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レノボ、全機種5G対応の「ThinkPad P」などワークステーション7機種

ThinkPad P14s Gen 7

 レノボ・ジャパンは6月2日、ThinkPad Pシリーズのワークステーションとしては最軽量になる「ThinkPad P14s Gen 7 AMD」やデスクトップ型の「ThinkStation P4」など、ワークステーション計7機種を発表した。なお、すでに一部モデルは販売中だが、本記事ではまとめて紹介する。

 今回発表されたThinkPad Pシリーズは、最新のRyzen AI PRO 400シリーズまたはCore Ultraシリーズ3を搭載したワークステーション。高性能を追求するため、最新の熱設計を用いたほか、モバイル系はついに全機種で5G通信対応を果たし、可搬性が向上した。

 また信頼性に関しては、ユーザー側でメモリ、ストレージ、バッテリ、USB Type-Cポートといった交換頻度の高い主要部品を交換可能な設計を採用しており、ダウンタイムや保守コストの低減を図っている。

ThinkPad P14s Gen 7 AMD

ThinkPad P14s Gen 7 AMD

 ThinkPad P14s Gen 7は、dGPUをあえて省き、約1.29kgからの軽量設計を採用した14型モバイルワークステーション。オフィス業務から高負荷処理まで幅広く対応する。発売中で、価格は63万1,400円から。

ThinkPad P14s Gen 7 AMDは14型モバイルワークステーションとして小型軽量を追求。ワンバーヒンジの採用や、ベゼル/天板の接合方法の変更(フックから接着)により小型軽量化した
従来のGen 6との比較
銅製ヒートパイプ/ヒートシンクの一部をアルミニウムとすることで軽量化を図ったほか、外気をCPUに直接吹き付けるSpot Cooling、メモリ向けのヒートプレートを採用するなど、冷却性にもこだわった
ThinkPad P14s Gen 7 AMDの内部。dGPUを思い切って省いたことでシリーズ最軽量となった

 主な仕様は、CPUにRyzen AI PRO 400シリーズ、メモリに最大96GB、ディスプレイに14型2.8K(2,880×1,800ドット)表示対応OLEDまたはWUXGA(1,920×1,200ドット)表示対応IPS液晶(タッチ対応も選択可能)、OSにWindows 11 HomeまたはProなどを搭載する。

 インターフェイスは、Thunderbolt 4 2基、USB 3.2 Gen 1 2基、HDMI出力、Gigabit Ethernet、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、音声入出力などを備える。

 バッテリはリチウムイオンで、駆動時間は約15.7時間。本体サイズは約313.6×221.7×12.1~22.6mm、重量は約1.29kgから。

ThinkPad P14s Gen 7

ThinkPad P14s Gen 7の内部

 ThinkPad P14s Gen 7は、14.5型ディスプレイを搭載したモバイルワークステーション。NVIDIA GPUを搭載可能としながら、重量は約1.63kgと比較的軽量で、設計や解析などの高負荷ワークロードにも対応する。発売中で、価格は70万5,100円から。

 主な仕様は、CPUにCore Ultraシリーズ3、メモリに最大96GB、GPUに最大NVIDIA RTX PRO 1000 Blackwell Laptop GPU、ディスプレイに14.5型3K(3,072×1,920ドット)表示対応IPS液晶またはWUXGA表示対応IPS液晶、OSにWindows 11 HomeまたはProを搭載する。

 インターフェイスは、Thunderbolt 4 2基、USB 3.2 Gen 1 2基、HDMI出力、Gigabit Ethernet、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、500万画素Webカメラ、音声入出力などを備える。

 バッテリはリチウムイオンで、駆動時間は約18.2時間。本体サイズは約325.2×226.3×11.7~22.2mm、重量は約1.63kgから。

ThinkPad P16s Gen 5 AMD

ThinkPad P16s Gen 5

 「ThinkPad P16s Gen 5(AMD)」は、16型ディスプレイを搭載した薄型軽量モバイルワークステーション。有線LANポートや5G通信に対応し、オフィスや現場、移動先など幅広い業務環境で利用できる。6月中旬以降に発売し、価格は57万8,600円から。

