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27型で4K/160Hz対応!次世代ゲーミングモニターの大本命「AOC AG274UXP/11」。HDMI 2.1装備でPS5もイケる
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2022年7月11日 06:25
PlayStation 5やXbox Series X|Sといった新型ゲーム機の登場により、 “4K/120Hz対応のゲーミングモニター”が注目を集めている。 これらのゲーム機はHDMI 2.1という新規格に対応しており、4K(3,840×2,160ドット)の高解像度と120Hzのハイリフレッシュレートを同時に利用できるようになった。
これまで120Hzなどのハイリフレッシュレートのゲームと言えばPCの独擅場だったが、これら新型ゲーム機の登場で、より広い層からニーズが生まれている。 今後数年でHDMI 2.1を搭載した4K/120Hz対応のゲーミングモニターが主流になっていくだろう。
今回はAOCの新型ゲーミングモニター「AG274UXP/11」を見ていく。4Kで120Hz以上のリフレッシュレートに対応するゲーミングモニターとしては、27型というサイズは最小クラス。一般的な24型のモニターと比べれば一回り大きくはなるが、狭額縁で占有スペースはそれほど広くはならないはず。さらに各所で最先端の性能・機能も持っている。
本機の魅力はどこにあるのか、実機の使用感を交えてお伝えしよう。
27型4Kハイリフレッシュレートモニターの大本命
本機はAOCのモニターの中でも、ゲーミングブランド「AGON」を冠する製品となっている。まずは仕様を確認しておこう。
AOC「AG274UXP/11」のスペック表(※別ページに掲載)
27型の4K解像度で、リフレッシュレートは最大160Hz。PS5などの新型ゲーム機ではHDMI 2.1による4K/120Hzで接続でき、PCではDisplayPortで 最大160Hzとさらに高いリフレッシュレートにも設定可能。 最新のゲーミングPCやゲーム機の性能をフルに発揮できる性能を持っている。可変リフレッシュレート機能のG-SYNC Compatibleにも対応。 加えてHDR10をサポートし、DisplayHDR 600の認証を取得している。
液晶パネルは「Nano IPS」を採用。一般的なIPSパネルより広い色域が特徴で、sRGB比133%、DCI-P3比102%と、ゲーミングのみならずクリエイティブな作業にも活用できる。 視野角も上下/左右とも178度と極めて広い。応答速度も1msと、IPSパネルとしては最速クラスだ。
入力端子はHDMI 2.1が2基あり、複数のゲーム機の接続にも対応できる。さらに USB Type-CによるDisplayPort Alt Modeでの接続も可能で、対応するノートPCなら付属のUSB Type-Cケーブルを使って最大65Wの電力供給も一緒に行なえる。 ほかにはUSBハブ機能も有しており、USB 3.2 Gen 1(旧表記USB 3.0)を計4ポート使用できる。
スピーカーは5Wのものを2基内蔵している。別途スピーカーを用意する必要もなく、PCやゲーム機からケーブル1本の接続で映像だけでなくサウンドも再生できる。
4K/120Hz対応のゲーミングモニターは高価であり、本製品は実売価格が12万円前後となっている。追って紹介しているように、スクリーンシールドが付属し、色再現性といった映像面での評価の高さを鑑みれば、平均十数万円するこの手の製品として、むしろコスパはかなり高い製品だ。
PS5でも万全!4Kハイリフレッシュレートは超快適
では早速、本機でゲームを試してみたい。まずはPCで、高いフレームレートが出ることでも知られる「VALORANT」をプレイした。主なPC環境は下記の通り。
- CPU:Ryzen 9 5900X
- GPU:GeForce RTX 3080
- メモリ:DDR4-2666 16GB(8GB×2)
- OS:Windows 11
DisplayPort接続では、リフレッシュレートは標準で最大144Hzとなる。160Hzを利用するには、本機のOSDメニュー内の「ゲーム設定」に入り、その中の「Over Clock」をオンにする必要がある。
「VALORANT」の設定でフレームレートを表示させると、4Kで最高画質に設定しても軽く400fpsを超えており、テスト環境としては万全だ。
