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【2021年上半期】ゲームから仕事まで、おすすめモバイルディスプレイ10選
2021年6月9日 09:50
ここ最近、持ち運びが可能なモバイルディスプレイへの注目度が高まっている。モバイルディスプレイにはサイズや解像度、接続端子など、製品ごとにスペックが大きく異なる。ここでは製品選びの際のポイントを挙げつつ、筆者おすすめのモバイルディスプレイ10製品を紹介していく。
■意外と多い使い道。複数の用途が重なればさらに便利
■【11.6型】GeChic「On-Lap 1102E」
■【11.6型】センチュリー「plus one Full HD(LCD-11600FHD3)」
■【14型】レノボ「ThinkVision M14t」
■【15.6型】アイリスオーヤマ「ILD-A16262KS-B」
■【15.6型】ASUS「ZenScreen Go MB16AHP」
■【15.6型】恵安「KIPD4K156」
■【15.6型】プリンストン「UP-M156T4K」
■【15.6型】プリンストン「UP-M156THD」
■【15.6型】Kiperline「Gen-9 Skyline」
■【17.3型】ASUS「ROG Strix XG17AHPE」
意外と多い使い道。複数の用途が重なればさらに便利
モバイルディスプレイの用途として真っ先に思い付くのは、在宅勤務(テレワーク)での需要だ。Web会議でビデオチャットを立ち上げながら仕事をしようとすると、ノートPCの1画面では狭苦しいが、モバイルディスプレイを追加して、画面を分ければすっきりする。そうでなくとも、単純にノートPCの画面では作業スペースが狭いという人もいるだろうし、デスクトップPCのユーザーでも手軽に画面を追加したいというニーズはある。
「テレワークなら、モバイルではない据え置きのディスプレイでもいいのでは?」という考えも分かる。据え置きで構わないならそれでいいが、置きっぱなしにできるデスクがない場合、仕事が終われば机の上から片付けたい。モバイルディスプレイなら出し入れも簡単で、収納場所も取らない。
また家庭内での用途として、ゲーム機を繋ぐという話も聞く。特にNintendo Switchでは、搭載されているディスプレイが6.2型と小さめなのでニーズがあるそう。モバイルディスプレイなら、15型ほど度でも画面サイズは数倍になり、より高解像度で遊べる。
これも「TVに繋げれば?」と言われそうだが、家族とTVの奪い合いになるのは容易に想像できるし、複数台のゲーム機で一緒に遊びたいこともあるだろう。モバイルディスプレイがあれば簡単に繋げられて、必要な時だけ出せる。TVがない部屋に持っていって遊びたいとか、友人宅で遊びたいといった時にも重宝する。
子供がゲームを遊んだ際、ゲーム機と一緒に片付けさせれば、TV周りがごちゃごちゃして困ることもない。何ならバッテリ内蔵のモバイルディスプレイなり、十分な出力を持つモバイルバッテリで駆動させるなりして、「充電は3日に1回だけ」と決めてゲームの時間制限を設ける、といった使い方も可能だ(子供はきっとバッテリ充電の術を探るだろう)。
さらに4Kなどの高解像度や高リフレッシュレートに対応した製品もある。コンシューマゲーム機のみならず、ゲーミングノートPCの画面環境のアップグレードにも使える。
このほかモバイルディスプレイの本来の使い方として、商談等のプレゼンにも活用できる。ノートPCだと相手に画面を向けるのが難しいが、モバイルディスプレイなら向きを自由に変えられる。昨今はコロナ禍で対面のプレゼンは少ないと思うが、いずれ活用できる場面が来る人もいるはずだ。
仕事や環境に応じて、モバイルディスプレイが活用できる場面はまだまだあると思う。ここでポイントとなるのが、複数の用途があるかどうか。昼間は親がテレワークで使い、夜は子供がゲームに使うなど、使い道が増えるほどに価値が高まる。「我が家ならこう使えるな!」と思い付いた方は、ぜひ製品探しをしてみていただきたい。
【11.6型】490gと軽量でスタンド兼用カバー付き
GeChic「On-Lap 1102E」
11.6型液晶を搭載した製品。サイズが小型なだけでなく重量も490gと軽い。スタンドにもできるカバーが付属し、よりモバイル用途に向いている。
入力はMicro HDMI×1のみで、別売りの専用ケーブルを使えばミニD-Sub15ピンも接続可能。さらに別売りの背面拡張ドックを導入すれば、HDMI端子とUSB端子を増設できる。ここにスティックPCを接続して、タブレットPCとして活用できるという。
【11.6型】コンパクトなボディでDP/HDMI対応
センチュリー「plus one Full HD(LCD-11600FHD3)」
液晶は11.6型とコンパクトながら、フルHD(1,920×1,080ドット)のIPSパネルを搭載。ステレオスピーカーも搭載しており、小さくとも一通りの機能は有している。
入力にUSB Type-Cが使えない点には注意。しかしHDMIとDisplayPortは、いずれもモバイル向けの小型端子ではなく標準サイズのものを採用している。電源は付属のACアダプタのほか、USBバスパワー(mini-B)でも動作可能。さらに75×75mmのVESAマウントに対応しており、ディスプレイアームに取り付けて使用できる。
【14型】高性能タッチペンを同梱
レノボ「ThinkVision M14t」
フルHDで14型と、ややコンパクトめの製品。10点マルチタッチに対応しているのに加え、最大4,096段階の筆圧検知をサポートするアクティブペンを同梱している。カバーは付属しないが、背面に一体化されたスタンドで最大90度までの角度調整と、最大11mmの高さ調整が可能。
液晶部の厚さが4.6mmとかなり薄いのも特徴。入力端子はUSB Type-C×2のみとなっているが、筐体の左右に1基ずつ分けて搭載されており、設置方法に困らない。また独自のパワーパススルー機能により、本機にACアダプタを接続し、もう一方のUSB Type-CポートからノートPCやスマートフォンに給電できる。なおスピーカーは搭載しておらず、ヘッドフォン端子もないので注意。
【15.6型】とにかく安くて無難なものが欲しい!
