トピック
激務のスタートアップCEOが、ASUS製モバイルノートを認めるこれだけの理由
~「ZenBook 14 Ultralight UX435EAL」レビュー
- 提供:
- ASUS JAPAN株式会社
2021年7月2日 06:55
PCに求められるものは時代とともに変わってきたとは言え、在宅勤務(テレワーク)の流れが本格化して以降、その傾向は一段と顕著になってきたように思う。例えばビジネスで使われるノートPCは、高速な処理性能、持ち運びしやすい軽量ボディ、長時間動作という「速い・軽い・長い」の3拍子が揃っているのは当たり前だ。
その上で、オンラインでも仕事を円滑に進められる高い「機能性」に加え、テレワークとオフィス勤務のハイブリッドな働き方を支える1レベル上の「使い勝手の良さ」を実現しているかどうかも鍵になってきている。
ビジネスユーザーのニーズを満たすハードルが一気に高くなってしまった状況の中、以前から意欲的な高性能モデルをラインナップしてきたASUSは、まさしくこのテレワーク時代にマッチする1台を送り出した。第11世代Coreプロセッサを搭載し、14型で約995gの「ZenBook 14 Ultralight UX435EAL」(以下、UX435EAL)だ。価格は13万9,800円からとなっている。
このUX435EALが昨今のビジネスシーンでどう活躍してくれるのか、気になるところだが、単にビジネス現場のユースケースを想定してひと通り触れてみた、というだけでは説得力が薄い。そこで今回は、ビジネスの最前線で活躍するエグゼクティブの視点を取り入れて、筆者以外の評価も加えることにした。
ブロックチェーンスタートアップ企業の若きCEOはUX435EALをどう評価したか?
今回の「ZenBook 14 Ultralight UX435EAL」の検証を手伝ってもらったのは、ブロックチェーン事業を展開する株式会社techtecにてCEO(代表取締役)を務める田上智裕氏だ。
田上氏は大学卒業後に新卒で別の会社に就職したとのことだが、ブロックチェーン事業を興したいという考えから、techtecを立ち上げた。いわゆるスタートアップ企業で、techtecは2018年の創業から既に4期目を迎え、国内だけでなく海外へもビジネスを拡げている。
techtecでは「PoL」という暗号資産(仮想通貨)とブロックチェーン向けの学習サービスを提供しているほか、ブロックチェーン事業そのものの立ち上げやそのサポートといったコンサルティング、専門的な記事の寄稿など、様々な企業活動を行なっている。
筆者のようなフリーランスはいざ知らず、企業勤めをしていても、CEOの普段の生活というのはなかなか想像がしにくいところではあるが、田上氏の場合、クライアントとの折衝やWeb会議、従業員のタスク管理、記事の寄稿、業界動向のリサーチ、経営計画の進捗確認など、実に多忙な日々を過ごしている。
いくら多忙とは言え1日は等しく24時間しかなく、田上氏のような経営者が普段から効率的に仕事を進めていることは想像に難くないだろう。田上氏は現在13型クラスのモバイルノートを使用しているとのことだが、PCに求めるものとして「速さと軽さが重要」と答える。
コロナ禍の昨今ではテレワークが中心ということだが、職種的にも立場的にも外に出なければならないことが少なからずあり、当然PCを持ち歩くことになるため、速さと軽さを重視しているというわけだ。
田上氏は普段使っているノートPCについて、「業界動向のリサーチの際などにはWebブラウザのタブを何十個も同時に開いたりといったことをしており、タブの数が増え過ぎた場合、反応が悪くなったり、冷却ファンが大きな音を立てて回り出したりする」と不満点を述べたが、今回UX435EALを使用して同じ作業をしてもらったところ、遅くならないどころか、冷却ファンもうるさくならず「全くストレスを感じなかった」という。
詳しくは後述するが、UX435EALは最新世代のIntel製CPU、それも上位クラスのCore i7-1165G7を搭載しており、性能不足になることはそうそうない。また、UX435EALは用途に応じて性能を高めたり、逆に静音性を高めたりといったモードが用意されているため、状況に応じて使い分けられる。この点が田上氏の満足感を高めたと言えるだろう。
また、UX435EALの重量については全体で0.99kgと、普段使用している13型ノートよりも300g以上は軽く、移動時に大きなメリットになるとした。さらに、持ち運び時に重要となるバッテリの持ち具合に関しては、「1日バッテリだけで使用してみても、終業のタイミングで残量が20%以上は残っていた」という。田上氏によると「コロナ禍以降は外出を減らすために、打ち合わせを1日に詰め込むことが増え、それにより充電するタイミングが取りづらい場合があった」とのことだが、UX435EALならその心配は必要ないというわけだ。
