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■■ エプソン、3つのメモリカードスロットを搭載したインクジェットプリンタなど
~「PRINT Image Matching II」も発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0305/epson.htm
●Exif2.2(Exif Print)
エクジフにーてんに、エクジフプリント
JEITAが2002年にリリースした(規格書の正式なリリースは2002年4月を予定)、印刷向けの情報格納機能を拡張したデジタルカメラ用のファイルフォーマット。
Exif(Exchangeable Image File Format)は、旧JEIDA(Japan Electronic Industry Development Association:社団法人日本電子工業振興協会)が、'95年に標準規格(JEIDA-49)として採用したデジタルカメラ用の画像ファイルフォーマット規格で、2001年には、DCF(Design rule for Camera File system)とともにISOの国際規格(ISO 12234)にも採用。ほとんどのデジタルカメラが、圧縮フォーマットにこのExifを使用している。
Exifの大きな特徴は、画像のデータの格納方法はもとより、サムネイル画像やさまざまな付帯情報を記録する方法が標準化されている点にある。情報の格納には、Aldus(Adobe Systemsが買収)が開発したTIFF(Tagged Image File Format)のルールを採用。画像データに関する基本的な情報は、TIFFで規定されている標準タグがそのまま使われており、これに、デジタルカメラ特有の撮影情報や、GPS(Global Positioning System)の位置情報などを記録するための新たなタグを定義した仕様になっている。
Exif2.2は、より簡単に高品質な印刷出力が得られることを目的に策定されたもので、JCIAが中心となって既存のタグの拡張と新たなタグを追加。規格は、従来のExif2.1のスーパーセットになっており、「Exif Print」という愛称が付けられている。
Exif2.2での変更点は、主にプリンタなどが画質を補正する際に有用な撮影条件に関する情報の追加で、従来のExif2.1に対し表のような点が変更されている。プリンタや画像ソフトなどが自動補正を行なう際には、これまでは画像データそのものの解析に頼っていた。このため、例えば撮影者の意図的な設定であるにも関わらず、それを強制的に補正してしまうといったことが起こってしまう。Exif2.2の拡張機能を使えば、このような設定情報も適確に伝えられるようになる。また、風景なら青空や緑を、ポートレートなら人肌をより美しく、夜景ならノイズを低減するといった、撮影モードに合わせた積極的なコントロールも可能だ。
【Exif2.1からの主な変更点】フラッシュ | 改 | 発光モードや赤目低減発光などの追加 |
光源 | 改 | フラッシュ、晴天、曇りなど10種類を追加 |
被写体の位置と範囲 | 新 | 画像上の中心被写体の位置と大きさ(※1) |
露出モード | 新 | オート、マニュアル、オートブラケット(ずらし) |
ホワイトバランス | 新 | オート、マニュアル |
デジタルズーム | 新 | デジタルズームのズーム比 |
35mm換算焦点距離 | 新 | 35mmフィルムに換算した焦点距離 |
撮影シーンタイプ | 新 | 標準、風景、ポートレート、夜景 |
ゲインコントロール | 新 | ゲイン補正の有無と大まかな量 |
コントラスト | 新 | 標準、ソフト、ハード |
彩度 | 新 | 標準、強、弱 |
シャープネス | 新 | 標準、ソフト、ハード |
被写体の距離 | 新 | マクロ、近景、遠景 |
※1 機能的には、以前からのものの拡張だが新たにタグが定義されている。
□JEITA(Japan Electronics and Information Technology Industries Association
~電子情報技術産業協会)
http://www.jeita.or.jp/
□ISO(International Organization for Standardization~国際標準化機構)
http://www.iso.ch/
□JCIA(Japan Camera Industry Association~日本写真機工業会)
http://www.photo-jcia.gr.jp/
□Exif2.2の最終案とホワイトペーパー(英文)
http://tsc.jeita.or.jp/WTO-01.htm
【参考】
□Exif(Exchangeable Image File Format)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971202/key9.htm#exif
□DCF(Design rule for Camera File system)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000921/key136.htm#DCF
□PIM(PRINT Image Matching)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010607/key168.htm#PIM
□AEB(Auto Exposure Bracketing)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010628/key171.htm#AE
■■ エプソンダイレクト、モバイルPentium 4-M 1.6/1.7GHz搭載のオールインワンノート
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0305/epsond.htm
●ASV(Advanced Super-V[View])
シャープが2000年に開発した、広視野角、高輝度、高コントラスト、高速応答を兼ね備えた高性能液晶パネル。
小型軽量で低消費電力という点では圧倒的に有利な液晶だが、液晶分子の間を通過する光を制御するという構造上の問題から、肝心の性能面に関しては、なかなかCRTを凌駕するには至らなかった。視野角が狭く、輝度やコントラストが低く、応答性も悪いというのが、液晶の宿命だったのである。
液晶パネルのトップベンダーであるシャープは、'96年に独自の技術を使った「スーパーV液晶」を開発する。これは、液晶の配向構造を工夫して、輝度を犠牲にすることなく高い視野角を得る「スーパーVA(Super Viewing Angle)」技術に、前年に発表した高開口率、高透過率を実現する「スーパーHA(Super High Aperture)」と、低電圧差動伝送技術「LVDS(Low Voltage Differential Signaling)」を組み合わせたもので、高い輝度とコントラストを維持しつつ、左右140度、上下110度の広視野角(後に上下左右150度まで拡大)を実現した。ASVは、このスーパーVをさらに高性能化したもので、全方位に170度というさらに高い視野角に加え、15~25msという高速応答を実現している。
