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■■ 東芝、光学2.8倍ズーム搭載420万画素デジカメ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010528/toshiba.htm
●PIM(PRINT Image Matching)
ぷりんといめーじまっちんぐ
エプソンが2001年にリリースした、デジタルカメラの撮影画像をプリンタで忠実に再現するための技術。
対応カメラが画像ファイルに印刷情報を書き込み、対応プリンタ(あるいは対応ソフト)がこれを参照して出力に反映することにより、使用するカメラやその設定内容に沿った色合いの印刷出力が得られるようになる。
プリンタに渡す印刷情報は、デジタルカメラで一般的に使われているExifのIFD(Image File Directory(*1))を使って格納する。IFDには、ベースとなったTIFFがサポートしている基本的な画像情報のほかに、Exifで追加されたデジタルカメラ特有の情報も格納されており、この追加情報の中には、各ベンダーが自由な情報を自由なフォーマットで格納できる「MakerNote」と呼ばれるIFDも用意されている。PIMは、このMakerNoteを使い、一定の書式で印刷情報を格納する仕様になっており、メモリカードから直接出力するようなプリンタでは、特に有効な出力の制御の方法である(*2)。ただし現時点では、PIMの仕様は一般に公開されていないため、実際にどのような情報が格納され、どのような形で印刷に反映されるのかはわからない。
ホームDPE的な使い方が進む昨今、方向性としては非常に良い規格ではあるが、有効かつ汎用的な情報であるのならば、Exif規格そのものを正規の形で拡張するように提唱すべきであり、自由な裁量で使う付加情報に一定の書式で埋め込むという短絡的なアプローチには感心できない。
※1 ファイル内に作られた画像情報を格納するディレクトリ。Exifファイルは、JPEGの規約に従った形でデータ領域を拡張し、そこに各種画像情報を格納している。この画像情報のフォーマットには、TIFFの格納方法をそのまま採用しており、IFDはこのTIFFの格納方式である。具体的には、12バイトの固定長のエントリーの集まりで、各エントリーに画像情報そのものや情報が格納されているポインタ(ファイル上の位置)を格納。ディスクのディレクトリ情報のような形になっており、さまざまなデータの格納に対応できる汎用的な仕様である。
※2 このような仕様であるため、Exif情報を保存しない画像ソフトで加工してしまうと、PIM情報も削除されてしまう。
【参考】
□Exif(Exchangeable Image File Format)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971202/key9.htm#exif
□TIFF(Tagged Image File Format)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991028/key96.htm#TIFF
□JPEG(Joint Photographic Experts Group)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980715/key38.htm#JPEG
□DCF(Design rule for Camera File system)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000921/key136.htm#DCF
■■ 三菱化学メディア、50枚組CD-Rメディアの一部に不具合
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010528/cdr.htm
●スタンパ(stamper)
CD等をプレスする際に用いる金型のこと。
「スタンパ」や「プレス」という言葉は、アナログレコードの製造行程に由来する。レコード盤は、最初にラッカー盤の原盤に針を使って凹型の音溝を形成する。溝を切るので、これをカッティング(cutting)といい、溝が刻まれた原盤にはメッキ処理が施されて、メタルマスタと呼ばれる薄いオス(凸型)の金型が作られる。このメタルマスタにメッキ処理を行なって作られたメス(凹型)の金型をマザー(mother)といい、このマザーにさらにメッキ処理を行なって作られたオス(凸型)の金型を使い、実際に出荷されるレコード盤が製造される。この製造行程は、金型を使ってプラスチックを圧縮成形することからプレス(press)といい、成型に使う金型をスタンパと呼んだ。
CDの場合には、実際の作業としての「カッティング」や「プレス」は無いのだが、似たような製造行程をたどる。原盤は、ガラス盤に感光剤を塗布したもので、針の代わりにレーザー光を使って露光する。溝を切るわけではないが、これをカッティングといい、原盤を現像すると露光した部分がくぼんでピット(pit)が形成される。これにメッキ処理を施して作られたのが、レコードと同様のオス(凸型)のメタルマスタで、近年はファザー(father)と呼ぶことが多い。これにメッキ処理を行ないメス(凹型)のマザーを、さらにメッキ処理を行なって、最終的なオスの(凸型)金型が作られる。CDのプレス行程は、実際には圧縮成形ではなく射出成形だが、レコードと同様この最終行程をプレス、使用する金型をスタンパと呼んでいる。
スタンパを使ってプレスされた盤は、レコードの場合はそのままプレーヤにかけられる製品だが、CDの場合には、ピット面に反射膜を蒸着し、さらにその上を保護膜で覆う。この保護膜は、レーベルがプリントされたレーベル面にあたり、再生面側から見ると、ピットは本来の意味である「くぼみ」ではなく、でっぱったエンボスになっている。
【参考】
□ピット
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000713/key127.htm#minimum
■■ Windows 2000日本語版Service Pack2、6月1日に公開
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010529/ms.htm
●Service Pack
さーびすぱっく
主にMicrosoftが配布している、ソフトの修正や機能追加等を行なうためのモジュールをまとめたもの。
かつては、「アップデート」や「ホットフィックス」といった不具合の修正を連想する名称で呼ばれていたもので、イメージが悪いのか、あるいは無料で提供するからなのか、単なる修正だけでなく機能も追加しているからなのか、あまりに大量にあるからなのか……は分からないが、Windows 95の頃から「サービスパック」という名称で配布。ソフトのバージョン番号よろしく、サービスパック1、2、3...(SP1、SP2、SP3...)と呼んで識別。ハードやソフトによっては、OSに加えて、サービスパックの導入状況も動作環境として指定しているものがある。なお、最近は各社がこの名称を使っており、単なる修正版を「サービスパック」と称しているものも多く、従来のバグフィックス等とほとんど同義で用いられている。
■■ ソニー、実売10万円の16インチTFT液晶ディスプレイなど
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010531/sony.htm
●GVIF(Gigabit Video Interface)
ジーブイアイエフ
ソニーが開発した、フラットパネルディスプレイとビデオカード間のデジタル伝送方式。
DVI(Digital Visual Interface)等に採用されているTDMS(Technical Document Management Systems)と同種のもので、1つの信号を2本(1対)の信号線の電位差で判定する差動型のシリアル伝送方式を使用し、ビデオカード側の信号をデジタルデータのままディスプレイに伝送する。TDMSの場合には、個々の信号を個別のケーブルを使って伝送しているが、GVIFでは、RGB 3色のデータ(当初は18bitのチップしか無かったが現在は24bit対応)と同期信号等を1つのビット列にエンコードし、1対のケーブルで伝送するのが大きな特徴である。クロックも自己同期方式(*1)なので信号線を別に用意する必要はなく、純粋な2芯のシールドケーブルだけで、映像信号を伝送することができる。現行のチップセットでは、1.95Gbps(*2)の広帯域と10mのケーブル長をサポート。1チャンネルでXGA(1,024×768)クラス、2チャンネルを併用すればUXGA(1,600x1,200)クラスの伝送まで対応する。
※1 シリアルなデジタル信号を検出する際には、適切なタイミングで信号の状態を読み取るための、いわゆるクロック信号が必要になる。例えばIEEE 1394等では、このクロック信号を伝送するために、専用の信号線を用意しているが、GVIFでは、受信データからクロック成分が検出できるようにエンコードし、受信側で同期をとる方式になっている。これを自己同期方式という。
※2 65MHzのタイミングクロックで、1クロックあたり30bitのデータを伝送。
□GVIF(ソニー)
http://www.sony.co.jp/Products/SC-HP/N_Techno/GVIF/index-j.html
【参考】
□TDMS(Technical Document Management Systems)、PanelLink
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980723/key39.htm#PanelLink
□DVI(Digital Visual Interface)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991007/key93.htm#DVI
■■ ビクター、MPEG-4の再生に対応したWindows CE機
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010531/victor.htm
●Gコード(G-Code[Gemstar-Code])
ジーこーど
Gemstarが1988年に開発した、ビデオを録画予約を簡単に行なえるようにするためのシステム「VCR Plus+」で使われる、録画予約用のコード。
「VCR Plus+」は、最大8桁の番号を入力するだけで、ビデオの録画予約が行なえるシステムで、同社が'90年に同名の録画予約用の専用リモコンとして発売した。この録画予約に使う番号を「Gコード」あるいは「PlusCode」といい、国内では、'92年の朝日新聞を皮切りに各社が掲載。当初は、専用予約機が必要だったが、現在は多くのビデオ機器が標準でGコード入力に対応している。
ビデオの録画予約を行なう際には、放送開始の日時と録画時間(あるいは終了時刻)、チャンネルといった情報を順次入力して行かなければならない。Gコードは、これらの情報を最大8桁の可変長の数字列に圧縮符号化。簡単に入力できるようにしたもので、開始時刻や録画時間、チャンネル情報(*1)に対し独自の重み付けを行ない、使用頻度の高いものを短いコードで表すように工夫されている。符号化/復号化の具体的な手段は、一般に公開されていないようだが、Webを検索すると、ユーザーサイドで解析した情報や対応アプリケーション、ソースコード等を見つけることができる。
※1 放送の周波数帯に付けられた物理的なチャンネル番号ではなく、99チャンネルまでの参照テーブル上のチャンネルのことである。従ってビデオを購入した際には、Gコードのチャンネルを実際のチャンネル番号に対応させるために、何らかの形で地域情報をセットする。
□株式会社ジェムスタージャパン
http://www.gemstar.co.jp/
[Text by 鈴木直美]