自身がブロックチェーンなどに関する記事を執筆することがあり、キーボードの打ち心地も重要視しているという。そしてUX435EALについて「タイピングの感触や手触りが良く、音もうるさくない」と高く評価。「タッチパッドの感度もほど良く、昔に使ったWindows機よりもはるかに使いやすく、イメージ通りの操作が行なえる」とした。
普段自宅や会社では、USB Type-CでノートPCと24型のディスプレイを繋ぎ、デュアルディスプレイで作業しているとのことだが、UX435EALはType-C(Thunderbolt 4)が左側面に2基用意されており、しかも充電しつつ画面を出せること、そしてHDMIも装備している点も高評価とのことだ。
田上氏はUX435EALについて、OSの起動やスリープからの復帰などが非常に高速で、総合的に性能が高い点を評価したほか、薄型でスタイリッシュなデザインも気に入ったという。UX435EALはエグゼクティブの業務にも耐え得るだけのポテンシャルを秘めたモバイルノートと言えそうだ。
状況に合わせた「速」さが得られる高いパフォーマンス
さて、ここからは田上氏の評価を元に、UX435EALの性能や機能を詳細に見ていこう。
田上氏が自身のデイリーワークで重要としていたノートPCのポイントは、やはり「速・軽・長」。とりわけ「ブラウザのタブを数十個同時に開く」ような「速」が求められる部分については、UX435EALが第11世代Coreプロセッサを搭載しており、かつIntel Evoプラットフォームとして認定された高いパフォーマンスを備えていることが大きいだろう。
4コア8スレッドのCore i7-1165G7(2.8~4.7GHz、TDP 28W)という、モバイルノートとしてはパワフルなCPUに加え、GPUには3D性能が飛躍的に高まったIntel Iris Xe Graphicsを採用する。Microsoft Officeなどのビジネスアプリケーションはもとより、ヘビーなグラフィック処理も余裕でこなせるスペックだ。
しかもUX435EALでは、そうしたCPU・GPU性能を実務の現場で効率的に引き出せる独自機能「ASUS Intelligent Performance Technology(AIPT)」を備えている。これは、用途やシチュエーションに合わせてPCのパフォーマンスモードを簡単に設定できるもので、「パフォーマンス」、「バランス」、「ウイスパー」という3つのモードから選べるようになっている。
「パフォーマンス」は給電時に可能な限り最大限の性能で稼働するモード。「バランス」は性能、静粛性、バッテリ駆動時間をユーザーの使い方に合わせて自動で最適化するモード。「ウイスパー」は実用性能を確保しつつ静音動作と長時間駆動を図るモードとなっている。各モードでパフォーマンスがどう変わるのかは、下記のベンチマーク結果のグラフをご覧頂きたい。
処理性能の面では、やはり「パフォーマンス」モードにした時が最も好成績。しかし、バッテリ持ち重視の「ウイスパー」モードでも実務アプリケーション部分の性能については極端に劣るわけではない。映像処理や3D CGなどのマルチメディア性能部分は抑えているようだが、このあたりはビジネス用途だと使わない領域だったりもするので、人によっては常時「ウイスパー」でもパフォーマンス的に十分満足できる可能性もある。
田上氏は、高負荷時でも「ファンの音がほとんど聞こえなかった」と話していたが、UX435EALではどのモードでも冷却ファンによるノイズが極めて小さく、静かに使い続けられるのも印象的だ。
「ウイスパー」ならほぼ常にファンレスPCのような無音に近い状態で、耳を筐体ギリギリまで近付けてようやく冷却ファンが動いているのが分かるレベル。「パフォーマンス」や「バランス」では負荷が高まった場合に一時的にファンの動作音が目立つことがあるものの、キーンというような高音域のノイズが抑えられているせいか耳障りに感じることはない。
あまり日常では発生しにくいような長時間の高負荷を掛け続けた場合、キーボード左奥にある数字の「3」キーあたりを中心に比較的熱を感じるやすいように思う。が、それもほかの部分に比べて温かくなる、という程度の差しかなく、熱さが使用の妨げになることはなさそうだ。
なお、PCの純粋なパフォーマンスとは異なるが、UX435EALはIntel Evoプラットフォーム対応PCとして、極めて高速にOSを起動するのも特筆すべきところだ。特にスリープに入る時と、スリープを解除する時の速さは、「瞬間的」と表現してもいいほど。参考までにWindowsの起動からスリープオン、スリープ解除までの流れを動画にしてみたので、ぜひチェックしてほしい。
【表】ZenBook 14 Ultralight UX435EALのスペック | ||