もっともオーソドックスなTN(Twisted Nematic)液晶は、パネル間に細長い分子構造を持つネマティック液晶を入れ、液晶分子をパネルに対してねじれるように配列させたり、ねじれを解いたりすることによって、光の進み方を調節している。見る角度によってこのねじれ具合が異なるため、広い視野角が得られないのである。これを改善するために、液晶分子を回転させるIPS(In Plane Switching)や、4方向に傾けるMVA(Multi-domain Vertical Allignment)などの、色々な技術が開発されている。
ASVでは、液晶を放射状に傾けるCPA(Continuous Pinwheel Alignment)という方式を採用している。CPAでは、液晶分子をパネル面に対して垂直に配列させておき、これを水平に傾けて光を調整する。この点ではMVAと同じで、当然、同じ方向に傾けてしまうと、見る方向によって見え方が変わってしまう。MVAが、液晶分子を4方向に傾けるのに対し、CPAではセルの中心に向かって一斉に傾くようになっている。ちょうど打ち上げ花火がパッと広がるように、セルの中心から放射状に連続的に配向するので、縦横だけでなく、全ての方向に対して均一で広い視野を提供することができる。
□シャープ液晶ライブラリ
http://www.sharp.co.jp/products/lcd/index.html
【参考】
□Super IPS
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000224/key109.htm#S_IPS
□MVA
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990210/key64.htm#MVA
□TFT液晶
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971216/key11.htm#TFT
□ポリシリコンTFT液晶
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980924/key47.htm#polysilicon_TFT
□HR-TFT(High Reflective-Thin Film Transistor)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980331/key24.htm#HRTFT
□DSTN(Dual-scan SuperTwisted Nematic)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981126/key56.htm#DST
■■ IDF Spring 2002会場レポート 無線LAN編
Intel、802.11a/b両対応の無線LANチップを計画
~CPU/チップセットへも無線機能の搭載を目指す
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0305/idf06.htm
●HomeRF(Home Radio Frequency)
HomeRF Working Group(HRFWG)によって標準化された、家庭向けの無線LAN規格。
データ通信と音声通話をサポートするハイブリッドの無線LAN規格で、2.4GHz帯を使うIEEEの無線LAN規格「IEEE 802.11」と、デジタルコードレス電話の欧州統一規格「DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)」を組み合わせたSWAP(Shared Wireless Access Protocol)と呼ばれる最初の規格を'99年にリリース。通信は、周波数ホッピング方式のスペクトル拡散を用いており、0.8/1.6Mbpsのデータ通信部分は、IEEE 802.11と同じCSMA/CA(※1)方式。これとは別に、通話専用の優先帯域を10msのTDMA(※2)で行ない、PHS並み(32kHzのADPCM)の通話が並行して行なえる仕様になっている。2001年にリリースされた2.0では、データ通信が5/10Mbpsに高速化され、通話回線に4チャンネル(8ストリーム)が用意されている。
単なる無線LANではなく、PHSの親機と子機のように利用することもできる、ホームネットワーク向けのワイヤレス規格で、IEEE 802.11ファミリには無いQoS(Quality of Service)も当初からサポート。多くのPCベンダーに支持されていたが、高性能低価格化が進むWi-Fi製品の隆盛とともにすっかり下火になってしまい、一時のような活気は無い。
※1 CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)は、誰も送信していなければ送信できるという単純な多重化方式で、受信側の報告で、正しく受信できたことを確認する。
※2 TDMA(Time Division Multiple Access)は、短い時間に分けて、順番に送信することによって多重化する方式。
□HomeRF Working Group, Inc.
http://www.homerf.org/
【参考】
□IEEE 802.11a
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011019/key185.htm#802
□IEEE 802.11b
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991007/key93.htm#IEEE_802
□IEEE 802.11g
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011207/key190.htm#802
□Wi-Fi(WIreless FIdelity)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001201/key145.htm#WiFi
□周波数ホッピング方式
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000622/key124.htm#FH-SS
□PHS(Personal Handy-phone System)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990423/key74.htm#PHS
□ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990617/key80.htm#ADPCM
(2002年3月14日)