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Ryzen AI PRO搭載でトップクラスのAI性能!14型モバイル「LAVIE NEXTREME」は“ポッチ”好きにもたまらない
~AIがカレンダーを読み取り、外出前に自動的に省エネモードになる機能も
- 提供:
- NECパーソナルコンピュータ株式会社
2024年12月4日 06:30
AI性能を高めたノートPCの開発競争が激しくなる中、NECパーソナルコンピュータより、トップクラスのAI性能を誇るAMD Ryzen AI PRO 300シリーズ搭載のモバイルノートPC「LAVIE NEXTREME (X1475/JAS)」が登場した。メモリはしっかり32GBで、なんとポインティングデバイスも装備。ビジネス用途で実用性もユニークさも兼ね備えたこのモデルをレビューしていきたい。
取り扱いは店頭および公式ネットストアのNEC Directなど。価格はオープンプライスで、実売予想価格は26万3,780円前後の見込み。
ハイパフォーマンスでセキュア、AI性能も高い
新しいLAVIE NEXTREMEは、CPUにAMD Ryzen AI 7 PRO 360(8コア16スレッド、最大5GHz、TDP 28W)を、GPUにCPU内蔵のAMD Radeon 880Mを搭載するビジネス向けモバイルノートPCだ。
Ryzen PROシリーズのプロセッサは、Windows Secured-Core PCなどへの対応も見据え、ビジネスユーザー向けにセキュリティや組織におけるマネジメント面の機能が強化されたもの。
CPUとしてのグレードは、一般コンシューマ向けのRyzen AI 9 365(10コア20スレッド)より一段下にはなるものの、AI性能はそれと並んで現時点でトップクラス。内蔵するNPU単体で競合製品を上回る50TOPSに達している。
この性能はMicrosoftが推進するCopilot+ PCに準拠したパフォーマンス(40TOPS以上)であり、今後増加が見込まれるAI対応ソフトウェアへの準備は万全だ。後述するAMDプロセッサに最適化されたAIツールをフル活用できるだけでなく、近く公開予定のWindowsのアップデートでCopilot+ PCに正式対応すれば、ビジネスシーンにおけるAI利用が一段と容易になるだろう。
メモリは標準で32GBと大容量で、多数のアプリケーションを同時並行で使用するAIを活用したマルチタスクな業務でも不安はゼロだ。ストレージはSSD 512GBと、ビジネスユースで余裕を持たせた構成となっている。
LAVIE NEXTREME X1475/JAS | |
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OS | Windows 11 Home |
CPU | AMD Ryzen AI 7 PRO 360(8コア16スレッド、最大5GHz、TDP 28W) |
GPU | AMD Radeon 880M (CPU内蔵) |
メモリ | 32GB (LPDDR5X) |
ストレージ | 512GB (PCIe 4.0 x4、NVMe M.2 SSD) |
ディスプレイ | 14.0型IPS液晶 (1,920×1,200ドット、sRGB 100%、非光沢) |
インターフェイス | Thunderbolt 4 2基、USB 3.2 Gen.1 2基、HDMI出力、ヘッドフォンマイクジャック |
通信機能 | Wi-Fi 7 (320MHz対応)、Bluetooth 5.4 |
カメラ | 500万画素 (Windows Hello顔認証対応) |
サウンド | ステレオスピーカー |
セキュリティ | 指紋センサー (電源ボタン一体型、Windows Hello指紋認証対応) |
同梱品 | ACアダプタ (最大65W) |
カラー | ルナグレー |
MILスペック準拠の耐久性にトラックポイントを装備
LAVIE NEXTREMEの外装は、グレー基調ながらもわずかに青みがかって見えるアルミボディ。メタル素材でかっちりとした剛性感があり、実際にMIL規格に準拠する耐久性を備えている。持ち運ぶことの多いユーザーにとっては心強い頑丈さだ。
ディスプレイは14型のIPS液晶(1,920×1,200ドット)で、照明などを反射しにくい非光沢。アスペクト比は16:10と縦に広いタイプなので、縦スクロールすることの多い文書やスプレッドシートの編集、チャット、Webブラウジングなどにも都合が良い。
狭額縁、かつベゼル部分のカラーがブラックとなっていて没入感は高め。内蔵Webカメラの周辺だけが凸状になっており、ディスプレイを開けるときの取っ手の役割も果たす。
キーボードで注目なのは、中央にあるポインティングデバイスだろう。ホームポジションから大きく手を移動させる必要がなくなるためマウス操作とキータイプの切り替えをスムーズに行なえる。また、指先を動かさずに力を入れて操作する仕組みなので、正確にポインティングしやすいメリットもある。
Thunderbolt 4とWi-Fi 7の高速通信に、顔・指紋認証対応
インターフェイスはThunderbolt 4とUSB 3.2 Gen 1を2基ずつ、左右側面に分けて装備する。Thunderbolt 4はDP AltとUSB PDに対応しており、外部モニターや外付けストレージなどとの組み合わせで威力を発揮する。ほかにHDMI出力端子とヘッドフォンマイクジャックもある。
