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■■米AMD、Athlon 850MHz発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000214/amd.htm
●Enhanced 3DNow!
エンハンストスリーディーナウ
AMDがAthlonプロセッサに搭載した、3DNow!の拡張ファンクション。
複数のデータに対して一度にまとめて同じ命令を実行するタイプをSIMD(Single Instruction Multiple Data~シムド)という。MMXや3DNow!、Pentium IIIに搭載されたSSE(Streaming SIMD Extensions~ストリーミングSIMD拡張命令)などは、いずれもこのSIMD命令を中心としたアーキテクチャで、これを利用することにより、繰り返し同じ処理を行なうことの多い画像や音声の処理を高速化することができる。
MMXは、Intelが'97年にリリースしたPentium with MMX Technology(MMX Pentium)に搭載したもので、整数データのSIMD処理を中心とした57のファンクションを用意。その後のPentiumファミリー(II、III、Celeron)をはじめ、AMDのK6にも採用されている。3DNow!は、AMDが'98年にリリースしたAMD-K6-2に搭載したもので、MMXにはなかった浮動小数点演算を中心とした21の新しい命令セットを用意。これに対しIntelは、'99年2月にリリースしたPentium IIIに搭載したSSEで、浮動小数点演算をサポート。52個の浮動小数点演算命令(※1)と、MMXを拡張する19個の命令(キャッシュ制御などのストリーム命令を含む)を追加している。
'99年6月にリリースされたAthlonでは、オリジナルの3DNow!に加え、新たに24個のファンクションを用意。これをEnhanced 3DNow!と呼んでいる。追加された新しい命令は、MMXの拡張命令が12個。キャッシュ制御やデータ転送用のストリーミング命令が7個。サウンド処理やソフトウェアモデムなどに有効なDSP命令が5個となっている。
(※1)拡張された命令のうち半分は、スカラー演算(SIMDではない1個のデータを処理する通常の演算)用で、SSEを使うことによる高速化(複数の実行ユニットが利用できる)やMMX命令との並列実行(MMXは従来の浮動小数点演算用のレジスタを使用する)が可能になる。
□AMD Athlon Processor
http://www.amd.com/japan/products/cpg/athlon/index.html
□Enhanced 3DNow! ホワイトペーパー(PDF形式、英文)
http://www.amd.com/products/cpg/athlon/pdf/3dnow_wp.pdf
【参考】
□3DNow!
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980603/key32.htm#3DNow!
□MMX
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980120/key14.htm#mmx
□SSE
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990225/key66.htm#SSE
■■エプソン、光学3倍ズーム・334万画素のデジタルカメラ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000214/epson.htm
●F値(F-number)
エフち
レンズの焦点距離を入射瞳径(レンズの光束の大きさ)で割った値。レンズが光を通す度合いを示す値で、レンズの集光力やレンズ絞りの絞り度合いを表す。
カメラのレンズは、周囲の光を集めてCCDやフィルム上に像を結ぶ働きをしている。この時、レンズが光を集める能力――すなわちレンズの明るさを表す値としてF値が用いられ、「F=2.0(※1)」あるいは「1:2.0」というように記載。値が小さいほど明るいレンズであることを表す。ちなみにレンズの口径が大きいほど、そして焦点距離が短いほどレンズは明るくなり、ズームレンズの場合には「1:2.0~3.0」というような表記となる。
レンズ絞りは、この口径を絞ることによって光量を調節しており、絞り具合を「F8」というように表す。絞りは通常、1ステップで光量を2分の1に絞るようになっている(※1)。光量は面積に比例するので、F値は平方の等比級数である「1.0、1.4、2.0、2.8…」という値をとる。
(※1)「f=」と小文字で書かれている場合は焦点距離。
(※2)露光時間を調節するシャッタースピードも2倍の関係になっているので、絞り を1ステップ絞ってシャッタースピードを2倍にすると、露出は等しくなる(被写界深度~ピントの合う範囲~は深くなる)。
■■日立、「Priusシリーズ」のラインナップを一新
~ドルビーヘッドフォン機能搭載機も登場~
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000216/hitachi.htm
●Super In Plane Switching方式(S-IPS)
スーパーインプレインスイッチング、横電界スイッチング、スーパーアイエスピー、スーパーTFT液晶
日立が開発した、広視野角と高画質を実現する液晶ディスプレイパネルの方式。
一般的な液晶パネルには、TN(Twisted Nematic~ねじれネマティック)と呼ばれるタイプが使用されている。TNは、上下のパネル間に細長い棒状の分子構造を持つネマティック液晶を、一方のパネルからもう一方のパネルに対して、ねじれるように配列させた構造になっている。ここに偏光された光を通すと、光は分子配列に沿って回転して進み、もう一方の面に角度を付けて配置された偏光板を通過する。パネルに電圧を加えると、分子は電界に沿ってパネル方向に垂直に整列しはじめ、ねじれが次第にほどけて、直進する光の成分が偏光板に遮られる形になる。このような仕組みで偏光板を通過する光量を制御しているため、見る角度によって液晶の傾き方が違って見え、コントラストや色の変化が生じてしまう。
IPS(In Plane Switching~横電界スイッチング)方式は、広視野角を得るために開発された技術の1つで、'95年に日立が初めて製品化。スーパーTFTとも呼ばれている。一般的なTNが、対向する両パネルに電極を設け垂直方向に電界をかけるのに対し、IPSでは櫛状の電極を片方のパネルに配置。液晶分子に対して横方向に電界をかけ、分子をパネル面に対し水平に回転させることによって光量を制御している。
