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実用スペックにバックパック付きで13万円切り!お得感しかない2in1「Vivobook S 14 Flip」
2023年6月12日 06:27
「CPU性能もメモリとストレージ容量も使い勝手も妥協したくないけど、お買い得なノートPCってありませんか?」と聞かれたとき、「これならどうよ」と言いたくなるだけの充実度を持っているのが、ここで紹介するASUSの14型2in1「Vivobook S 14 Flip TN3402YA」だ。
長時間バッテリ駆動、ミリタリーグレードの耐久性、タッチ操作にも対応する柔軟性、バックパックも付属で13万円切りとお得感たっぷりの製品となっている。
妥協点がない充実の基本スペック
Vivobook S 14 Flip TN3402YAは、14型WUXGA(1,920×1,200ドット)ディスプレイを備える2in1だ。ノートPCとして使えるのはもちろん、ディスプレイを360度回転して完全なタブレット状態にもでき、タッチ操作にも対応しているので、シーンや気分にあわせて柔軟に使える。一番の特徴は、13万円を切る価格ながら多コアのCPU、メモリ、ストレージに十分な容量が搭載されていることだろう。
【表1】Vivobook S 14 Flip TN3402YAの仕様 | |
---|---|
CPU | Ryzen 7 7730U(8コア/16スレッド) |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 512GB SSD |
液晶 | WUXGA(1,920×1,200ドット)表示対応14型 |
OS | Windows 11 Home |
インターフェイス | USB 3.1 Type-C、USB 3.1、USB 2.0、HDMI、Webカメラ、ステレオスピーカー、音声入出力端子 |
無線機能 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.1 |
本体サイズ | 313.2×227.6×18.9mm |
重量 | 約1.6kg |
CPUには、8コア/16スレッドとノートPCとしては十分なコア数を持つRyzen 7 7730Uを搭載。最大4.5GHz動作とクロックも高い。ただ、Ryzen 7000番台ということで最新世代のZen 4アーキテクチャを採用しているように思えるが、Ryzen 7 7730Uは旧世代のZen 3アーキテクチャがベースとなっている点は覚えておきたい。
GPUは、CPU内蔵のRadeon Graphicsだ。最大クロックは2GHzでコア数は8基。Radeonという名前から高い3D性能を期待したいところだが、後述するベンチマーク結果を見ると分かるように、軽めのゲームを遊べる程度と思っておこう。
コストパフォーマンス重視のモデルでは、メモリやストレージの容量は抑えられがちだが、メモリはDDR4-3200が16GB(8GB×2)、ストレージはNVMe SSDの512GBとなっており、一般的な用途なら十分な容量が確保されている。
柔軟に使える2in1仕様に美しいシルバーボディ
続いて、本体をチェックしていこう。ボディは落ち着いた雰囲気のシルバーカラーで、仕事でもプライベートでも使いやすい印象だ。
ディスプレイは14型で解像度はWUXGA(1,920×1,200ドット)だ。フルHD(1,920×1,080ドット)に比べて縦方向の解像度が少し高いので、書類やWebサイトは見やすくなる。タッチ操作や別売のASUS Penによるペン操作も可能。2in1仕様なので、ノートPC、テントモード、タブレットモードと目的にあわせてスタイルや入力方法を選べるのは大きな強み。
サイズは313.2×227.6×18.9mmで、重量は約1.6kgとそれほど軽くはない。しかしバッテリ駆動時間は約10.8時間と長く、ミリタリーグレードの耐久テストを複数項目クリアしているタフなボディなので、モバイル用途でも十分使えると言ってよいだろう。また、ヒンジ部も2万回を超える開閉テストをクリアしているという。
使いやすいキーボードとテンキー機能付きのタッチパッド
キーボードはクセのない日本語配列。変形的な形状は「¥」キーだけで使いやすい。キーを強めに押してもほとんどたわみはなく、剛性も高かった。
ファンクションキーはデフォルトだと音量や輝度調整、タッチパッドの有効・無効の切り換え、外部出力の設定といった機能が割り当てられている。通常のファンクションキーとして使うには、左下の「Fn」キーとの組み合わせが必要だが、「Fn」キーと「Esc」キーの同時押しでファンクションキーを押したときの動作を入れ替え可能だ。
タッチパッドは実測で約130×74mmとかなり大きめ。右上をタッチするとタッチパッドがテンキーに切り替えられるのがユニークだ。
充電も可能なUSB Type-Cポートを用意
インターフェイスは左側面にUSB 2.0、右側面にヘッドセット端子、USB 3.1 Type-C(DisplayPort出力、USB PD対応)、USB 3.1、HDMI出力を搭載している。45WのACアダプタが付属しているが、USB Type-Cポートでも充電は可能だ。筆者の手持ちの65W出力対応USB Type-Cアダプタでも問題なく充電が行なえた。
また、無線LANはWi-Fi 6Eに対応し、Bluetooth 5.1もサポート。有線LANは備えていない。
17型ノートまで対応のバックパックが付属
17型のノートPCまで収納できるバックパックが標準で付属しているのも特徴の1つ。本機は14型なのでラクに入れられるほか、内側にはファスナーポケットも備わっているので、マウスやACアダプタも収納しやすい。落ち着いたデザインなので仕事にも学業にも使いやすそうだ。
一般的な用途なら快適に使える高い性能
次にベンチマークで基本性能をチェックしてみよう。ベンチマークは「PCMark 10」、「3DMark」、「Cinebench R23.200」、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」、「CrystalDiskMark」だ。
