■■キーワードが含まれる記事名
●キーワード
■■ダイジェスト・ニュース (1月18日)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/digest/
●有機ELディスプレイ(Organic Electro Luminescence Display[ELD])
ゆうきイーエルディスプレイ
パネルに有機EL素子を用いたディスプレイ。
EL(Electro Luminescence~電界発光)は、電界によって発光する現象のことで、身近なところでは、液晶のバックライトやPCのランプなどに使われている発光ダイオード(LED~Light Emitting Diode)などが、その応用例である。
ELを利用した発光素子をEL素子といい、発光材料に亜鉛や硫黄などから成る無機化合物を用いたものを無機EL素子、炭素や水素などから成る有機化合物を用いたものを有機EL素子と呼んでいる。
有機ELディスプレイは、電子(マイナス電荷)が流れやすい有機素材の薄膜と正孔(プラス電荷=電子の抜け殻)が流れやすい有機素材の薄膜を電極で挟んだ単純な構造になっており、電圧をかけると電子と正孔が互いに引き合って結合し、この時のエネルギーが光となって放出される。電子銃から放出した電子ビームを蛍光体にぶつけて発光させるCRT(Cathode-Ray Tube~ブラウン管)と同じようなことを、ガラス基板上に形成された薄膜の中で行なっているのである。
液晶の光学現象を利用して、透過する光量を調節している液晶ディスプレイ(LCD~Liquid Crystal Display)と違い、ELDはCRTと同様にそれ自体が発光する自発光型のディスプレイであり、高コントラスト、広視野角、高速応答といった優れた特性を持っている。次世代ディスプレイの有力候補のひとつに挙げられるELDだが、不安定で寿命が短いという有機EL材料特有の問題があり、'97年頃からようやく、小型のものが出荷されるようになった。
【参考】
□LED
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990423/key74.htm#LED
□プラズマディスプレイ(Plasma Display)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980224/key19.htm#PlasmaDisplay
□TFT液晶
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971216/key11.htm#TFT
□ポリシリコンTFT液晶
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980924/key47.htm#polysilicon_TFT
□HR-TFT(High Reflective-Thin Film Transistor~スーパーモバイル液晶)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980331/key24.htm#HRTFT
□DSTN(Dual-scan SuperTwisted Nematic)液晶
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981126/key56.htm#DSTN
□MVA(Multi-domain Vertical Alignment)液晶
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990210/key64.htm#MVA
■■不定期連載 ゼロ・ハリのホームノマドへの道
~早くて簡単な「Instant Giga Drive」でホームラン~
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000118/nomad01.htm
●PowerPC
パワーピーシー
Apple、IBM、Motorolaが共同で開発した、RISCプロセッサ。
IBMが開発したアーキテクチャをベースとした(※1)、64bitのデータバスと32bitのアドレスバスを持つ32bitスーパースカラ構造のRISCプロセッサで、'91年に3社が共同開発を表明。翌'92年に最初の製品「PowerPC 601」をリリースする。
601は、'94年にAppleのPower Macに採用され、Macintoshのプロセッサとして広く知られるようになる(実際は各種組み込みシステムの世界でも広く採用されているスタンダードなプロセッサ)。
'93年には、パワーマネージメント機能などを備えた「PowerPC 603」を、'94年にはそのハイエンド向けとして「PowerPC 604」を相次いでリリースする。この'93年には、PowerPCマシンに互換性を持たせるための仕様として、「PRep(PowerPC Reference Platform)」が策定され、'95年にはさらに、Mac OSを含む互換仕様として「CHRP(Common Hardware Reference Platform)」を発表。Appleが手を引く'97年まで、これら第2世代のPowerPCを搭載したMac互換機が各社からリリースされた。
'97年には、バックサイドキャッシュ(※2)などの新しい技術が採り入れられた第3世代の「PowerPC 750/740」が登場。Appleの「Power Macintosh G3」や「PowerBook G3」「iMac」などに採用されている750は、一般には「PowerPC G3」の名で呼ばれている。
'98年、共同事業だった開発センターからIBMが撤退。'99年にはAltiVec(※3)やSMP(Symmetric Multiprocessing[※4])をサポートする「MPC7400」が、Motorolaから単独でリリースされる。一般に「PowerPC G4」と呼ばれている第4世代のPowerPCプロセッサである。
(※1)IBMのワークステーションPOWER(Performance Optimization With Enhanced RISC)シリーズ用のRISCチップがベースとなっており、PowerPCの名(IBMの商標)もこれに由来する。
(※2)システムバスとは別に、2次キャッシュ用に専用バスを設けた設計(Pentium でいうDIBアーキテクチャに相当)。
(※3)VMX(Video and Multimedia Extensions) と呼ばれていたマルチメディア向けの命令セットで、ひとつの命令で複数のデータを一度で処理する、いわゆるSIMD(Single Instruction Multiple Data stream)命令(PentiumでいうMMXやSSE、あるいはAMDの3DNow!に相当)。
(※4)対称型マルチプロセッシングと呼ばれる、複数のCPUを使って並列処理を行なう技術。
□Motorola PowerPC
http://www.motorola.com/PowerPC
【参考】
□バックサイドキャッシュ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990114/key60.htm#backside_cache
□DIB(Dual Independent Bus)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980407/key25.htm#DIB
□SSE(Streaming SIMD Extensions)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990225/key66.htm#SSE
□SMP(Symmetric Multiprocessing)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971118/key7.htm#smp
□MMX
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980120/key14.htm#mmx
□3DNow!
