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COMPUTEX TAIPEI 2000レポート

【モバイル編】魅力的なスリムノートも登場!

会期:6月5日~6月9日

会場:Taipei International Convention Center(TICC)
   Taipei World Trade Center(TWTC) Exhibition Hall
   Taipei World Trade Center(TWTC) Exhibition Hall 2


 国土の狭い日本では、省スペース性に優れているノートパソコンが人気だが、台湾でもノートパソコンについての関心は高いようだ。'99年のCOMPUTEX会場でも、ノートパソコンを展示しているブースはいくつもあったが、今年はその数がさらに増えているように感じられた。そこで、ノートパソコン関連製品で目に付いたものを紹介していきたい。なお、PDAや携帯電話に関する話題は、後日ケータイWatchに記事を掲載する予定だ。


●ASUSTeKやGIGABYTEブースで見かけた気になるノートパソコン

ASUSTeKのスリムノート「M8300」。左にあるのがPortBar、右はPortDock GIGATECHのサブノート「MNB-5900」。B5サイズで携帯性に優れている

 ASUSTeKやGIGABYTEといえば、台湾に数あるマザーボードベンダーの中でも特に有名なベンダーだが、ノートパソコンのラインナップも充実している。ASUSTeKのノートパソコンは、日本でもショップブランド系ノートやベアボーンキットとして売られているので、見たことがある人もいるだろう。

 ASUSTeKブースには、日本ではまだ見たことのないモデルも含めて、かなりの数のノートパソコンが並んでいた。その中でも、特に完成度が高いと感じたのがM8300である。M8300は、13.3インチTFT液晶パネル(1,024×768ドット:以下XGA)を装備したA4スリムノートで、CD-ROMドライブやDVD-ROMドライブなどを内蔵できるベイを備えている。CD-ROMドライブを内蔵した状態の重さは2.2kgで、厚さも30mmと薄いので、携帯性も優秀だ(CD-ROMドライブを取り外せば、重さは1.9kgになる)。筐体にはマグネシウム合金が使われており、質感も悪くない。PortBarやPortDock(FDDとドライブベイを内蔵)を接続できるなど、拡張性も高い。日本での発売も予定されているという。

 GIGABYTEブースでは、GIGABYTEのグループ企業であるGIGATECH製のノートパソコンが多数展示されていた。'99年のCOMPUTEXレポートでも紹介したサブノートMNB-5000シリーズに、最上位機種となるMNB-5900が追加されていたのが目をひいた。MNB-5900は、XGA表示が可能な10.4インチTFT液晶パネルを装備したB5サブノートで、重さも1.39kgと軽い。'99年に展示されていた下位機種では液晶パネルが8.4または8.2インチであったのが不満だったが、MNB-5900は筐体サイズを変えることなく、一回り大きなXGA液晶パネルを装備したことは評価できる。また、スリムノートのSNB-7700シリーズも展示されていた。ASUSTeKのM8300のライバルとなりそうなマシンだが、こちらは液晶パネルが12.1インチで解像度も800×600ドット(以下SVGA)になっている。その代わり、重量は2.1kg(CD-ROMドライブまたはDVD-ROMドライブを含む。取り外しは不可)と、100gほど軽くなっている。


●USBポートを3基内蔵したTwinhead製スリムノート

Twinheadの新型スリムノート「e・fio! 1000」。筐体のデザインもスマートで、ボディカラーもお洒落だ。モデムとLANも内蔵している 側面にUSBポートを3基装備しているのが特徴

 ノートパソコン専業ベンダーとして定評のあるTwinheadのブースでは、さまざまな製品が展示されていた。中心となっていたのは、新製品の「e・fio!」シリーズである。e・fio!シリーズは、15または14.1インチTFT液晶パネルを装備したフラッグシップモデルのe・fio! 9000シリーズ(重さ3.3kg)、14.1または13.3インチTFT液晶パネルを装備したオールインワンノートのe・fio! 5000シリーズ(重さ2.9kg)、13.3または12.1インチTFT液晶パネルを装備したCD-ROMドライブ(またはDVD-ROMドライブ)内蔵スリムノートのe・fio! 2000シリーズ(重さ2.3kg)、12.1インチTFT液晶パネル(解像度はXGAまたはSVGA)を装備した携帯性重視のスリムノート(CD-ROMドライブは外付け、重さは1.66kg)のe・fio! 1000シリーズという4つの製品ラインナップが存在する。

 どの製品も作りはしっかりしており、国内ベンダーの製品と比べても見劣りしない出来であった。その中でも特に面白いと思ったのが、e・fio! 1000である。デザインもスマートで、ボディカラーもシルバーだけでなく、オレンジやライトパープルといった派手な色の製品も展示されていた。また、本体にUSBポートを3基装備していることもe・fio! 1000の特徴である。USBハブを使わずに、3つのUSBデバイスを一度に接続できるので、なかなか便利そうだ。国内でもウケるのではないだろうか。


●Bluetooth関連製品の展示は低調

 パソコンやPDA、情報家電などの使い勝手を大幅に向上すると期待されている近距離無線通信仕様「Bluetooth」だが、Bluetooth対応チップセットの出荷が遅れていることもあり、Bluetooth対応製品に関する展示はあまり多くなかった。その中で、注目を集めていたのは、Acerグループの一社Acer NeWebが展示していた、USB経由で接続するBluetoothアダプタ「Blue-Dongle」とHandspringのPalm互換機「Visor」用のBluetoothアダプタ「Blue-Connect」である。どちらの製品も実際に動作しており、データ交換のデモが行なわれていた。前者の出荷予定は9月で、後者の出荷予定は8月とのことだ。OEM価格はともに60ドル程度になるようだ。

 また、National Semiconductorのブースでも、USB経由で接続するBluetoothアダプタを使って動画を転送するデモを行なっていたが、こちらはそのまま製品として出荷するというよりは、Bluetooth対応チップセットを利用したソリューションの1つとしてのデモだったようだ。

 本格的にBluetooth関連製品の市場が立ち上がるのは、早くても今年末から来年にかけてだろう。

Acer NeWebの「Blue-Dongle」。サイズは100円ライターを一回り大きくした程度である Visorの拡張スロットに装着する「Blue-Connect」。量産出荷はこちらのほうが先とのことだ

National Semiconductorブースで展示されていたBluetoothのデモ。2台のバイオノートC1を並べて内蔵カメラの映像を転送していた Bluetoothユニットのアップ

□COMPUTEX TAIPEI 2000のホームページ(英文)
http://www.computex2000.com/

(2000年6月7日)

[Reported by 石井英男@ユービック・コンピューティング]

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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp