.biz
日本マイクロソフト、MDM分野でAzureを一気に拡大
~AWSから全面移行するアイキューブドシステムズと協業
(2015/10/2 15:04)
日本マイクロソフトは2日、法人向けにMDM(モバイルデバイス管理)システムを提供している株式会社アイキューブドシステムズとの協業を発表した。
MDM(Mobile Device Management)とは、企業が利用しているスマートフォンやタブレットといったデバイスを一元管理するためのもので、業務向けのセキュアなアプリケーションの配信や、システムの機能制限、セキュリティの確保などを提供するためのサービス。
アイキューブドシステムズは、MDMのサービスプロバイダとして、高い国内シェアを持っており、今回の協業によって同社が提供する「CLOMO MDM」のWindowsへの対応が強化されるほか、プラットフォームの基盤をAWS(Amazon Web Services)からMicrosoft Azureへと全面的に移行する構えだ。
今回の協業に関して、日本マイクロソフト 代表執行役社長の平野拓也氏は、現代のビジネスにおいてスマートデバイスは不可欠な存在であり、あらゆる企業からユニバーサルプラットフォームとなるWindows 10の搭載デバイスへの期待が高まっているとし、この提携によって、Azureを使ったビジネスの拡大やエコシステムの充実を図れると語った。
Azureで熱心にクラウドサービスの拡大を図っているMicrosoftにとって、MDMサービスの大手と手を組むメリットは大きく、データ量が爆発的に増加すると言われるIoT時代の本格到来に向けて、着実に地歩を固めることに繋がる。
アイキューブドシステムズは、今回の協業に伴い、CLOMO MDMのWindow 10への対応や、シームレスに情報資産を活用できるMicrosoftのEMS(Enterprise Mobility Suite)との連携、Windows 10用のセキュアなアプリの配信などを進めていく。
アイキューブドシステムズ 代表取締役社長の佐々木勉氏は、AWSからAzureに移行した背景として、Microsoftが進めているプラットフォーム間を横断する開発言語の提供やセキュリティ面での信頼、強力なサポート体制を挙げる。日本マイクロソフトと協力を図ることで新規顧客の拡大につながると述べ、現状は国内提供のみに留まるMDMサービスを、グローバル展開するための足がかりにもなったと語った。