プレイしてみると、高解像度にも関わらず滑らかな映像に驚いた。フルHDで60Hzのモニターと比べると、 ハイリフレッシュレートのおかげで滑らかに動くのはもちろん、高解像度で1つ1つのシーンが鮮明に見えることに感動する。 照準が合わせやすいとかいう以前に、ゲーム自体の世界が鮮明になり、没入感がぐっと高まる。
ゲーム的なことを言えば、照準に迷いがなくなるように感じる。 60Hzのモニターだと、一瞬の照準合わせの際にピタッと合う瞬間がフレームの間に落ちてしまうことがあり、無意識に微調整してしまうが、160Hzまで上がるとそういう感覚はほとんどなくなる。
特にフルHDから4Kへ解像度が上がると、ゲームで同じ振り向き角度であっても、画面が動くドット数は2倍になる。より精密な照準合わせをするには、フレームレートも相応に上がらなければならない。解像度とリフレッシュレートが同時に上がれば、ゲームプレイの質は格段に高まる。
以下は別のFPSタイトルの「エーペックスレジェンズ」で60Hz表示と160Hz表示をハイスピード撮影して比較したものだが、60Hzの方は全体的にカクカクしているように見え、160Hzの方が滑らかに画面が動いていることが分かるだろう。たとえば、前方に移動する敵キャラがいた場合などであれば、リフレッシュレートが高い方がより照準を合わせやすいということだ。
なお、解像度が上がり、すばやく振り返ったりした際のドット単位での色変化がより大きくなると、残像感も出やすくなる。本機は応答速度1msとされており、標準設定でも残像感は少ないが、まったくないとは言えない。
そこで本機の設定にあるオーバードライブを使ってみた。 オーバードライブは標準ではオフになっていたが、弱/中/強の3段階に設定できる。上げていくごとに残像感ははっきりと減っていき、メリハリのある映像が見えてくる。
ただ強にした場合、オーバーシュートによる逆の残像感がやや出てくるので、筆者は“中”の設定が良いバランスだと感じた。見た目より応答速度を優先するなら強にするなど、各々の好みやゲームの種類に応じて選ぶといいだろう。
続いてPS5で「Call of Duty: Vanguard」をプレイ。PS5ではメニュー画面のリフレッシュレートは60Hzだが、対応するゲームを起動すると120Hz表示に切り替わる。「Call of Duty: Vanguard」ではきちんと4K/120HzでHDR出力されているのを確認した。
ゲームプレイは120Hzでも十分に滑らかで快適だ。「Call of Duty: Vanguard」はVRR(可変リフレッシュレート)にも対応しており、実際のフレームレートがどのくらい出ているか正確には分からないものの、銃撃の際の細かな動きまで確認でき、目視で60fps以上出ているのは分かる。
またHDR対応のおかげか、屋内等の暗所も美しく描かれており、明暗がはっきりしたシーンでも見間違いは起きなさそうだ。DisplayHDR 600の実力をしっかり発揮できている。
加えて4Kの高解像度のおかげで、遠方の小さな敵の動きもしっかり視認できる。そこに射撃が当たるかどうかは腕前次第だが、 PS5のプレイ環境としてはこれ以上はないと言っていいだけに、当たらなくても機材のせいにはできない。ゲーマーとしては安心感があるし、言いわけするような逃げ道はもうなくなる。
もしゲーム中の暗所が暗すぎると感じた時には、ゲーム側でのコントラスト調整だけでなく、モニター側の設定にあるシャドウコントロールでも調整できる。 明暗を11段階に設定可能で、ゲームプレイ中でも暗所をより明るく見せる設定が可能だ。
標準では中央値となる6段階目(設定値で50)に設定されているため、逆により暗く(明るすぎるところを見やすく)もできる。なおHDR使用時にはシャドウコントロールの設定はできないので注意。
モニターの設定を変えたい時には、背面右側にあるスイッチで操作できる。またクイックスイッチキーパッドという丸形のデバイスが同梱されており、背面のMini USB端子に接続することで、背面のスイッチの代わりに設定を操作できる。頻繁に設定を操作する場合には便利だし、LEDも仕込まれていて見た目にも未来感があっていい。
ゲームだけでなくクリエイティブもいけるハイスペック
本機の魅力はゲーミングモニターとしてだけに留まらない。注目は「Nano IPSパネル」だ。 色域はNTSC比112%、sRGB比133%、DCI-P3比102%と圧倒的な広色域で、映像やデザイン系といったクリエイティブな作業にも対応できる。
筆者は普通のIPSパネルを搭載した4Kモニターを所有しているのだが、比べてみると色味の違いは一目瞭然。赤、緑、青のどの色もより鮮やかに見える。