アイリスオーヤマ「ILD-A16262KS-B」
ジェネリック家電で知られるアイリスオーヤマの製品。15.6型でUSB Type-C接続にも対応し、スピーカーも内蔵しながら、実売1万9,000円前後と安価なのが特徴。スタンドにもなるカバーが付属している。
パネル駆動方式は明らかにされていないが、視野角は上下/左右178度とされている。表示色は26.2万色で、応答速度や輝度は記載がない。液晶パネルにこだわった製品ではないが、とりあえずディスプレイを追加したいのであればコストパフォーマンスに優れた製品と言える。
なお本機とほぼ同スペックで、表示色が1,677万色となった「ILD-A1616MS-B」も発売されている(店頭価格2万3,000円前後)。
【15.6型】最大4時間動作のバッテリ内蔵
ASUS「ZenScreen Go MB16AHP」
15.6型のフルHD液晶を搭載。7,800mAhのバッテリを内蔵しており、無給電で最大4時間動作するとしている。入力はUSB Type-C×1、Micro HDMI×1。もしUSB Type-Cで給電が不足していたとしても、内蔵バッテリで動作するので、別途充電ケーブルを用意しなくても利用できる。
筐体が9mmで重量が860gと、バッテリ内蔵ながら薄型軽量なのも特徴で、モバイル用途に最適。スタンドとして使えるケースも付属するほか、本体右下の孔に付属のタッチペンを挿し込むことで、ケースなしでも本体を立たせることが可能。
本機とほぼ同等の性能で、タッチパネル搭載の「MB16AMT」も展開している(店頭価格5万円前後)。
【15.6型】4K・HDRでタッチパネル搭載
恵安「KIPD4K156」
15.6型で4K(3,840×2,160ドット)の高解像度、さらにはHDRとタッチパネルにも対応した製品。USB PDに対応したACアダプタやスタンドになるカバーも付属しており、全部入りと言うべき内容となっている。入力端子もUSB Type-CとMini HDMIの2系統に対応し、ケーブルも付属している。
応答速度は標準で19msとなっているが、応答速度を変更するモードも用意されており、最速で9msとなる。さらにFreeSyncとG-SYNC Compatibleの対応も謳っている。4Kゲーミング用のディスプレイにも利用できるスペックだ。
【15.6型】ゲーミングブランドで4K採用
プリンストン「UP-M156T4K」
プリンストンのゲーミングブランド「ULTRA PLUS」の製品。15.6型で4KのIPSパネルを採用し、静電容量方式による10点マルチタッチに対応している。カバーは付属しないが、本体背面の下部が開く仕組みになっており、スタンドなしで立てられる。
入力端子はUSB Type-C×2(映像の同時入力は不可)、Micro HDMI 2.0×1で、ケーブルも付属する。USB Type-Cケーブル1本で映像と給電の両方をまかなうことも可能で、給電不足の場合は付属のACアダプタでも給電できる。パネルのオーバードライブ機能を持ち、応答速度は最速で10ms。またFPSやRTS、映画など5つのテーマがプリセットされており、用途に応じて切り換えられる。
【15.6型】PS5の120Hz動作確認済み
プリンストン「UP-M156THD」
144Hzの高リフレッシュレートに対応した製品。PlayStation 5でフルHD・120Hzの動作を確認済みとしているほか、Nintendo SwitchやXbox One Sとの接続も確認済みという。
USB Type-C×2、およびMini HDMI×1の入力に対応。ステレオスピーカーを内蔵し、FPSやRTSなど5つのテーマモードもプリセットされている。さらに静電容量方式による10点マルチタッチにも対応しており、ゲーム機だけでなくPCでの利用も想定できる。
カバーは付属しないが、背面に無段階で90度まで調整可能なキックスタンドが搭載されており、スタンドは不要。パネル部に限ると7mmと薄く、持ち運びにも適している。
【15.6型】Wi-Fiでワイヤレス接続が可能
Kiperline「Gen-9 Skyline」
Wi-Fi経由でワイヤレス接続できる機能を持つ製品。iOSでは「画面ミラーリング」、Androidでは「スクリーンミラーリング」、macOSでは「Air Play」、Windowsでは「ディスプレイ設定」など、OSの標準機能でワイヤレス接続ができる。ほかにUSB Type-CやMini HDMIでの有線接続にも対応する。
15.6型でステレオスピーカー内蔵と、機能的には一通り揃っていながら、比較的安価なのも特徴。VESAマウントにも対応しており、ディスプレイアーム等に固定できる。
【17.3型】240Hz表示対応の最強ゲーミング向け
ASUS「ROG Strix XG17AHPE」
240Hzの高リフレッシュレートに対応した製品。17.3型と大型なのも特徴で、ゲーミングノートPCでも高リフレッシュレートで遊びたいという人に適している。
応答速度は3msで、Adaptive Sync(FreeSync)に対応しており、一般的なゲーミングディスプレイと遜色ない性能となっている。さらに7,800mAhのバッテリも内蔵しており、Quick Charge 3.0による1時間の急速充電で2時間の動作が可能としている。縦置き・横置きに対応するスマートケースも付属する。
本機に三脚スタンドが付属した「XG17AHP」も用意されている(ASUS Storeで8万820円)。ノートPCのディスプレイのさらに上に本機を設置するような形で使用できる。