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型番 | UX435EAL-KC099TS | UX435EAL-KC099T |
CPU | Core i7-1165G7(4コア/8スレッド、2.8~4.7GHz) | |
GPU | Intel Xe Graphics | |
メモリ | LPDDR4X 8GB | |
ストレージ | M.2 NVMe SSD 512GB | |
ディスプレイ | 14型フルHD液晶 | |
解像度 | 1,920×1,080ドット | |
OS | Windows 10 Home | |
バッテリ駆動時間 | 約21.9時間 | |
汎用ポート | Thunderbolt 4×2(USB PD、DisplayPort対応)、USB 3.0 | |
カードリーダ | microSDカードスロット | |
映像出力 | Thunderbolt 4×2、HDMI | |
無線機能 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.0 | |
Webカメラ | 92万画素 | |
セキュリティ | 顔認証センサー | |
その他 | ステレオスピーカー、アレイマイク、音声入出力端子 | |
オフィスアプリ | Microsoft Office Home & Business 2019 | WPS Office Standard Edition |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) | 319×201×14.9~15.6mm | |
重量 | 995g | |
価格 | 15万9,800円 | 13万9,800円 |
14型でも995gの「軽」さ。プラスαの使い勝手も本体のみで
次の「軽」という点では、約14.9mmの薄型コンパクトな筐体と、1kgを切る約995gという軽さを達成しているのがポイントと言える。14型はモバイルノートとしてはやや大きめの印象はあるが、13型クラスのノートPCを持ち運んでいたビジネスバッグなら問題なく収まるサイズ感だ。
これは筐体の薄さに加えて、狭額縁デザインで14型の液晶ディスプレイを最小限のフットプリントで収めているおかげもあるだろう。ちなみに「狭額縁」を謳うノートPCはほかにもあるが、画面の上下左右4辺全てが狭額縁なのは珍しい。「ぎりぎりまでディスプレイが占めている」と田上氏もコメントしていたが、画面占有率は92%に達しており、UX435EALは本当の意味での狭額縁デザインを実現していると言ってもいいかもしれない。
13型クラスのコンパクトさに仕上がっていることで、通勤でも、ミーティングで移動するときでも、負担に感じにくい。ここは打ち合わせなどで移動が多いという田上氏にとっても重要な部分だったようだ。
自宅やサテライトオフィスのようなテレワーク環境で、フレキシブルに移動しながら仕事するのにも適しているに違いない。在宅勤務をメインに時々オフィスに通うハイブリッドな働き方をしている人にとっても、視認性の高い少し大きめの14型ディスプレイはバランスの取れたサイズ感だと思える。また、UX435EALは14型ディスプレイながら、ボディは13.3型のフットプリントでありコンパクト点も特徴だ。
この「軽」というUX435EALの特長をある意味補強しているのが、田上氏いわく「手触りのよいタイピング」が可能なキーボードと、「イメージした操作感を実現できる」というテンキーを「内蔵」したタッチパッドだ。筐体は米国防総省の物資調達基準であるMIL-STD-810H、いわゆるMILスペックに準拠する耐久性を備えており、そのせいか1枚の金属素材で成型されたキーボード面は剛性感が高い。
キーピッチは一般的なフルサイズキーボードに近い余裕のあるレイアウトで、タイプ音の静粛性も高いため、自分にとっても、周囲の人にとってもストレスが少ない。また、ディスプレイを開くことでヒンジ部が脚の役割を果たし、キーボード面にわずかに角度がつく「エルゴリフトヒンジ」と呼ばれる構造になっているのも、キー入力のしやすさや疲労軽減に繋がるだろう。
そして面白いのが、「NumberPad 2.0」というユニークな機能を備えたタッチパッドだ。
マルチタッチによるジェスチャー操作にも対応するなど、通常のタッチパッドとしても高い機能性を備えているこのタッチパッドだが、実は右上隅を長押しすると数字や記号がイルミネーションで浮かび上がるようになっている。この状態でタップ操作するとアクティブウィンドウに数字・記号を入力でき、電卓アプリケーションを起動していれば、タッチパッド操作だけで素早く計算できてしまうのだ。