輝度が高いおかげで暗部が見分けやすく、それでいて明部も潰れることなく階調がしっかり見える。各色のグラデーションの変化も滑らかで、全体的なムラも少ない。 感覚的に言えば、より自然で生き生きとした映像に感じられる。
またリフレッシュレートの高さはゲーム以外でもメリットがある。Webブラウザで画面をスクロールした際に、とても滑らかな動きになるのが分かる。なおかつ応答速度も早く、スクロール時の文字のにじみやぼやけも少ない。一般用途で何気なく使っていても、快適さが段違いだ。
ユニークな点としては、 本機には液晶画面の上と左右を覆うスクリーンシールドが同梱されている。 この手のものは高級なクリエイティブ向けのモニターではよく見られるが、ゲーミングモニターでは珍しい。
物としては、モニターの上と左右に、13cmほど出っ張る形の黒いカバーを装着するもの。 そんなに意味があるものだろうかと訝しみつつ装着してみると、周辺からの映り込みが格段に減り、画面の隅々までより均一に見えるようになった。 「こんなに外光の影響があったのか」と驚き、邪魔なので外そうという気持ちはまったくなくなった。
加えて、3方向に囲いができたことによって、モニターの周囲が目に入らなくなり、モニターへの集中力や没入感が増す。これはゲームにも好影響を与えそうだ。
表示方法も多機能だ。ピボット(画面回転)にも対応しており、モニターに向かって時計回りに90度回転できる。ピボット操作はモニターを掴んで簡単に回転できるので、縦表示で使いたい時だけ使える。もちろんスイベルやチルト、昇降の調整も可能だ。スタンドを外せば100×100mmのVESAマウントも利用できる。
さらに PBP(ピクチャーバイピクチャー)機能も搭載。設定でPBPをオンにすると、2系統の映像入力を左右半分ずつ表示できる。1,920×2,160ドットのモニターを横に2枚並べたような格好で、4系統の入力を好きに組み合わせて使用できる。 たとえば左側にゲーム機、右側にPCを設定すれば、ゲーム機は上下が切れた形のフルHDサイズで表示され、PCは縦長でフルに使えて、同時に操作できる。
最先端であり、これからのスタンダードとなるべき製品
機能面については概ね紹介したが、筆者が実際に触って感じた点をもう少し語っておきたい。
本機のスタンドはシャープな外見が格好いいのだが、脚部がかなり細く、安定感があるのか少し不安だった。実際に使ってみると、素材は金属で見た目に寄らずかなり重く、強度も高い。前方2カ所と後方1カ所の3点で支える形状で、前方の2本の足はかなり長く、安定感は抜群だ。画面の昇降やピボット操作などでも、スタンドがズレて動くような不安感はまったくない。
ゲーミング向けということで、LED装飾も搭載している。背面の左右にはLight FXと呼ばれるLEDのバーが内蔵されており、設定で明るさや色、エフェクトなどを自由に設定できる。標準では虹色の配色で明滅するようになっており、背面から見るとかなりの存在感を主張している。
さらにおもしろいのがロゴプロジェクタ。スタンドの根元部分に小型プロジェクタが内蔵されており、テーブルに「AGON」の文字が浮かぶ。さらに、スタンド下部にスライド式の切り替えスイッチを使えば、「AGON」の文字だけでなく、AGONブランドのロゴを表示させることも可能だ。
プロジェクタの明るさは弱、中、強の3段階とオフに設定できるほか、RGB各色100段階で色味を変更できる。プロジェクタやLED装飾は人により好き好きあると思うが、本機はカスタマイズの幅も広く、かなり凝って作られている。
本機はPS5などの最新ゲーム機にも完璧に対応するとともに、PC向けの4Kゲーミングモニターとしても最高峰の性能を発揮している。 入力も4系統と多く、複数のゲーム機を接続したり、ゲーム以外の用途に使いたい人にも十分に対応できる。
もう1つ重要なのがサイズ感。 「4Kモニターを導入したいが、今あるモニターを置き換えるのはサイズ的に厳しい」と感じている人も、27型で狭額縁の本機なら許容範囲になるだろう。 昨今のゲーミングモニターは大型化の傾向が強いので、逆にコンパクトな製品を求める人にとっては、本機はとてもありがたい存在になりうる。
HDMI 2.1搭載で4K/120Hz対応のモニターは、今後も続々と登場すると思われるが、 AG274UXP/11は今後のスタンダードとなる性能をきっちり満たし、かつ最先端の機能を盛り込んでいる。今ゲーミングモニターを買うなら本機を選んでおけば間違いない、と断言できる1台だ。