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まさかのド直球。スリム&高品質な正統派モバイルノートPC、ファーウェイから登場。「HUAWEI MateBook X」レビュー
さらに進化した2in1後継機「HUAWEI MateBook E」も紹介
提供:ファーウェイ・ジャパン
2017/07/07
SIMフリースマートフォンで日本でも躍進を遂げているファーウェイ。そのファーウェイは、2016年に初の2in1タブレットPCとなる「HUAWEI MateBook」を投入し、Windows PC市場へと参入。2017年は、初代HUAWEI MateBookの後継となる2in1タブレットPC「HUAWEI MateBook E」だけでなく、薄型軽量クラムシェルノートPC「HUAWEI MateBook X」の2モデルを発表。そして、これらHUAWEI MateBookシリーズ新モデル2機種が、日本市場へと投入されることになった。今回は、それらHUAWEI MateBookシリーズ新モデル2機種を取り上げ、その魅力を紹介していく。
(※)レビューに使用した機材は試作品のため、細かい仕様が製品版と異なる場合があります。
ファーウェイ初のクラムシェル型。薄型軽量モバイルノートPC「HUAWEI MateBook X」
HUAWEI MateBook Xは、今回が初登場となったHUAWEI MateBookシリーズの新モデルで、かつシリーズ最上位モデルとなる。13型液晶を搭載する薄型軽量のクラムシェルノートPCと、初代HUAWEI MateBookの2in1タブレットPCから大きく仕様が異なっている。とはいえ、初代HUAWEI MateBook同様に、様々な魅力が詰め込まれている。
13型液晶搭載ながら最小限のフットプリント。厚み、重量も最小限
最大の特長となるのが、携帯性に優れるコンパクトで薄型軽量なボディだ。左右および上部の液晶ベゼル幅を極限まで狭めることで、フットプリントは約286mm×約211mm(幅×奥行き)と、13型液晶搭載ながらA4用紙よりも面積が小さい、非常にコンパクトなサイズを実現している。また、厚みも約12.5mmと非常に薄くなっており、薄型のブリーフケースにも余裕を持って収納できる。重量も約1.05kgと、毎日持ち歩くとしても苦にならないだろう。
薄型軽量のモバイルノートPCで心配となるのが堅牢性だが、HUAWEI MateBook Xではその点も心配無用。ボディ素材に軽さと強度を両立するアルミニウム合金を採用するとともに、液晶表面ガラスに米Corning製の強化ガラスGorilla Glassを採用することで、十分な堅牢性を確保。実際に液晶部や本体部をひねってみても、ほとんど歪むことがなく、非常に安心感がある。
そして、ゴージャス感のある本体デザインも魅力のひとつ。金属製ボディということもあるが、キーボード面側面のダイヤモンドカット加工や、細部まで均整の取れたデザインからは、高級感を感じ取れる。ボディカラーはCPUにCore i5を搭載するモデルがローズゴールドとスペースグレーの2色、CPUにCore i7を搭載する上位モデルではプレステージゴールドを採用する。
優れた表示品質の液晶ディスプレイ。アスペクト比は3:2
HUAWEI MateBook Xは、採用する液晶パネルにも特長がある。一般的なモバイルノートPCでは、アスペクト比16:9の液晶パネルを採用するものがほとんどだが、HUAWEI MateBook Xでは表示解像度が2,160×1,440ドット、アスペクト比3:2の13型液晶パネルを採用している。Webページの表示はもちろん、WordやExcelなどのOfficeアプリを利用した作業時も、16:9の液晶よりも縦の情報量が多くなり、作業効率が大きく高まる点が魅力だ。
また、表示品質の高さも特筆すべき部分。パネルの種類はIPSで、広視野角のためどの角度から見ても色合いや明るさが変化することがない。sRGBカバー率100%の広色域表示、1,000:1の高コントラスト表示もサポートし、写真のレタッチ作業なども本来の色をしっかり確認しながら行える。さらに、バックライト輝度は最大350カンデラと明るく、野外での視認性もしっかり確保できる。これも、モバイル用途で利用する場合の大きな利点となるはずだ。この他、ブルーライトカット機能も用意されており、長時間の文字入力作業時でも目に優しい表示環境を実現できる。
