トピック
GeForce NOWのLinux対応で、サポート終了のWindows 10ノートをGeForce RTX 5080級の怪物に変える
- 提供:
- エヌビディア合同会社
2026年4月24日 06:30
NVIDIAが2026年1月29日にクラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」のLinux版クライアントアプリを発表したが、現在そのベータテストが開始されている。これはWindows 10のサポートが終了して、眠っている旧型ノートPC活用のチャンスだ。ここでは Core i7–10510U搭載ノートPCにUbuntu環境を導入して、GeForce NOWでゲームをどこまで楽しめるのか追求していく。それは、思ったよりもずっと快適なゲーミング体験なのであった。
Linux版GeForce NOWはx86/x64 CPUで動作
まずは、「GeForce NOW」について簡単に説明しておこう。これは自分が所有しているゲームをクラウド経由でプレイできるサービスだ。Windows、macOS、ChromeOS、iOS、Android、スマートテレビ、Android TVなど幅広いデバイスに対応。
クラウド側でゲームを動かすので、マシンパワーがなくても高速なインターネット回線があれば、どこでも快適にプレイできるのが特徴といえる。しかも、クラウドでも多くのローカルゲーム体験よりも低遅延を実現しているという。現在では対応ゲームは4,000以上と、人気タイトルはほぼ網羅されている状態だ。
このGeForce NOWのクライアントアプリにLinux対応版が登場した。2026年4月中旬の原稿執筆時点ではまだベータテストの段階だが、OS要件はUbuntu 24.04 LTS以降、動作要件はx86/x64 CPU(デュアルコア、2GHz以上)、H.264/H.265 Vulkan動画コーデックに対応したGPUとなっている。旧型のノートPCでも十分満たせる要件となっており、Windows 10のサポートが終了して眠っているPCがあればゲーミングPCとして復活させられるというわけだ。
そこで今回は、旧型のノートPCとしてCPUにCore i7–10510Uを搭載する「ThinkPad X1 Carbon Gen 8」を用意した。2020年発売のWindows 10搭載機で、GPUはCPU内蔵のUHD Graphicsという14型のビジネス向けノートだ。これにUbuntuをインストール、GeForce NOWのUltimateプランにて、どこまで快適にゲームをプレイできるのか検証する。
なお、求められる回線速度は解像度やフレームレートによって異なり、フルHD解像度で60fpsなら25Mbps以上、4K解像度で120fpsなら45Mbps以上、フルHD/WQHD解像度で240/360fpsなら55Mbps以上だ。インターネット接続については、有線LAN、または5GHz Wi-Fiを推奨している。
Ubuntuの導入はWindows PCにて、UbuntuのWebサイトから最新のISOイメージをダウンロード。ブータブルUSBメモリを簡単に作成できるアプリのRufusを使って、USBメモリにISOイメージを書き込む。そのUSBメモリをThinkPad X1 Carbon Gen 8でブートしてインストールという手順だ。筆者が試した限り、ドライバ類も自動的にインストールされて、特に設定しなくても動作する環境となった。
Ubuntuの準備ができたら、GeForce NOWアプリの導入だ。ここで注意したいのは、アプリセンターからダウンロードできるGeForce NOWアプリはバージョンが古いこと。導入するには、NVIDIAのWebサイトから実行ファイルをダウンロードしてインストールを行なおう。
Ultimateプランには、ほかのプランにはない最大5Kの解像度、最大360fps、サラウンド 5.1/7.1オーディオ、Cloud G-SYNCなど多彩な機能がある。中でも強力なのが、一部タイトルではGeForce RTX 5080ベースのリグに接続できること。サイバーパンク2077、モンスターハンターワイルズ、Starfield、Doom: the Dark Agesなど描画負荷が高いタイトルが多く、GeForce RTX 5080のパワーを使って、レイトレーシングなど美しい描画でプレイできるのが強みだ。フレームレートも最大360fpsを設定できる。
ただし、Linux版のGeForce NOWアプリはベータテスト段階ということもあって、Windows版、macOS版では対応しているHDR映像のストリーミング、AV1コーデックでのストリーミング、サラウンド 5.1/7.1オーディオ、Cloud G-SYNCなど一部機能は現時点では対応していない。