テレワークでは、生産性アップを狙って外部接続のキーボードやテンキーを利用する人もいるかもしれない。確かに決まった場所でしかPCを使わないのであればそういう選択肢もアリだが、持ち運んで使うことが多いモバイルノートの場合、一緒に外部キーボードまで携帯するとなると、せっかくの機動性が損なわれてしまう。
その点UX435EALなら、外部キーボードの必要性を感じない使いやすさと、外部テンキーを追加した時と同等の使い勝手を本体のみで実現しているから、別途キーボードを用意することを考えずに済む。単純なサイズ・重さというスペックからは見えてこない「軽さ」も秘めていると言える。
バッテリが丸1日持つ「長」時間動作。日帰り出張でもそのスタミナを実証
3つ目の「長」については、なんと言ってもバッテリ駆動時間の長さ。スペックシート上では「約21.9時間」持つとされており、実際にこれだけの時間使い続けられるとすれば、朝から晩まで充電なしで過ごせるはず。
田上氏の場合は終業時点でバッテリ残量が20%あまりだったとのことで、途中で充電することなく無事1日中使い続けることができたようだが、多くの人にとって本当にそれだけの長時間稼働してくれるものなのか、より客観的な数値で知るために、ベンチマークソフトでシミュレートしてみることにした。
PCMark 10のバッテリテスト「Modern Office」を、「バランス」と「ウイスパー」の2つのモードでそれぞれ実行してみた結果が下記だ(「パフォーマンス」モードは電源接続時のみ有効になるためテスト対象外)。
結果は、「バランス」が「15時間20分」、「ウイスパー」が「15時間38分」となり、いずれのモードでも日中のビジネスアワーを超えるだろう駆動時間を示した。なるほど、これなら書類作成やWebブラウジング、多少の画像加工といった一般的な使い方で1日のビジネスアワーを充電なしでこなせるだろう。
とは言え、人によってはベンチマークテストでは想定していないアプリケーションを使ったり外部機器を接続したりと、使い方は千差万別。実用した時に少なくない誤差が出てくることも考えられる。
そこで、今度は筆者が実際に日帰り出張をする体で、丸1日充電なしで仕事をし続けられるかどうか検証してみることにした。
朝7時半より屋外でUX435EAL自体の撮影(画面はオンの状態)を行なってから、ホテルにこもって原稿を執筆。途中、USB接続のストレージや外部ディスプレイを使ったりしつつ、1時間弱の昼休憩を挟んで16時まで仕事する。その後はホテルを出て、UX435EALでメモを取りながらインタビュー取材をこなし、夜20時過ぎに帰宅する、という1日だ。
その際のバッテリ残量の推移が下記のグラフとなる。外部機器を接続した状態ではさすがにバッテリ消費のペースが速く、必要なときだけ接続する、という形にせざるを得なかったが、「ウイスパー」モードで使い続け、最終的にバッテリ残量は20%、予想残り稼働時間は3時間弱となった。
偶然にも田上氏と同じバッテリ残量で1日の仕事を終えることができたわけだが、トータルのバッテリ駆動時間で考えると、この日の仕事が全て終わったのが19時頃だったので、およそ11時間だろうか。あと3時間使えるとすれば合計14時間ほど。結果的にはベンチマークテストと同等の数値を達成できそうだ。
もちろん、無理に充電なしで過ごす必要もないのだが、こういった日帰り出張くらいならACアダプタを持ち歩かず身軽に移動できるというのは大きなメリット。充電が必要になりそうなシチュエーションでも、USB PD対応で、付属のACアダプタだけでなくモバイルバッテリからでも給電が可能な手軽さがありがたい。
コンパクトだからこそ、テレワークでもマルチディスプレイが実用的
テレワークでもオフィスワークでも、生産性を飛躍的にアップさせるテクニックの1つが、ご存じの通りマルチディスプレイ化だ。UX435EALは2つのThunderbolt 4(USB4)ポートとHDMI出力端子を備えており、ここに外部ディスプレイを接続することでデスクトップを拡張できる。
例えば、在宅勤務やオフィスのデスクで仕事する時は、大画面の据え置き型外部ディスプレイがおすすめだ。HDMIケーブルで接続するパターンが多いかもしれないが、最近ではUSB Type-Cポートを備えるDisplayPort Alt Mode対応ディスプレイも増えてきており、同規格に対応するノートPCと接続することで、USBケーブル1本で映像出力とノートPCへの給電が同時に行なえる。
一例として、UX435EALとASUSの24型ディスプレイ「ProArt Display PA24AC」の組み合わせでは、Type-Cケーブル1本で映像出力と給電が可能。ディスプレイ側からは最大60Wで給電されるので、ほぼフルスピードでUX435EALを充電できることになる。Type-Cケーブルで接続していれば、PA24ACが持つUSB Hub機能も利用でき、ディスプレイ背面の4つのUSBポートに接続したデバイスにUX435EALからアクセスできる。
