PC短評
2,160×1,440ドット液晶搭載で299ドルから。実用十分な性能の「CHUWI GemiBook」
2020年9月15日 06:55
CHUWIの「GemiBook」は、2,160×1,440ドット表示の13型液晶を搭載した廉価なモバイルノートだ。通常価格は499ドルだが、AliExpressで本日17時よりセールを行なう予定で、そのさいの価格は299ドルからとなっている。今回、試作機が送られてきたので、簡単にレビューしていきたい。
GemiBookは7月に発売した「CoreBook Pro」の筐体を踏襲しながら、CPUをSkylake世代のCore i3-6157UからGemini Lake世代のCeleron J4115に変更し、低価格化を図ったモデルとなる。その一方でメモリは8GBから12GBに増量されており、やや余裕が生まれている。CoreBook Proもそうだが、メモリは増設できないので、多いに越したことはない。
こうするとCoreBook Proの単なる廉価版というイメージなのだが、実際の操作感は上々。とくにWebブラウジングなどはCoreBook Proと遜色ないどころか、キビキビ動いてむしろ速いぐらいでは? と思えるほど。このあたりは物理的に4コアあるのが効いているようだ。さらに、CoreBook Proと比べると明らかに発熱量が少なくファンも静か。通常利用ならGemiBookのほうが快適だ。
同じ解像度の液晶を採用した「UBook X」と比べても速く、同じアーキテクチャのCPUだとは思えないほど。UBook Xでは全コアに負荷がかかると1.8GHz前後で動作するが、GemiBookでは2.4GHzを維持できるためだろう。たった600MHz差なのだが、これが意外にも体験に影響するようだ。
付属しているACアダプタは小型化され、プラグ一体型となって可搬性が向上したのもポイント。とはいえ本機はUSB Type-CによるUSB PD充電に対応しているので、実際の利用頻度は低そうだ。
標準で256GBのSSDを内蔵しており、一般的なオフィスやWebブラウジング用途なら足りなくなることはまずないだろう。底面にはM.2スロットを備えており、NVMe SSDも増設可能なので、どうしても大容量が必要というユーザーはあわせて使うと良い。
さて目玉の液晶だが、これはCoreBook Proと共通。スケーリング100%でもそこそこ視認性が確保されており、3:2なので、OfficeのようなリボンUIを備えたアプリや、Webブラウジングでの利用も快適そのもの。IPSパネルで視野角も広く、180度までヒンジが開くため、対面でのプレゼンテーションにも有効だ。
弱点はやはりキーボード周りで、Enterキーの上にDelete、バックスラッシュがカーソルキーの横にあるいびつな配列はそのまま。加えてファンクションキーもFnキーと同時押しだ。ただこの点はCHUWIも理解しており、近々に日本語配列を用意するとのこと。これには期待したいところだ。