ネットワークは最新規格のWi-Fi 7を搭載している。320MHzのチャネル幅に対応し、最大5.7Gbpsの転送速度を実現する。有線LANポートはないが、一般的な有線LANを遙かに超える速度だ。
セキュリティ面では内蔵WebカメラがWindows Helloの顔認証に対応している。さらにWindows Helloの指紋認証に対応する電源ボタン一体型の指紋センサーも備えるため、高いセキュリティと使いやすさを両立している。
このようにハードウェア全体としてはかなりのハイスペックだ。一方、外観は、能ある鷹は爪を隠す的に控えめ。ビジネスPCとして押さえるべきところを押さえた、大人な最新スタンダードモデルといった印象だ。
AI活用でバッテリ制御、サポートコストも減らせる
ソフトウェア面では独自の面白い取り組みがいくつかある。1つは、AIを活用することでバッテリの持続時間を長くする「ロングバッテリー」という機能だ。
ロングバッテリーを有効にすると、GoogleカレンダーやOutlookなどと連携し、適宜バッテリを節約するように動作モードや画面輝度などを自動で調整する仕組みになっている。
実際にどれだけ効果があるのかを確認するのは難しいが、Googleカレンダーに外出の予定をいくつか登録した状態で使っていると、その予定の開始前後で「省エネ」設定のオン/オフが自動で切り替わることがあった。
ベンチマークソフト「PCMark 10」のバッテリテストである「Modern Office」を、通常の「バランス」モードで実行してみると、稼働時間は「9時間6分」(画面輝度は50%)という結果に。
対して、ロングバッテリーを有効にし(画面輝度は70%に固定)、テキストやExcelシートの編集など筆者の1日の仕事に使用してみると、トータル6時間の稼働時間でバッテリ残量は46%となった。
ここから計算すると、ロングバッテリー設定時は最終的に12時間近く連続稼働する可能性がある。バランスモードでは9時間余りの稼働時間だったので、ロングバッテリーにすることで30%程度の節約効果が得られると言えそうだ。
それともう1つ、AI絡みでユニークなのが「LAVIE AI Plus」というサポートツール。一言でいえばAIサポートチャットなのだが、LAVIE向けに味付けが施されているのがポイントだ。
たとえば「PCから音が出ない」といったような使用中のPCに関連する質問をしたとき、通常のAIチャットだと一般的なトラブルシューティングの手順を回答するが、「LAVIE AI Plus」ではPCの状態を分析して「ミュートになっています」のように、実際に今そのユーザーが設定している状況に合わせた回答をする。
LAVIE NEXTREMEの実用性能、AI性能をチェック
LAVIE NEXTREMEでは、AMD Ryzenプロセッサ搭載PCに最適化されたソフト「Amuse」をフル活用できる。Amuseは、ユーザーが入力したプロンプトや単純な手描きスケッチから、凝ったグラフィックスを生成することが可能なツールだ。
利用にあたって特に厳しいハードウェア要件は設定されていないが、Ryzen AI 7 PROのようにNPUを搭載している場合には超解像技術「AMD XDNA Super Resolution」も使用できる。通常は512ドット四方など低解像度の画像しか生成できないところ、NPU搭載機なら縦横2倍の解像度(一辺1,024ドット以上)の画像を生成できるようになるのだ。これだけの解像度があれば、社内資料の素材作成にも問題なく使えるだろう。
Ryzen AI 7 PROを搭載するLAVIE NEXTREMEでは、どれくらいのスピードで画像生成できるものなのか、確かめてみた。下記のグラフにあるように、プロンプトから画像生成する「Generate」では、画像候補を4つ生成するのに、超解像オフ(512×512ドット)で約12秒、超解像オン(1,024×1,024ドット)で約31秒と、サクサク処理してくれる。
プロンプトと手描きスケッチから意図に近い画像生成を可能にする「Design」の方は、出力されるのが画像1枚ということもあるが、超解像オフ(512×512ドット)で約4秒、超解像オン(1,024×1,024ドット)で約8秒とかなり高速で、ストレスなく試行錯誤を繰り返せる。
続いてAI性能以外のところもベンチマークテストでチェックしてみよう。
CPUの純粋な処理性能を測る「Cinebench 2024」では「Multi Core」の強さが際立つ。600を超えているのは立派だ。
総合的なパフォーマンスを知ることができる「PCMark 10」では、ビジネス用途では重要な「Essentials」や「Productivity」のカテゴリのスコアが高い。「Digital Content Creation」の動画処理に関わる部分も得意なようだ。
Adobe PhotoshopとLightroom Classicを使用するベンチマーク「Procyon Photo Editing」でも「6443」という好成績を残している。Ryzen AI 7 PROを搭載するLAVIE NEXTREMEは、画像処理における実用性能も十分に高いと見ていいだろう。
さらに「3DMark」と「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」でゲーム性能も計測してみた。
以前からモバイル向けRyzen CPUの内蔵GPUの性能は高く評価されており、その実力通りといったところだろうか。