ディスプレイにマウスや外部ストレージなどを常時接続しておけば、出勤してオフィスのデスクにつくと同時にケーブルを1本接続するだけで、それらの外部機器が使え、マルチディスプレイ化され、UX435EALが充電される。この一石三鳥の仕組みは、実際に体験してみるとこれほど便利なことはない。
もしかすると、「ノートPCを外に持ち歩くことが多いからマルチディスプレイ化は自分には関係ない」と思っている人もいるかもしれないが、だからと言ってあきらめる必要はない。ASUSの「ZenScreen MB16ACE」のような薄型の15.6型モバイルディスプレイなら、UX435EALと一緒に持ち運ぶのも難しくないからだ。
MB16ACEは15.6型のモバイルディスプレイで、こちらもUX435EALからはUSB Type-Cケーブル1本で接続できる。モバイルディスプレイ側で別途電源を確保する必要はなく、ごくシンプルな配線でマルチディスプレイ化できてしまうのが特長だ。
UX435EAL側から給電されることになるので、先述の通りバッテリ消費が早まる点には注意しなければならないが、UX435EALのもう1つのType-Cポートに給電する形にすれば長時間使用するときでも安心だろう。
ここでのポイントは、Type-CポートやHDMI出力など、重要なインターフェイスがUX435EALの左側面に集中していること。外部機器からのケーブルを本体左側に接続することになるため、必然的にUX435EALの右側スペースに余裕ができやすい。右手でマウスを使うような時に邪魔になるケーブルがないため、カフェのようにデスクが狭い場所でも快適に使えるはずだ。
Web会議で重宝する汎用性の高い「AIノイズキャンセリングマイク」機能
田上氏は外出回数を減らすため、クライアントとのミーティングを1日にできるだけ詰め込んでリアルでこなすことが多いようだが、テレワークの波が広がり業務のオンライン化が進んだことで、多くの人にとって、Web会議をスムーズにこなすための機能や性能がノートPCの大事な要素になってきたと感じているはずだ。
中でも重要度の高いものが、おそらくマイクのノイズ抑制機能だろう。代表的なWeb会議ツールのいくつかはソフトウェア的にノイズ抑制の機能を実装しているものの、効果が薄かったり、自分の声まで低減されてしまったりと、音質や精度の面で不安がある場合も少なくない。企業によっては決められたWeb会議ツールしか使えず、ノイズ抑制機能がないケースもあるのではないだろうか。
そうした時に活躍するのが、UX435EALが独自に備える「AIノイズキャンセリングマイク」機能だ。マイク入力で拾った音声のうち、人の声以外の余計なノイズを低減し、相手に自分の声を聞きやすく届けることが可能になる。例えばキーボードをタイプした時の音や振動、エアコンや扇風機のファンの音、周囲のざわめきや緊急車両のサイレンなど、様々なノイズを低減してくれる。
では、「AIノイズキャンセリングマイク」機能の効果はどれほどのものだろうか。内蔵アレイマイクを使って機能をオン/オフした時の音声の聞こえ方をテストしてみた。下記の動画で、UX435EALのWebカメラの画質についても合わせてチェックしてみてほしい。
ところで、このノイズキャンセリング機能にはもう1つ注目すべきポイントがある。それは内蔵のアレイマイクに限らず、ヘッドセット端子やUSBに接続した外部マイクでもノイズ低減が可能になることだ。
すでに所有している高感度な外部マイクをWeb会議で使いたいという時にも、AIによるノイズ低減の効果が得られるのはうれしいところ。内蔵マイクを選択した場合は3種類あるノイズ低減手法から選べる、という機能面での利点はあるものの、特定のWeb会議ツールにも、特定のマイクにも限定されることなく、いつでもノイズ低減できるこの機能は重宝するはずだ。
どんなシチュエーションでも活躍する、今の時代に最適な1台
このようにUX435EALは、昨今のモバイルノートにとって最も基本的かつ重要な「速・軽・長」を確実にカバーし、ケーブル1本のマルチディスプレイ化、汎用性の高いノイズキャンセリング機能など、「機能性」や「使い勝手の良さ」の面でも際立っている。
ほかにも、sRGBの色域を100%カバーする豊かな発色の液晶ディスプレイ、Windows Helloの顔認証に対応するWebカメラ、harman/kardonコラボの高品質なステレオスピーカーなど装備は充実しており、ビジネスノートとしての魅力は多い。
オンラインでこなす業務が増え、テレワークとオフィスワークという環境の多様化もあり、自分の仕事で本当に便利に、安心して使えるノートPCを見極めることが、今はますます重要になってきている。そうした意味で、どんなシチュエーションでも活躍し得る機能・性能を持つUX435EALは、今の時代における最適解の1つとして有力な候補になるのではないだろうか。