トピック

学生にとっての"高コスパノートPC"の"パ"って何? 価格やスペックも重要だけど、それ以外にも見逃せない点が

マウスコンピューター「mouse A4-A3A01SR-A

 現代の学生は、レポート製作や板書などはもちろん、自宅でもリモート授業など、以前よりも幅広い用途でPCを利用している。だが、PCを買いたい学生にとって、予算は限られているため、価格はできるだけ抑えつつ、性能や使い勝手ができるだけ優れる"高コスパ"なPCかという点が重要となる。

 しかし、 高コスパの"パ"、つまりパフォーマンス(性能)とは具体的に何を差すのだろう。 PCで性能というと処理能力を真っ先に思い浮かべるとは思うが、実際には使い勝手、さらにはアフターサポートなど、スペックシートには現れにくい部分も多くある。本稿では、学生が高コスパなPCを選ぶときに着目すべき7つのポイントを、マウスコンピューターのモバイルノートPC「mouse A4-A3A01SR-A」(以下、mouse A4)を例に解説していく。

 mouse A4は、通常価格6万9,800円と安価ながら、AMD製CPU、8GBメモリ、128GB SSDと、一般的な学生の用途に応えられるスペックを備えている。

 しかもWindows 11 Sモード搭載版なら、5万9,800円となる。SモードではMicrosoft Store経由のアプリしかインストールできないが、本製品のSモード版にはMicrosoft 365 Personal(年額1万4,900円)のデジタルライセンス1年分が付属し、Word、Excel、PowerPointなどのOfficeアプリケーションが1年間無料で利用できるため、かなりおトクだ。Sモードは、特に追加料金なしで解除できるので、もし通常のx86アプリを使いたい場合も問題ない。

キーボードの使いやすさ

mouse A4はタイピング時の打鍵音が静かなので、図書館など静かな場所でも安心して利用できる

 PCの操作や文字を入力するのに利用するキーボード。学生は授業中にメモを取ったりレポートを作成したりと、長時間キーボードで文字入力を行なうため、 キーボードの使いやすさはPCを選択するうえで非常に重要な要素となるが、意外と見落としやすいポイントだ。

 近年は、タブレットや、カバー型の着脱式キーボードを利用する2in1 PCを利用する学生も少なくない。しかしタブレットのスクリーンキーボードは操作性が良くないだけでなく、画面の広い範囲をスクリーンキーボードが占めてしまうためアプリの操作性が損なわれてしまうこともある。

 着脱式キーボードなら、スクリーンキーボードより圧倒的に使いやすい。ただ、10型前後のものだと、サイズ的にキーピッチが狭い、キー配列が標準的ではない、キーストロークが極端に浅い、剛性が弱くキー入力時の感触が悪いなど、長時間の利用時にベストマッチとは言いづらいものもある。そもそもキーボードも常に持ち歩くのなら、軽さというタブレット/2in1のメリットが少なくなり、最初からクラムシェルのノートを選んだ方がいい。

 その点、13~14型クラスのノートPCであれば、19mmフルピッチ、キーストローク1.5mm前後のキーボードを搭載することが普通で、配列も標準的なものが多数を占める。

 そういった部分に注意しながらmouse A4のキーボードを見てみよう。 主要キーのほぼ全てが約19.1mmフルピッチを確保するとともに、キーストロークも約1.2mmと申し分ない。 打鍵感も適度な硬さで快適だ。キー配列は標準的で、不自然な配列がないため、タッチタイプも余裕だ。また、パームレスト付近も含めてしっかりとした剛性があるため、長時間のタイピングでも疲れにくい。

 キーの刻印もなかなか好印象。mouse A4のキーボードでは、視認性の高いユニバーサルフォントを採用している。これも、キーボードの使い勝手を大きく高めてくれる要因と感じる。

