配列のHuntsman EliteとHuntsmanをお借りすることができたので、近日中に製品レビューを行なう予定だ。興味を持った人は、レビューをお待ちいただきたい。
Huntsman Eliteにはさらに追加の機能がある その1つが「マルチファンクショナルデジタルダイヤル」。専用ユーティリティ「Razer Synapse 3」によって、さまざまな機能を割り当てられる もう1つが「エルゴノミックリストレスト」。着脱可能なリストレストで、周囲にはRGB LEDが搭載されており、キーボードと同期して光る Razer Chroma技術が搭載されており、キーボードはもちろん、キーボードの周囲も美しく光る Razer Chroma Underglowにより、キーボードの周りも照らされる まとめ。「速度とパフォーマンスの革新」、「快適さと審美性の強化」、「Chroma with Underglowによるライトアップ」がHuntsman Eliteの特徴である 上位モデルの「Huntsman Elite」は、米国では199.99ドルで6月28日から販売される マルチファンクショナルデジタルダイヤルやエルゴノミックリストレストなどが省略された「Huntsman」は、米国では149.99ドルで同じく6月28日から販売される プレゼン後、HuntsmanやHuntsman Eliteを使ってゲームをプレイすることができた オプトメカニカルスイッチの実物。右奥にみえるカマボコ型レンズは、バックライトのRGB LEDの光を拡散させるためのレンズだ オプトメカニカルスイッチの動作の模式図。スイッチを押し込むことで、遮られていた赤外線が穴を通ってフォトダイオードに照射されるようになる Huntsman Eliteには、着脱式のエルゴノミックリストレストが付属する こちらは基本モデルのHuntsman。オプトメカニカルスイッチなどの基本機能は同一だ プレゼンが始まる前は布で隠されていたHuntsman Elite(左)とHuntsman(右)の布が取り払われた 上段がHuntsman Eliteのパッケージで、下段がHunstmanのパッケージである キーボードのタイピング時の音や、スイッチON/OFF時の挙動などを計測する様子も公開された 従来のメカニカルスイッチでは、スイッチを押しても、1と0がキレイに切り替わらず、チャタリングが生じてしまう Razerが新たに開発したオプトメカニカルスイッチでは、チャタリングが生じず、1から0へ素早く切り替わる RazerのRGB LEDコントロール機能「Chroma」では、Blutooth対応のHueなどと連携して、部屋の明かりの色もコントロールできる サードパーティ製ソフト「Audio Visualizer」を使うことで、音楽にあわせてキーボードをスペクトルアナライザーみたいに光らせることができる。部屋の明かりも一緒に制御している こちらはFINAL FANTASY XVとのChromaとの連携のデモ。ゲームによっては専用のコンフィギュレーションが用意されており、ゲームの状態に応じてキーボードバックライトの色が変わる。例えば、FINAL FANTASY XVでは、敵の攻撃をパリィでいなすと、キーボードの周りが黄色く光る