ドルビー共同開発。ノートPC初のDolby ATOMS対応高音質サウンド
モバイルノートでは、サウンド機能が置き去りにされる場合が少なくないが、HUAWEI MateBook Xではその点も心配無用。スピーカーはもちろん、筐体の設計まで含めてドルビー社と共同開発されたノートPCとして世界初の「Dolby ATMOS サウンドシステム」「Dolby ATMOS サウンドシステム」を搭載している。
音楽や動画を再生させてみても、伸びのある高音域、豊かな広がりの中音域、そして迫力の低音域まで、これがモバイルノート内蔵スピーカから再生しているとは思えないほどのクオリティに圧倒される。また、ボリュームを最大まで上げても音が割れることもない。
そして、その真価が発揮されるのが、Dolby ATMOS規格に対応する動画を再生した場合だ。四方八方を音で包み込まれているかのような感覚は、まさに映画館で映画を見ているような雰囲気で、その優れた臨場感は圧巻だ。もちろん、液晶ディスプレイの表示品質の高さもあり、映画などの鑑賞にも最適と言える。
キーボードはフルサイズ。指紋センサーは触れるだけでデスクトップに一直線
薄型のモバイルノートでは、キーボードのピッチが狭くストロークも浅い場合が少なくない。それに対しHUAWEI MateBook X搭載のキーボードは、キーピッチが約19mmとフルサイズを確保するとともに、ストロークも約1.2mmとまずまずの深さを確保。タッチはやや軽めだが、しっかりとしたクリック感があるため、非常に快適なタイピングが行える。
また、キーボードはバックライト内蔵のため、暗い場所でも快適なタイピングが行える。さらに防滴仕様のため、万が一水滴が降り注ぐようなトラブルにも安心して対処できる。これならカフェなどで利用する場合でも安心だろう(タッチパッドは非防滴)。
キーボード手前のタッチパッドは、クリックボタン一体型で、非常に広い面積を確保しており、こちらも扱いやすさは抜群だ。
キーボード右上には電源ボタンを配置しているが、この電源ボタンにはWindows Hello対応の指紋認証センサーを内蔵。スリープ状態で電源ボタンを押すと、復帰とログオン認証が同時に行われ、簡単にWindowsが起動する。指紋は最大10本の指まで登録できるとともに、ユーザーごとに指紋を登録しておけば、電源ボタンをタッチするだけでそれぞれのユーザーへと切り替わってログオンできる。家族で1台のPCを使い分ける場合など、この機能は非常に便利に活用できるはずだ。
この動画のように、電源オフの状態から電源ボタンを押すだけで起動→指紋認証で自動ログイン→デスクトップ表示まであっという間!
第7世代Core i Uプロセッサ搭載ながらファンレス仕様
モバイルPCでは、ボディの薄さや軽さ、堅牢性に加えて優れた性能も求められるが、薄さや軽さと性能は基本的には相反する要素だ。しかしHUAWEI MateBook Xはその点、抜かりがなく、CPUには第7世代Core i7-7500UまたはCore i5-7200Uを採用。そして、この高性能CPUを採用しながらファンレス仕様となっている。Core i Uプロセッサ採用でこのスリムさとファンレス仕様を両立したPCは、ほとんど例がないだろう。
高性能CPUは発熱が高いという問題があるが、ファーウェイにはスマートフォンなどの開発で蓄積された優れた放熱処理技術があり、その技術を活用することによって、高性能CPU搭載ながらファンレス仕様を実現。具体的には、「相変化材料(Phase Change Material)」と呼ばれる素材を採用したヒートシンクを利用することで、高負荷時には熱を相変化素材に吸収し、低負荷時に熱を放出するというサイクルを実現。そして、熱はヒートシンクから底面ボディへと伝えられ、ボディ全体を利用して効率良く冷却が行われる。利用時には、底面の温度がやや高温となるものの、温度に応じてCPUの性能を引き出しつつ、ファンレス仕様のためほぼ無音で利用可能。そのため、図書館などの静かな場所でも気兼ねなく利用できる。
