PC短評
3:2液晶を搭載した500ドル切りの13型モバイルノート「CHUWI CoreBook Pro」
2020年7月22日 09:10
CHUWIの「CoreBook Pro」は、同社直販において499ドルで販売されている13型モバイルノートだ。数量限定で100ドルオフクーポンが配布されており、399ドルから購入可能となっている。今回、発売に先立って製品をお借りできたので、簡単にレビューをしていきたい。
本機の最大の特徴は2,160×1,440ドット表示対応でアスペクト比3:2の13型液晶を搭載している点。これと同じ解像度/サイズの液晶を備えているノートとしては、HUAWEIの「MateBook 13」が挙げられるが、それ以外ではあまり採用例がなくめずらしい。
フルHDを超える解像度ということで文字の小ささが気になるところだが、実際にはスケーリング100%の設定でもそこそこ見える。また、3:2と縦長になっていて、縦にも情報量が多いので、Microsoft OfficeのようなリボンUIを備えたアプリの利用に向くほか、Webページの閲覧などが快適に行なえる印象だ。
CPUは4世代前にあたるCore i3-6157U。今のComet Lakeもこの世代と同じSkylakeアーキテクチャの延長なので、コアあたりの性能という意味では大差がないのだが、いかんせん2コア/4スレッドと今のPentium並みであるうえに、最大クロックが2.7GHzどまりなので、サクサク動作するわけではない。あくまでも一般的なオフィス利用に差し障りがない程度だ。
一方でGPUはIris Graphics 550となっており、一般的なIntel UHD Graphicsよりも高速である。とは言えその差は2倍程度なので、過度の期待は禁物だ。Intel UHD Graphicsでプレイできるゲームなら、もうちょっと快適に動作するという程度に捉えておいたほうがいいだろう。
弱点として挙げられるのはまずキーボード周りで、Enterキーの上にDeleteキーが配置されていて、バックスラッシュがカーソルキーの横にあるといういびつなものとなっているほか、ファンクションキーもFnキーと同時押しする必要がある。キーピッチに余裕があるため、もう少し考慮してほしかった。
もう1つはCPUファンの挙動で、負荷の有無に応じてすぐに回転したり止まったりを繰り返す。このあたりはもう少し温度マージンを設定しておいたほうが良かったのではないだろうか。とは言え、ファンの騒音自体はかなり抑えられているほか、製品版では挙動が改善されている可能性はある。
このほかメモリは8GB、ストレージは256GB SSD、OSはWindows 10 Homeと至って普通の仕様ではある。採用されているパネルとCPUがレアという以外、取り立てて大きな特徴のない本機ではあるが、399や499ドルという価格は魅力的。13型としてはフットプリントも小さめで、オフィスや動画視聴用途に絞るのであれば、選択肢の1つに入れておいても損はないだろう。