オープンワールドRPGなど多彩なタイトルで実際にプレイ
実際にゲームプレイを試してみよう。OSのバージョンはUbuntu 24.04.4 LTS、GeForce NOWアプリのバージョンは2.0.83.130だ。この環境においては、Xbox ワイヤレス コントローラーをBluetoothで接続でき、ゲームパッドとして問題なく認識、動作した。コントローラでプレイしたい人も安心と言える。なお、筆者宅のインターネット環境は下り600Mbps、上り90MbpsのCATV回線だ。
まずはオープンワールドRPGとしてサイバーパンク2077をプレイしよう。解像度やフレームレートについては「設定」→「ゲームプレイ」→「ストリーミング品質」の項目で設定する。今回の環境ではデフォルトの「バランス」では、フルHD/60fpsに設定された。これをカスタムにすることで、4K解像度や360fpsといった設定を行なえる。
ThinkPad X1 Carbon Gen 8はリフレッシュレート60Hzなので、そこまでフレームレートを高める意味はないが、HDMI出力で外部モニターを接続すればフルHD/120Hzまで設定できた。ゲーミングモニターと組み合わせて滑らかな描画を試してみるのもよいだろう。
ゲーム内の画質については設定した解像度やフレームレートに合わせて自動的に調整される。手動で変更も可能だが、自動設定される画質のままでプレイした方が安定する。というわけで、まずはストリーミング品質はデフォルトのバランス(フルHD/60fps)でプレイした。
ゲーム内は90fps、ストリーミングはほぼ60fps、PINGは15ms前後で、プレイは快適そのものだった。フレームロスやパケットロスもゼロではなかったが、プレイに支障はなかった。レイトレーシングも有効になっており、旧型のノートPCでこれだけの美しい描画を体験できるのはうれしいところだ。
次に5K出力に対応する環境でのプレイを想定し、カスタム設定で5K/60fpsでプレイしてみた。
新しいゲームタイトルとして「バイオハザード レクイエム」をプレイした。GeForce NOWの便利な点として、最新タイトルをダウンロードせずに遊べる点もある。AAA級ゲームは50GBを超えるダウンロードが必要なケースが多く、すぐに遊びたくても待ち時間が必要だ。ストレージの容量も使わず、遊びたいときにすぐプレイできるのもGeForce NOWの強みと言える。ストリーミング品質はデフォルトのバランス(フルHD/60fps)で実行した。
競技性の高いゲームはどうだろうか。ここではオーバーウォッチとストリートファイター6を試した。ストリーミング品質はフルHD/360fps設定になるコンペティティブとした。
オーバーウォッチはPINGも15ms前後と低く、高リフレッシュレートの表示環境さえあれば、かなり滑らかな描画でのプレイが可能になる。
ストリートファイター6は対戦時60fpsまでのゲームなので、そのほぼ上限で動作した。筆者はマスター帯でMR 1,300程度の腕前だが、ローカルと変わらない感覚でキャンセルラッシュを絡めたコンボもできた。CPU相手や練習には十分だと感じた。
ThinkPad X1 Carbon Gen 8はWi-Fi 6対応、筆者の環境ではルーターと960Mbpsでリンクしており、比較的高レベルな接続状態だったとは言え、無線LAN環境でここまで快適にプレイできたのは驚きだった。旧型のノートPCをゲーミングPCとして十分活用できると言ってよいだろう。
あらゆるデバイスを高性能ゲーミング機に変える
GeForce NOWはすでにゲーミングPCを持つヘビーなゲーマーにもオススメだ。ヘビーゲーマーなら数多くのゲームをすでに所有しており、プレイしきれない“積みゲー”が多いはず。その点、GeForce NOWを活用すれば、寝室で寝る前にタブレットやスマホでちょっとだけプレイというスタイルにも好適。2026年2月にはFire TV Stick向けGeForce NOWアプリの提供も開始されており、リビングでも手軽に楽しめる環境が整っている。
さらに、今回の検証で分かる通り、ビジネス向けの旧型ノートPCでも快適に動くため、出張や旅行先で息抜きにプレイしたり、期間限定のイベントをこなしたりといった使い方も可能だ。FPS、格闘ゲームのアップデートによる変更点の確認や、新キャラが追加されたときのお試しといった使い方もアリだろう。
GeForce NOWは、GPU非搭載でOSサポートが切れた「過去の遺産」を最前線のゲーミングPCへ蘇らせる蘇生装置であり、同時にFire TVやモバイルデバイスでもプレイ可能とゲームライフを確実に充実させてくれるサービスなのだ。













