P16s Gen 5は、従来のP16s Gen 4とP16v Gen 3を1本化し、AMD構成でもdGPUが選択可能
LPCAMM2を初採用。なお、AMDに関しては初めてのLPCAMM2搭載のため、特に苦労したという
AeroCore冷却技術を採用。外気を直接CPU/GPUに吹き付けて冷却性を高める
表面温度もファンノイズも低下したという

 主な仕様は、CPUにRyzen AI PRO 400シリーズ、メモリに最大96GB、GPUに最大NVIDIA RTX PRO 2000 Blackwell Laptop GPU、ディスプレイに16型2.8K表示対応OLEDまたはWUXGA表示対応IPS液晶(タッチ対応選択可能)、OSにWindows 11 HomeまたはProを搭載する。

 インターフェイスは、Thunderbolt 4 2基、USB 3.2 Gen 1 2基、HDMI出力、Gigabit Ethernet、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、SDカードスロット、音声入出力などを備える。

 バッテリはリチウムイオンポリマーで、駆動時間は約23.1時間。本体サイズは約357.9×247.9×11.45~23.3mm、重量は約1.75kgから。

ThinkPad P16s Gen 5

 「ThinkPad P16s Gen 5」は、16型ディスプレイを搭載したモバイルワークステーション。140W対応GaNベースUSB Type-Cアダプタや大容量バッテリを採用し、高いモビリティ性能を備える。発売中で、価格は71万6,100円から。

ThinkPad P16s Gen 5の内部

 主な仕様は、CPUにCore Ultraシリーズ3、メモリに最大96GB、GPUに最大NVIDIA RTX PRO 2000 Blackwell Laptop GPU、ディスプレイに16型2.8K表示対応OLEDまたはWUXGA表示対応IPS液晶(タッチ対応選択可能)、OSにWindows 11 HomeまたはProなどを搭載。

 インターフェイスは、Thunderbolt 4 2基、USB 3.2 Gen 1 2基、HDMI出力、Gigabit Ethernet、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、SDカードスロット、音声入出力などを備える。

 バッテリはリチウムイオンで、駆動時間は約24時間。本体サイズは約357.9×247.9×11.45~23.3mm、重量は約1.79kgから。

ThinkPad P1 Gen 9

ThinkPad P1 Gen 9

 ThinkPad P1 Gen 9は、16型でdGPUが選択可能でありながら、約1.8kgからの薄型軽量設計を採用したフラグシップの16型モバイルワークステーション。P1シリーズとしては初めて5G通信に対応し、高い可搬性と接続性を両立した。6月下旬以降に発売し、価格は109万5,600円から。

5Gへのニーズの高まり
中継基板により5Gモジュールの搭載を実現し、アンテナスペースも確保
ブレードの間隔が異なるファンを採用し、静音化を図った
USB PD EPRに対応したACアダプタが付属。GaN技術により小型化も実現
ThinkPad P1 Gen 9の内部
バッテリ密度を上げて小型化しつつ、ツイーターの追加によりスピーカー音質の確保。さらに、5Gアンテナの搭載を実現した

 主な仕様は、CPUにCore Ultra 7/9/X7/X9シリーズ3、メモリに最大96GB、GPUに最大NVIDIA RTX PRO 2000 Blackwell、ディスプレイに16型3.2K表示対応OLEDまたはWQUXGA(3,840×2,400ドット)/WUXGA表示対応IPS液晶、OSにWindows 11 HomeまたはProを搭載する。

 インターフェイスは、Thunderbolt 5 2基、Thunderbolt 4、USB 3.2 Gen 2、HDMI出力、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、SDカードスロット、500万画素/IR対応Webカメラ、音声入出力などを備える。

 バッテリはリチウムイオンポリマーで、駆動時間は約19.9時間。本体サイズは約354.3×241×9.9~20.6mm、重量は約1.8kgから。

ThinkPad T1g Gen 9

ThinkPad T1g Gen 9

 ThinkPad T1g Gen 9は、GPUとしてGeForce RTX 5070を搭載可能な高性能モバイルノート。約1.8kgからの薄型軽量設計ながら、高い冷却性能とモビリティを両立している。6月下旬以降に発売し、価格は107万3,600円から。

 主な仕様は、CPUにCore Ultra 7/9シリーズ3、メモリに最大96GB、GPUに最大NVIDIA GeForce RTX 5070、ディスプレイに16型3.2K表示対応OLEDまたはWQUXGA/WUXGA表示対応IPS、OSにWindows 11 HomeまたはProなどを搭載する。