この他、メモリは標準で8GBと必要十分な容量で、内蔵ストレージはCore i5搭載モデルが256GB SSD、Core i7搭載モデルが512GB SSDと余裕がある。無線機能はIEEE 802.11ac準拠無線LANとBluetooth 4.1を搭載。外部ポートは、左右側面にUSB 3.1 Gen1 Type-Cポートを1ポートずつ用意。USB 3.0やUSB Type-C、HDMI、アナログRGB出力を備える「MateDock 2」もオプションとして用意される。
左右にUSB 3.1 Gen1 Type-Cポートをひとつずつ装備。充電用のポートは右側面のものとなる。DisplayPort Alternative Modeに対応している模様で、3840×2160@60Hzでの外部ディスプレイ出力も可能だった
別売のオプションとなるMateDock 2
内蔵バッテリ容量は41.4Whとなかなかの大容量で、駆動時間も約10時間と十分に余裕がある。これなら、長時間のモバイル利用も安心だ。さらに、ACアダプタが小型という点も大きな魅力。ACアダプタはUSB PD対応で、左側面のUSB Type-Cポートに接続して内蔵バッテリの充電が可能なのはもちろん、スマートフォンやタブレットPCの充電も可能。外出時のスマートフォンの充電にも活用できるため、荷物を減らせるという点でも魅力となるだろう。
タッチ操作やペン入力が必要なら「Matebook E」
HUAWEI MateBook Xは魅力的だけど、やはりタッチ操作やペン入力ができる2in1のほうが……という人には、初代HUAWEI MateBook直系の後継モデルとなる「HUAWEI MateBook E」がお勧めだ。HUAWEI MateBook Eは、初代のいいところはそのままに、多くの面で進化を遂げている。
CPU、指紋センサーなどが強化
まず、搭載CPUが第7世代Coreプロセッサへと強化された。標準モデルでCore m3-7Y30、上位モデルではCore i5-7Y54を採用することで、性能向上に加えて省電力性も高められている。従来同様のファンレス仕様も実現しており、ほぼ無音で利用可能だ。
また、側面の指紋認証センサーも強化され、指紋情報をハードウェアチップ内のセキュア領域に保存するようになった。これにより、安全性が高められている。もちろん、Windows Hello対応で、指をタッチするだけで素早くスリープからの復帰とログオンが行えるため、利便性も優れる。なお、本体サイズは約278.8 × 約194.1 × 約6.9 mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約640gと、どちらも従来モデルと同じだ。
液晶パネルは従来モデル同様で、表示解像度2,160×1,440ドット、アスペクト比3:2の12型IPSパネルを採用。広視野角かつNTSC比85%の優れた色再現性、そして400カンデラの高輝度で、野外でも見やすく鮮やかな映像を表示できる。加えて、ファーウェイ製AndroidタブレットPCやスマートフォンに採用されている画像表示最適化技術「ClariVu」をWindows PCとして初めて採用することで、表示環境やコンテンツによって常に最適かつ鮮やかな表示を可能としている。実際にClariVuの効果は絶大で、晴れの野外での視認性の高さは特筆すべき部分で、表示内容が見えずに苦労するといったことが一切なかった。こういう点は、モバイル用途をターゲットとした2in1タブレットPCとして大きな魅力と言えるだろう。
タッチ操作は、10点マルチタッチのタッチ操作に対応。そして、オプションの「MatePen」によるペン入力もサポート。MatePenは、2,048段階の筆圧検知に対応し、非常になめらかな入力が可能。もちろん、Windows 10のペン機能「Windows Ink」もサポート。ペン先への追従性も優れており、まさに紙にペンで文字や絵を描く感覚そのものでペン入力が行えるので、ペン入力を重視する人にとっても納得のはずだ。
最大の進化点はキーボードカバー。従来の不満点を見事に解消