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980603/key32.htm#3DNow!
■■元麻布春男の週刊PCホットライン
TV録画を保存する選択肢はDVD-RAMしかないが……
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000119/hot76.htm
●ハーフハイト(half height)
ディスクの高さ(厚さ)を表す呼称で、1.625インチ(約41mm)。
基準となったフルサイズのドライブ(full height=3.25インチ)の半分という意味でこう呼ばれており、標準的な5インチ用のドライブベイ(※1)の高さにあたる。広く普及しているもう1つの標準サイズは、3.5インチドライブ用のもので、こちらはちょうど1インチ(約25mm)であることから1インチハイトと呼ばれている。
ちなみにオリジナルのIBM PCは、フルハイトのドライブベイを横置きのケースに2つ並べたスタイルで、発売当時は、2台のフルハイトフロッピーディスクドライブ(容量はわずか160KB)が取り付けられるようになっていた。
ハーフハイトが標準仕様となったのは、互換機のベースとなっているPC/ATからである。
(※1)ディスクの横幅を表す「5(5.25)インチ」や「3.5インチ」という呼称は、 それぞれフロッピーディスクのジャケットサイズから来ており、ドライブの 実寸は、これらより一回り大きくなる。
■■ソニー、回路部を別体にした薄型TFT液晶ディスプレイ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000121/sony.htm
●ステレオダイポール(Stereo Dipole[SD])
東京電機大学と英国サザンプトン大学(University of Southampton)が共同で開発し、AAL社(Adaptive Audio Ltd.)が管理する、2本のスピーカーを使って立体音場をリアルに再生する技術。
私達は、左右の耳に到達する音の僅かな時間差(位相差)や音量差から、聴覚的な立体感を得ている。そしてこの立体音場を作り出すために、オーソドックスな2チャンネルステレオ。前後左右を取り巻くようにスピーカーを配置するマルチチャンネルサラウンド方式。私たちの耳に到達する音をそれに近い状態で収録し、ヘッドホンを使って直接両耳に送りこむバイノーラル方式など、様々な方式が用いられている。
ステレオダイポールは、これら様々なソースを少ないコストでリアルに再生する技術で、システムは、近接配置された2つのスピーカーとフィルタネットワークで構成される。フィルタネットワークは、各チャンネル2台のデジタルフィルタをマトリックス状に接続したものである。このフィルタに、音が人の耳に達する伝達特性(頭部伝達関数~Head-Rerated Transfer Function[HRTF])をベースとしたパラメータを適用し、適切な定位感や臨場感が得られる再生空間を作り出す。
□東京電機大学工学部音響情報研究室
http://www.sound.c.dendai.ac.jp/
□サザンプトン大学 ISVR(Institute of Sound and Vibration Research)
http://www.isvr.co.uk/
□VAP(Virtual Acoustics Project)
http://www.isvr.co.uk/dept/FDAG/VAP/index.htm
□ステレオダイポール
http://www.isvr.co.uk/dept/FDAG/VAP/pages/sd.htm
【参考】
□バイノーラル
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991119/key98.htm#binaural
□EAX(Environmental Audio eXtensions~Creative社の3Dオーディオ技術)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990722/key85.htm#Sondius
□A3D(Aureal 3D~Aurealの3Dオーディオ技術)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981126/key56.htm#A3D
[Text by 鈴木直美]