Super-IPSは、このIPSを改善したもので、電極をジグザグに配置し、生ずる色のシフトがキャンセルされる方向に液晶を配列させ、上下左右ともに色変化の少ないCRT並みの広い視野角を実現している。
【参考】
□TFT液晶
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971216/key11.htm#TFT
□ポリシリコンTFT液晶
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980924/key47.htm#polysilicon_TFT
□HR-TFT(High Reflective-Thin Film Transistor)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980331/key24.htm#HRTFT
□DSTN(Dual-scan SuperTwisted Nematic)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981126/key56.htm#DSTN
□MVA(Multi-domain Vertical Alignment)方式
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990210/key64.htm#MVA
■■山田久美夫のMACWORLD Expo/Tokyo 2000 デジタルカメラレポート
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000218/mwet03.htm
●iDフォーマット
アイディーフォーマット
オリンパス光学、三洋電機、日立マクセルの3社が共同で開発し、'99年に発表した小型光磁気ディスクシステムの規格。
AS-MO(Advanced Storage Magnet Optical[※1])の技術をベースに、デジタルカメラ向けに小型化したメディアとそれを納めるカートリッジ、メディアの論理フォーマット、記録するファイルフォーマットをまとめた規格で、デジタルカメラ用の大容量メディアとして注目されている。
メディアは、120mmのAS-MOに対し50.8mmと小型化されており、カートリッジを含めたサイズも、MDよりもさらにコンパクト(Clik!と同程度)なものになっている。記録方式は、AS-MOと同じ磁界変調方式(MFM~Magnetic Field Modulation[※2])で、トラックピッチやビット長もAS-MOに準拠。小型でありながら、730MBの大容量を実現している。
メディアのフォーマットには、DVDにも使われているUDF(Universal Disk Format)を採用。DCF(Design rule for Camera File system[※3] )準拠のディレクトリ(フォルダ)構造と、静止画(JPEG、DCF準拠)、音声(Exif2準拠)、動画(QuickTime準拠)の各ファイルフォーマットが規定されている。
iDフォーマット | ASMO | 3.5インチMO(GIGAMO) | |
---|---|---|---|
カートリッジサイズ(mm) | 59.5×56.5×4.8 | 126×134×8 | 90×94×6 |
ディスク径(mm) | 50.8 | 120 | 86 |
記憶容量 | 730MB | 6GB | 128/230/640MB/(1.3GB) |
記録方式 | 磁界変調 | 磁界変調 | 光変調 |
トラックピッチ(μm) | 0.6 | 0.6 | 1.6/1.39/1.1/(0.9) |
ビット長(μm) | 0.235 | 0.235 | 1.04/0.89/0.49/(0.29) |
(※1)ASTC(Advanced Storage Technical Conference)が'98年に正式リリースした、6GBの容量を持つ120mmの光磁気ディスク。
(※2)メディアに一定のレーザー光を照射しておき、磁界の方向を変えて記録していく方式。ちなみに一般的なMOでは、メディアに一定の磁界をかけておき、レーザーのON/OFFで部分的に磁化していく光変調方式(LIM~Light Intensity Modulation)が用いられている。
(※3)JEIDA(Japan Electronic Industry Development Association~日本電子工業振興協会)が策定した、デジタルカメラ用のファイルシステム規格。CIFF(Camera Image File Format)のディレクトリ構造やファイルの命名ルールとExif(Exchangeable Image File Format)のファイルフォーマットを統合したもの。
【参考】
□UDF(Universal Disk Format)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980812/key42.htm#UDF
□Exif(Exchangeable Image File Format)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971202/key9.htm#exif
□CIFF(Camera Image File Format)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980903/key44.htm#CIFF
□QuickTime
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981007/key49.htm#QuickTime
□GIGAMO
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990121/key61.htm#GIGAMO
□Clik!
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990805/key87.htm#Clik!
□MO(Magneto Optical disk)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981112/key54.htm#MO
□MD DATA
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981203/key57.htm#MD_DATA
[Text by 鈴木直美]