トピック
Ryzenがコスパ高いのは分かった。でも"AMD機はUSBが弱い"の都市伝説はどうなの?
~10万円台の高コスパゲーミングノート「NEXTGEAR」で10種のUSB機器を接続テスト
- 提供:
- 株式会社マウスコンピューター
2023年12月28日 06:30
マウスコンピューターの新ゲーミングブランド「NEXTGEAR」は、CPUにRyzenシリーズを採用し、高性能でありながらリーズナブルな価格を実現していることで注目を集めている。そのラインナップにノートPCが新たに加わった。10万円台で重量級ゲームも遊べる性能を搭載と“良コスパ”は同様。手頃な価格のゲーミングノートPCを求めているなら注目と言える。
その一方で、「CPUにRyzenを採用するAMDプラットフォームではUSBの互換性が高くないのでは?」という都市伝説的な認識があるのも事実。USBデバイスの対応する動作環境にRyzenが含まれていないないことがあったり、AMD 500シリーズのチップセットを搭載するマザーボードの一部でUSB接続が切断されるトラブルが過去に起きたことなどが影響しているだろう。
しかし、すでにUEFIアップデートで解決済みだったりと、その都市伝説のほとんどは現在では当てはまらないのだ。そこで、本稿では「NEXTGEAR J6-A5G60GN-A」を利用して、さまざまなUSB機器の接続テストを行なう。さらに人気ゲームでのベンチマークテストも実行する。ゲーマーには配信を行なう人も少ないないので、ぜひ参考にしてほしい。
Ryzen 5 7535HS & GeForce RTX 4060 Laptop GPUで15万円以下を実現
まずは16型でWUXGA(1,920×1,200ドット)の液晶を備えるゲーミングノートPC「NEXTGEAR J6-A5G60GN-A」のスペックを紹介しておこう。CPUはAMDのRyzen 5 7535HSを搭載。末尾の“HS”はハイパフォーマンス版に付くもので、6コア12スレッド、最大ブーストクロックは最大4.55GHzと高い性能を持っている。
ゲーミングPCでもっとも重要となるGPUはNVIDIA最新世代でミドルレンジに位置する「GeForce RTX 4060 Laptop GPU」。ビデオメモリはGDDR6が8GB、メモリバス幅は128bitだ。従来のアップスケーラー(Super Resolution)に加えて、AIによるフレーム生成(Frame Generation)が可能な「DLSS 3」をサポートし、対応ゲームではフレームレートを大きく向上できるのが強み。AV1のハードウェアエンコードにも対応している。
ノートPCの設計に合わせてブーストクロックは1,470MHzから2,370MHz、カード電力は35Wから115Wの間で調節できるようになっている。本機はブーストクロック2,370MHz、カード電力は115Wと、性能をフルに活かせる設定。これは冷却力に自信がある証拠であり、かなりの強みと言ってよいだろう。
そのほか、メモリはDDR5-4800が16GB(8GB×2)、ストレージはGen 4 x4接続の高速なNVMe SSDが500GBとゲームをプレイする上で問題ない容量が搭載されている。
そのほかスペックは以下の通りだ。
NEXTGEAR J6-A5G60GN-Aのスペック | |
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CPU | Ryzen 5 7535HS(6コア12スレッド) |
メモリ | DDR5-4800 16GB |
ストレージ | 500GB NVMe Gen4 x4 SSD |
GPU | GeForce RTX 4060 Laptop GPU |
液晶 | 1,920×1,200ドット表示対応16型(165Hz) |
OS | Windows 11 Home |
インターフェイス | USB 3.2 Gen2 Type-C 、USB 3.2 Gen1 Type-A ×2、USB 2.0、Mini DisplayPort、HDMI、SDカードスロット、Webカメラ、ステレオスピーカー、音声入出力端子 |
ネットワーク | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5、Gigabit Ethernet |
本体サイズ | 358.4×268.3×26.3mm |
重量 | 約2.29kg |
外付けSSD、ゲーミングデバイス、オーディオミキサーなど多彩なUSB機器を試す
ここからは、実際にUSB機器の接続をテストしていこう。外付けSSDやゲーミングデバイス、オーディオミキサー、ビデオキャプチャ、ペンタブレットなど合計10種類を用意した。
USB機器がType-Cの場合は、背面にあるUSB 3.2 Gen2 (10Gbps)のType-Cポートに、Type-Aの場合は右側面にあるUSB 3.2 Gen1(5Gbps)のType-Aポートに接続してテストを行なった。
まずはストレージ系から。1台目は、Micronの外付けSSD「Crucial X9 Pro」だ。用意したのは2TBモデルで、公称シーケンシャルリード、ライトとも1,050MB/sとなっている。結果は公称値通りの性能が出た。