比較用として同じ12万9,800円で発売され、CPUに10コア/12スレッドのCore i5-1235Uを搭載するiiyama PCの「STYLE-14FH120-i5-UCFXM」を用意した。コア数で上回るCPUとの性能差はどうなのかに注目したい。
Vivobook S 14 Flip TN3402YA | STYLE-14FH120-i5-UCFXM | |
---|---|---|
PCMark 10 | ||
PCMark 10 Score | 6,151 | 4,671 |
Essentials | 10,514 | 9,157 |
App Start-up Score | 15,238 | 12,460 |
Video Conferencing Score | 8,630 | 7,568 |
Web Browsing Score | 8,839 | 8,143 |
Productivity | 9,541 | 6,028 |
Spreadsheets Score | 12,380 | 6,678 |
Writing Score | 7,354 | 5,442 |
Digital Content Creation | 6,298 | 5,010 |
Photo Editing Score | 8,901 | 7,944 |
Rendering and Visualization Score | 6,473 | 2,918 |
Video Editting Score | 4,337 | 5,427 |
3DMark | ||
Time Spy | 1,318 | 903 |
Fire Strike | 3,341 | 2,012 |
Wild Life | 7,149 | 4,924 |
Night Raid | 14,985 | 8,252 |
Cinebench R23.200 | ||
CPU(Multi Core) | 11,028 | 5,477 |
CPU(Single Core) | 1,436 | 1,328 |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク | ||
1,280×720ドット 標準品質(ノ-トPC) | 8,466 | 4,068 |
1,920×1,080ドット 標準品質(ノ-トPC) | 5,054 | 2,052 |
SSDをCrystalDiskMark 8.0.4で計測 | ||
1M Q8T1 シーケンシャルリード | 3,409.08MB/s | 2,342.80MB/s |
1M Q8T1 シーケンシャルライト | 1,824.18MB/s | 1,502.56MB/s |
1M Q1T1 シーケンシャルリード | 2,019.04MB/s | 1,714.99MB/s |
1M Q1T1 シーケンシャルライト | 1,641.50MB/s | 1,502.85MB/s |
4K Q32T1 ランダムリ-ド | 333.47MB/s | 397.75MB/s |
4K Q32T1 ランダムライト | 334.00MB/s | 268.19MB/s |
4K Q1T1 ランダムリ-ド | 48.37MB/s | 53.41MB/s |
4K Q1T1 ランダムライト | 109.62MB/s | 121.18MB/s |
PCMark 10は、Web会議/Webブラウザ/アプリ起動の「Essentials」で4,100以上、表計算/文書作成の「Productivity」で4,500以上、写真や映像編集「Digital Content Creation」で3,450以上が快適度の目安となっているが、すべて上回っている。Core i5-1235Uより優秀だ。8コア/16スレッドのRyzen 7 7730Uは、一般的な用途であれば十分な性能があると言ってよい。
ゲームに関しては、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」が1,280×720ドットの標準品質(ノートPC)で「快適」評価、1,920×1,080ドットの標準品質(ノ-トPC)で「普通」評価だ。
ストレージは、PCI Express 3.0 x4接続のNVMe SSDを搭載。シーケンシャルリードが3,409.08MB/s、シーケンシャルライトが1,824.18MB/sとインターフェイスを考えると十分な速度が出ている。なお、スペック表にはPCI Express 3.0 x2接続とあったが、実際にはx4接続だった。
CPUの内蔵GPUがRadeonということで、どの程度ゲームが楽しめるかもう少しテストしてみたい。ここでは人気FPSの「レインボーシックス シージ」を「ストリートファイター6 ベンチマークツール」を用意した。レインボーシックス シージはゲーム内蔵のベンチマーク機能を利用している。
レインボーシックス シージは描画負荷が軽めということもあり、画質のプリセットを「低」に設定すれば、フルHDでも平均70fpsと快適にプレイできるフレームレートを出せる。
その一方で、ストリートファイター6は画質プリセットが一番下の「LOW」設定に加え、1,280×720ドットでなんとかプレイできるというレベル。軽めのゲームならプレイできる程度と言える。過度な期待は禁物だ。
最後に冷却力をチェックしておこう。Cinebench R23を10分間動作ときのCPUクロックと温度をHWiNFO Proの数値を追った。
CPUクロックはおおむね3.3GHzで動作。CPU温度は一瞬94.6℃まで上昇したが、それ以外はほとんど90℃以下で動作していた。高めの温度ではあるが、CPU温度が高くなりすぎて動作クロックを落とすサーマルスロットリングは発生しておらず、可能な限り性能を引き出す上手い温度コントロールが行なわれていると言ってよいだろう。
仕事でもプライベートでも使いやすい1台
ゲームこそちょっと弱いが、それ以外の用途なら13万円切りで十分な基本スペック、シーンにあわせて使い分けられる2in1仕様、モバイルもOKの長時間バッテリ駆動、持ち運び用のバックパックも付属とメインマシンとしても持ち運び用としても使いやすい1台。幅広いユーザーにオススメできる良コスパなPCだ。