 インターフェイスは、Thunderbolt 5 2基、Thunderbolt 4、USB 3.2 Gen 2、HDMI出力、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、SDカードスロット、500万画素/IR対応Webカメラ、音声入出力などを備える。

 バッテリはリチウムイオンポリマーで、駆動時間は約17.2時間。本体サイズは約354.3×241×9.9~20.6mm、重量は約1.8kgから。

ThinkStation P4

ThinkStation P4

 ThinkStation P4は、レノボワークステーションとして初めて水冷式クーラー(上位CPU選択時)を搭載可能なタワー型デスクトップモデル。高い拡張性を備え、高負荷用途に対応する。6月下旬以降に発売し、価格は45万1,000円から。

ThinkStation P4の水冷ラジエータ
ThinkStation P4の主な特徴

 主な仕様は、CPUにRyzen PRO 9000シリーズ、メモリに最大256GB、GPUに最大NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell、OSにWindows 11 HomeまたはProなどを搭載する。

 インターフェイスは、USB 3.2 Gen 2x2 Type-C、USB 3.2 Gen 2 2基、USB 3.2 Gen 1 Type-C 2基、USB 3.2 Gen 1 4基、DisplayPort 2基、HDMI 2.1、2.5Gigabit Ethernet、SDカードスロット、音声入出力などを備える。

 本体サイズは180×401.5×415mm、重量は約8.75kg(最大構成)。

市場のニーズやユーザーの声を反映した製品づくり

 6月2日に都内で開かれた製品発表会では、同社ワークステーション&クライアントAI事業部事業部長の小林直樹氏が挨拶。Thinkワークステーションの発表会は実に8年ぶりとなることを振り返り、この間にコロナ禍などによるWeb会議の機会増加、AI時代の到来、CADにおけるデータの肥大化など、デジタルツインの登場などにより、演算性能へのニーズが大きく高まったことを振り返った。このニーズへの答えとして、IntelとAMDが開発したプロセッサをパッケージとしてユーザーに提供し、体験を向上させていきたいとした。

小林直樹氏
現場のニーズ

 続いて同社ワークステーション&クライアントAI事業部プロダクトマネージャーの染葉英夫氏が登壇し、こうした演算のニーズに応えていくためには、特に熱設計に注力しなければならないと語り、Thinkシリーズのワークステーションがもっとも注力している技術だと説明した。

染葉英夫氏
レノボのワークステーションに求められるもの
豊富なポートフォリオ
今回投入するThinkPad Pシリーズ

 大和研究所モバイルワークステーション開発シニアマネージャーの渡邉大輔氏は、ThinkPad Pシリーズに関して、PシリーズはThinkPadと共通の思想の上で、パフォーマンス、プロフェッショナル、プロダクティビティの3つをテーマに開発を続けてきたと説明。これまで「ワークステーションの性能を持ち運ぶ」ことを実現するために、軽量化をテーマとしてきたが、今や性能面に限らず、Linux OSのサポート、ドッキングステーションといった周辺機器も合わせた使い勝手の面で注力していくとした。

渡邉大輔氏
ThinkPadのコアバリュー
ThinkPad Pシリーズが求めるもの
2008年からスタートしたレノボのThinkPadワークステーション
ThinkPad Pが応えられるニーズ
Linuxの対応
ThinkPad Thunderbolt 5 Dock 7500
ThinkPad Pシリーズの注力分野
今回のモデルでは、LPCAMM2採用拡大、全モデル5G対応、メンテナンス性強化などが実現
2026年のラインナップ
2026年モデルの主な特徴

 Linuxの対応においては、Ubuntuの動作テスト/認証の取得だけでなく、LVFS(Linux Vendor Firmware Service)によるファームウェアアップデートにも対応。また周辺機器の面では「ThinkPad Thunderbolt 5 Dock 7500」のような製品を投入しているが、IT管理者がネットワーク越しで本体およびその接続周辺機器を管理できるほか、180WのUSB PD EPR対応により利便性を高めているとした。

 ThinkPad Pシリーズの開発の軸としては、性能、可搬性、信頼性を引き続き重視。性能を引き出すためのサーマルデザインやファン/チップ制御方法の研究を続け、ダウンサイジングや5G対応などを推し進める。また、単なる堅牢性のみならずメンテナンス性も重視していくと語った。