2台目は、玄人志向のM.2 SSD用外付けケース「GWM.2NVMe-U3.2x2C」。USB 3.2 Gen2x2(20Gbps)接続に対応する高速タイプ。公称シーケンシャルリードは1,853MB/sだ。USBへの変換チップにはASMediaのASM2364が採用されていた。ここではWestern DigitalのWD_BLACK SN770 NVMe SSD(1TB)を組み込んでいる。結果は公称値ほどの性能は出ていないが、USB 3.2 Gen2 (10Gbps)につないでいるためで、想定通りだ。
続いて、ゲーミングデバイスを試そう。3台目はMicrosoftの「Xbox ワイヤレス コントローラー」だ。USB接続で利用している。結果はストリートファイター6で数試合してみたが、問題なく使用できた。
4台目はCorsairのゲーミングヘッドセット「HS70 Bluetooth」だ。Bluetooth接続にも対応しているが、今回はUSB接続で使用している。結果は問題なくヘッドフォンもマイクも機能した。
5台目はHPのマイク「HyperX QuadCast S」。高音質なUSBコンデンサーマイクとして、ゲーマーだけではなく、配信者にも人気。PCとはUSBで接続する。結果は、問題なく利用できた。
ここからは映像系だ。6台目はロジクールのWebカメラ「HD Webcam C270n」だ。解像度720pでコンパクト、手頃な価格とあってWebカメラの定番となっている。結果は、Zoomで問題なく利用できた。
7台目はソニーのミラーレス一眼カメラの「α6000」だ。筆者が普段から利用しているもので、今回はUSBでPCと接続し、テザー撮影を試している。結果は、問題なく撮影、転送できた。
8台目はAVerMediaのキャプチャユニット「LIVE GAMER EXTREME 3」だ。
オーディオ系も試してみる。9台目はFIFINEのオーディオミキサー「AmpliGame SC3」だ。ゲーム配信向けで、XLR接続のマイクに対応、ボイスチェンジャーといった機能も備えている。結果は、XLRマイクも問題なく利用できた。
最後10台目はVEIKKのペンタブレット「S640」だ。液晶画面ではない、いわゆる「板タブ」と呼ばれるもの。小型だが8,192段階の筆圧感知に対応している。結果は、筆圧検知含め、問題なく利用できた。
軽量級~重量級まで6本のゲームでフレームレートを測定
USB機器の認識、動作に問題がなかったことが分かったところで、ゲーミングノートPCとしての性能をチェックしよう。解像度は基本ネイティブのWUXGA(1,920×1,200ドット)に設定。軽~中量級のゲームはパネルリフレッシュレートの165Hz、つまり平均165fpsに到達できるか、重量級ゲームでは、快適なゲームプレイの目安と言える平均60fpsに届くかに注目してほしい。
まずは軽~中量級のFPSから2本試そう。「レインボーシックス シージ」はゲーム内のベンチマーク機能を利用、「Apex Legends」はトレーニングモードで一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。
レインボーシックス シージは最高画質でも平均212fpsに到達。165Hzのリフレッシュレートを十分生かしきれる。画質“高”とあまり差がないのは、GPU性能が十分過ぎてCPUがボトルネックになり、フレームレートが伸びなくなっていると考えられる。
Apex Legendsも最高画質設定で平均187.2fpsと高いフレームレートを出した。画質を中程度まで落とせば、最小が167.9fpsと高くなる。
続いて、人気格闘ゲームの「ストリートファイター6」を実行しよう。CPU同士の対戦を実行した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定している。
このゲームは最大120fpsまで設定できるが、対戦では60fpsまで。また、画面比率は16:9しか選べないのでフルHD解像度に設定している。最高画質のHIGHESTでもほぼ平均60fpsに到達と快適にプレイが可能だ。
続いて、重量級と言える「Call of Duty: Modern Warfare III」、「サイバーパンク2077」、「Starfield」を実行しよう。描画負荷が高いタイトルだが、すべて描画負荷を軽減できるDLSS 3に対応しているのがポイントと言える。Call of Duty: Modern Warfare IIIとサイバーパンク2077はゲーム内のベンチマーク機能を利用、Starfieldはジェミソンのロッジ周辺の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定した。
3本とも最高画質設定でも平均60fpsオーバーに。DLSS 3の強さがよく分かる結果だ。また、画質を下げれば最小フレームレートがかなり改善されるので、カクツキを少しでも減らしたいなら画質調整するのもアリだろう。どちらにしても、重量級ゲームを快適に遊べるパワーがあることは確かだ。
そのほかインターフェイス類も確認
最後に本製品のそのほかのインターフェイスなども見ておこう。ディスプレイの上部には100万画素のWebカメラを搭載。キーボードは日本語配列でテンキーも備えている。Nキーロールオーバー対応でキーを複数同時に押す必要があるゲームも安心してプレイが可能だ。4ゾーンに分かれたRGB LEDも内蔵しており、ライティングに凝れるのもゲーミングPCらしいところ。