Osaka Metro、24年末までに顔認証改札機を全駅に導入。大阪万博に向け

高見沢サイバネティックスとパナソニック コネクトが共同開発した新型機

　パナソニック コネクト株式会社と株式会社高見沢サイバネティックスは7日、共同で開発した「顔認証改札機」が、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)の全駅に2024年度末までに導入予定であると発表した。

　顔認証改札機は、Osaka Metroが推進する都市型MaaS構想「e METRO」の取り組みの一環として、2019年から実証実験を行なっていたもの。同社の大国町駅など一部の駅で実証実験を実施した結果、2025年に開催される「大阪・関西万博」に向けた新技術導入のひとつとして採用を決定したという。

　顔認証改札機では、事前にOsaka MetroのMaaSアプリ「e METROアプリ」で本人の顔画像を登録し、使用する乗車券と本人の情報を紐付ける必要がある。改札機では、改札通過時に、顔照合によって利用者および乗車券情報の特定を行ない、上位サーバーに乗車券と処理機器の情報を伝送することにより、利用者が所有する通行権利を判定し応答するという。

　筐体のデザインも従来の自動改札機と異なり、入場側、出場側で非対称のデザインとなっているのが特徴。利用者を「迎え入れる」、「送り出す」というおもてなしをイメージし、顔認証の精度を上げるために照明を付けたアーチとともにデザインの「近未来」感を演出しているとする。

　具体的な利用方法や利用開始のスケジュールなどは現時点で未定。詳細が決まり次第アナウンスするとしているほか、時期は「2025年に開催される大阪・関西万博の実施に間に合う形」という。