 そして、 実際にタイピングしてもう1つの魅力として感じたのが、打鍵音の静かさだ。 多少強めにタイピングしても打鍵音はかなり静かで、これなら図書館など静かな場所でPCを利用する場合でも、迷惑をかけずに利用できるはずだ。

mouse A4に搭載されるキーボード。ゆったりとしたキーピッチと自然な配列、しっかりとした剛性と、非常に扱いやすい
主要キーのキーピッチは約19.1mmフルピッチを確保。ストロークも約1.2mmと十分な深さがあり、打鍵感も良好で軽快なタイピングが可能
キー刻印は、視認性に優れるユニバーサルフォントを採用しており、こちらもタイピングの軽快さを高める要因となっている

バッテリ駆動時間

講義など電源の取れない場所で使うことを考え、なるべく長時間のバッテリ駆動時間が行なえるノートPCを選択したい

 ノートPCを利用する全ての場所で電源を確保できるわけではない。そのため、そういった場所でも安心して利用できるよう、バッテリ駆動時間もしっかりチェックしておく必要がある。

 大学の場合、1時限が90~100分ほどで、午前に2時限、午後に3時限、という時限割が多い。その全てで電源を確保することなくノートPCを利用すると考えると、7時間ほどの駆動時間が必要ということになる。

 ただ、昼休みに電源を確保でき、なおかつ全ての講義でノートPCを使い続ける必要がないのであれば、4~5時間程度のバッテリ駆動時間でなんとかなる場合が多いだろう。

 バッテリ駆動時間の目安は、カタログなどに記載されている。その数値は、異なる製品間でも公平に比較できるよう、業界団体である一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)が策定した「JEITAバッテリ動作時間測定法 Ver.2.0(JEITA測定法2.0)」を利用して計測されたものとなる。

 ただ、このJEITA測定法2.0は策定から時間が経過していることもあって、現在のPCの一般的な使い方とはややかけ離れた測定法のため、実際に使ってみるとこの数値よりもかなり短い時間でバッテリが尽きてしまうことがほとんどだ。そのため、製品や実際の使い方によって差はあるものの、実際のバッテリ駆動時間はカタログ記載の駆動時間の2/3~1/2ほどになると考えていい。たとえば、 カタログのJEITA測定法2.0に基づくバッテリ駆動時間が8時間であれば、通常利用で4~5時間ほどは利用できると考えられる。

 ではmouse A4はどうか。 mouse A4のバッテリ駆動時間のカタログ値はJEITA測定法2.0で約9時間 となっている。つまり、実利用でも4.5~6時間ほどは利用できると考えられる。これだけ使えれば、大学の講義においても十分安心して利用できるはずだ。

ノートPCのカタログには、必ずバッテリ駆動時間が記載されている。この数字がJEITA測定法2.0ベースで8時間を超えるものを選択しよう

可搬性

毎日の持ち運びを考えると軽いに超したことはないが、コスパ重視なら1.5kg前後が狙い目。1.5kgまでなら毎日でも持ち運べる

 学生生活で利用するPCは、学校と自宅の間で持ち運ぶことになるため、可能な限り軽い方がいい。女性ユーザーのことを考えると、できれば1kg切りのものがベストだ。ただ、13~14型クラスで重量が1kgを切るノートPCは、20万円前後とかなり高価となってしまうため、学生にとってはなかなか手を出しづらい。

 しかし、1.5kgほどまで許容すればどうだろう。確かに1kg切りのノートPCと持ち比べると重いと感じる。ただ、 1.5kgならそこまで大きな負担を感じることなく持ち運べる。それでいて、1kg前後のモバイルノートPCと比べて価格はおおむね半額以下になる。 これこそ、コスパが優れる、と呼べる部分ではないだろうか。

  mouse A4の重量は約1.49kgと、ギリギリではあるが1.5kgを切っている。また、本体の剛性もかなりしっかりしているので、満員電車などで外から強い力で押されても不安がない。 つまり、可搬性という点でのコスパも申し分ないというわけだ。