付属キーボードカバーの進化も、HUAWEI MateBook Eの特長のひとつ。従来モデルのキーボードカバーは、背面側を折り曲げることで本体を支えて利用できたが、角度を自由に調節できなかった。それに対しHUAWEI MateBook Eのキーボードカバーは、背面に金属製ヒンジを利用した「フリーアングルスタンド」を用意することで、液晶面を160度まで自由に角度調節可能となった。これによって、従来よりも快適な利用環境を実現可能となり、2in1タブレットPCとしての魅力が大きく高まっている。
加えて、キーボードも従来のタイル状からキーの間隔が開いたアイソレーションタイプへと変更されたことで、キーの誤入力を低減。キーピッチは18.85mmとフルピッチと遜色ない。キーストロークは従来モデルの1.5mmから1.3mmにやや浅くはなったが、キーボード面の剛性が高められたことや、しっかりとしたクリック感があるためか、利用した感覚では、より軽快にタイピングできるようになったという印象だ。もちろん、キーボードバックライトも内蔵するため、暗い場所でも軽快なタイピングが可能で、ビジネスシーンでも快適な利用が可能だ。
なお、HUAWEI MateBook Eではこのキーボードカバーが全モデルに同梱となる。キーボードカバーのカラーバリエーションはブラウンとブルーの2色が用意される。
モバイルバッテリーからの給電が可能に
スペック面の強化も見逃せない部分で、Core i5-7Y54搭載モデルではメモリが標準で8GB、ストレージが256GB SSDと、十分なスペックとなっている。また、Core m3-7Y30搭載モデルでもメモリは4GB、128GBのフラッシュストレージと必要十分で、スペック面は充実。また、内蔵バッテリは33.7Whで、駆動時間は約9時間と、外出時も長時間安心して利用可能。しかも、HUAWEI MateBook Eでは一般的なモバイルバッテリが出力する5Vの電力から給電可能となったことで、バッテリ残量が厳しくなった場合でも、手持ちのモバイルバッテリでしのげるようになった。これも、モバイル用途が中心となる2in1タブレットPCとして大きな魅力となるだろう。
また、HUAWEI MateBook X同様に小型のACアダプタが付属するが、こちらもスマートフォンなどの充電が可能なので、本体の充電だけでなく幅広く活用可能だ。
そして、もうひとつの進化がサウンド面。本体にはステレオスピーカを内蔵するとともに、Dolby Audio Premiumに対応。音質もタブレットPCとは思えないほどに優れており、映画などの映像や音楽などの再生も、十分満足できるクオリティで楽しめる。優れた液晶表示品質と合わせて、マルチメディア用途にも柔軟に対応できるはずだ。
両機種ともスマートフォン市場で鍛えられたメーカーならではの高い完成度を誇る
紹介してきたように、HUAWEI MateBook新モデル2機種、HUAWEI MateBook XとHUAWEI MateBook Eは、それぞれに異なる特長のある製品ではあるが、その完成度は非常に高い。
HUAWEI MateBook Xは、シリーズ最上位のモバイルノートPCとして、HUAWEI MateBook Eは利便性を高めた2in1タブレットPCとして、どちらも魅力的な製品に仕上がっている。
ファーウェイがWindows PCに参入してまだ1年少々だが、それでいてこれだけの完成度の製品を送り出せるのは、これまでスマートフォンやタブレットPCで培ってきた様々な技術の蓄積があるからだろう。たとえば「触れるだけ」で正確な認証が可能な指紋センサーや、毎日触れるインターフェースの心地よさへのこだわり、ファンが無いのが当然のスマートフォンのノウハウを活かした冷却機構などだ。
また、画一的なスペックになりがちなWindows PCの世界の中で、他にはない魅力を詰め込んだ製品を送り出してくるところや、日本語キーボードなどのローカライズ、また今回からMicrosoft Officeプリインストールモデルを用意するなど、日本市場への力の入れようも、大いに評価したい。
そういった意味で、HUAWEI MateBook XとHUAWEI MateBook Eは、ビジネスモバイルユーザーからカジュアルモバイルユーザーまで、幅広いモバイルPCユーザーのニーズを満たす魅力的な製品として、広くお勧めしたい。