14型くらいまでなら、カバンやリュックにも難なく入れられる

デザイン

mouse A4は、高コスパなノートPCでありながら、安っぽさを全く感じさせない、なかなか優れたデザインが魅力

 ノートPCのデザインは、使う人それぞれの好みがあると思うので、一概にこれがいいとは言えない。とはいえ、好みがあるからこそ、しっかりチェックしなければならない部分でもある。

 一般的に、安価なノートPCではデザインがないがしろにされることが少なくない。というのも、デザインに優れるノートPCでは、筐体素材に金属を採用したり、複雑な仕上げ加工を行なっているが、当然その分コストがかさむ。対して安価なPCでは、筐体素材やデザインといった部分のコストが抑えられ、どうしても凡庸なデザインの製品が多くなってしまうのだ。

 ただ、近年は安価なノートPCでも、デザインを手抜きしていない製品が増えている。マウスコンピューターの製品の多くがそうで、価格は比較的安くても、安っぽく見えないデザインを採用している。mouse A4についても同様で、 筐体は樹脂素材を採用しているものの、光沢感のあるシルバーで塗装された天板やキーボード面は、全く安っぽさを感じさせることがない。 これも、若者には高コスパPCとして見逃せないポイントだ。

右側面に、USB 3.0 Type-C、USB 3.0、HDMI、電源ボタン、電源端子
左側面にGigabit Ethernet、microSDカードスロット、USB 3.0、音声入出力

ストレージ容量

 学生生活で利用するPCでは、思った以上に多くのデータを保存する。学校に関係するデータは、レポートや授業のメモ、プレゼンテーション、研究資料、研究データ、録画した動画データなど多岐に渡る。また、クラブ活動などの写真や動画、プライベートな写真や動画なども保存することがあるはずだ。そのため、想像以上にストレージ容量は必要となる。

  通常、学生生活で利用するPCであれば、内蔵ストレージ容量は128GBが必要最小限と考えたい。 動画などサイズが大きいデータを扱う予定があるなら、予算の範囲内でより大容量のストレージに変更したい。ただ、内蔵ストレージの強化はコストに大きく跳ね返ってくるので、難しい場合もあるだろう。そういう場合は、ポータブルSSDやUSBメモリなどを活用してデータを逃がすことが可能なので、無理に大容量ストレージを搭載しなくてもなんとかなる。

 mouse A4はどうか。 mouse A4の内蔵ストレージは、標準で容量128GBのSSDとなっている。必要最小限ではあるが、追加5,500円で256GB SSDに、追加9,900円で512GB SSDに強化できる。 容量1TBまでいくと1万円超のコスト増となってしまうので難しいかもしれないが、256GBや512GBのSSDに強化するのは十分ありだろう。

 また、Sモードモデルは、付属するMicrosoft 365 Personalに1TBのOneDriveクラウドストレージが含まれるため、数が多く、大容量になりがちなデータはクラウドにも保存することが可能だ。

 USBについてはType-AもType-Cもサポートしているので、あらゆる外部ストレージをそのまま接続できる。

本製品の基本ストレージ容量は128GBだが、データが増えてもポータブルSSDやUSBメモリなどでデータを逃がすことで対処可能

システム性能

学生生活で利用するPCでは、オンライン授業に対応できる性能を備えているか、しっかり確認する必要がある

  現代の学生は、講義のメモを取ったりレポートを作成するなどのテキスト作業だけでなく、オンライン授業や実習などで動画を扱うことも多い ため、システム性能についてもそういった用途にしっかり対応できるかどうかをしっかり見極める必要がある。

 特に重要なのが、オンライン授業への対応だ。オンライン授業では、Web会議アプリを利用するだけでなく、Web会議アプリを利用しながらメモを取ったり、資料を表示したりと、複数のアプリを同時に利用することになる。そのため、複数のアプリを快適に同時利用できるマルチスレッド性能が不可欠となる。

 そこで まず確認したいのが搭載CPUの種類だ。 なるべく新世代のCPUを搭載している製品がいい。近年のCPUのマルチスレッド処理能力はかなり高められており、数世代前のCPUでも十分なマルチスレッド性能を備えている。ゲームを快適にプレイしたいということになると話は変わってくるが、学校の授業で利用するPCについては、1~2世代前のCPUでも大きな問題は発生しない。

  それよりも重要となるのがメモリ容量だ。 複数のアプリを快適に同時利用するには、なるべく大容量のメモリを搭載している必要がある。具体的には8GBを最低限と考えよう。非常に安価なPCでは、メモリ容量が4GBという製品も見かけるが、4GBではOSやアプリの起動、アプリの切り替えに時間がかかったり、大容量データを利用できない場合が出てくる。PCの動作自体が怪しくなる場合もある。

  mouse A4では、CPUにAMDのRyzen 3 3250Uを、メモリは標準で8GB搭載している。 CPUのRyzen 3 3250Uは最新世代のCPUではないが、2コア4スレッド処理に対応しており、学生生活で利用するPCとして十分なマルチスレッド性能を備えている。CPU内蔵のグラフィックス機能も比較的高性能なので、カジュアルゲーム程度なら十分快適に楽しめる。

 また搭載メモリは標準で8GBと、必要最低容量をしっかりクリアしている。これなら、複数のアプリを同時利用する場合でも十分快適だろう。ちなみに、メモリ容量を16GBに増やせば、よりPCの動作が快適になる。mouse A4では16GBへ増量すると価格が7,700円アップするが、そのコストに見合うだけの快適さは確実に得られるはずだ。そのため、予算が許すなら16GBへの増量を強くお勧めしたい。

mouse A4は、CPUにAMDのRyzen 3 3250Uを、メモリは標準で8GB搭載
液晶はフルHD(1,920×1,080ドット)で、品質も十分

サポートと保証

 ノートPCを持ち運んで使う場合、どうしても落下などによる故障のリスクが高くなりがちだ。PCを購入する時に見逃されがちな部分だが、製品のサポートや保証体制がどうなっているのか、という点もしっかりと確認しておく必要がある。

 まず確認したいのが保証期間。一般的な家電製品やPCの保証期間は1年ということが多い。しかし中にはより長期間の保証が付帯する場合もある。学生生活は長いので、保証期間が長いほど安心して利用できることになる。 いくら安価なノートでも、1年そこらで壊れて買い換えとなったのでは、コスパは悪い。

 また、どのようなサポートが受けられるのか、という点もしっかり確認したい。学生は夜型生活になる場合もあるかと思うが、夜にPCが不調になった場合でも、サポート受け付けが午前9時から午後5時まで、といった場合には翌朝までサポートが受けられないことになる。もちろん、土日休日のサポート体制もしっかりと確認したい。

  mouse A4に限らず、マウスコンピューターのPCには標準で3年間の無償保証が付帯する。 これは、マウスコンピューター製品の品質に対する自信の表れでもあるが、標準で3年の保証が付帯するというのは、高コスパPCとして非常に大きな魅力となる。

 しかも、電話サポートは24時間365日対応となっている。安価なPCでもこれだけ手厚い保証が受けられるというのはありがたいことであり、また強い安心感が得られるはずだ。

mouse A4は、“高コスパPC”として強力な存在

 ここまで、高コスパPCを選択する上でチェックしたい項目を紹介してきた。これから学生生活で利用するPCの購入を考えているなら、このチェック項目をしっかり確認しながら、予算と相談しながら製品を選択してもらいたい。

 そして、mouse A4は、そのいずれの項目もしっかりクリアする仕様を備えている。それでいて価格はSモードモデルで5万9800円からと、6万円を切っていのだから驚きだ。最強の“高コスパPC”と呼ぶに相応しい、非常に魅力的な製品としてお勧めしたい。