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技術少年出版、Z80上位互換CPU搭載学習用8bitマイコンキット

~「Altair 8800」互換、S-100バス84枚分の機能を搭載

エンタープライズモデル
4月1日 発売

価格:99,000~162,000円(税別)

 株式会社技術少年出版は、Z80上位互換CPUを搭載した学習用8bitマイクロコンピュータキット「Legacy8080」を発売した。受注生産で納期は約4週間。

 コンピュータ工学のハードウェアの基礎を学ぶことを目的としたマイコンキット。CPUは8080/Z80上位互換のZilog製Z8S180(日立が開発したZ80上位互換のHD64180のライセンス生産版)、OSはオリジナル開発のCP/M互換OSとなっており、過去の遺産となるプログラムを動作させることができる。

 CPU、メモリ、周辺LSI以外は、標準的なTTL回路で構成し、デジタル回路の動作理解に配慮したほか、コンピュータの動作や、メモリ操作などを「見える化」するミニコンスタイルのコンソールパネルを実装、拡張ボードを買い足さずとも応用ができるようS-100バスボード84枚分の機能を標準実装、ユーザーが拡張できるようI/O拡張バスとアドレスバス拡張を実装してユーザーに開放するなど、ハード/ソフトで遊びながら学習できるよう多くの機能を詰め込んでいる。

エデュケーションモデル

 とは言え、開発ツールなどが整備されている昨今の環境と違い、システム作りからスタートする点では、新しいOSやCPU、人工知能などを開発する技術者を少年期から養成するのに好適な製品としている。

 CPUクロックは2/4/10MHzを切り替え可能、メモリは512KB(C-MOSスタック、乾電池によるバックアップ対応、Z80モードでは64KBまで利用可能、CPU内蔵MMU利用により最大1MBまで利用可能)を搭載。Windows PCをUSB接続することで、バーチャルコンソールターミナルとして利用できるほか、2MBの仮想FDD 4台を構築できる。

 付属ソフトは、CP/M-80 Ver 2.2互換OS、BASICインタプリタ、モニタZ80用デバッガ、Z80用アセンブラ。

 本体前面は「Altair 8800」、「IMSAI 8080」と互換性があるコンソールパネルとなっており、コンソールパネル経由で、メモリへの書き込み/読み出し、ステップ動作、自動ステップ動作、ソフトウェア経由でのI/Oポートへの入出力ができる。

 インターフェイスは、パラレル×12、D-Sub25ピン、シリアル、MIDI入出力、Z80系I/O拡張バス、Z80系メモリ拡張バス、USBなどを装備。

 筐体は、ラックマウントに入った「エンタープライズモデル」と、中身が見える「エデュケーションモデル」があり、それぞれ高耐久前面パネルと標準耐久フロントパネル、セミキットと完成品の計8モデルが用意される。

構成形態型番価格(税別)
エンタープライズモデル
スイッチ補強板取付けタイプセミキットE-80-SKQ159,000円
(高耐久フロントパネル)完成品E-80-FPQ162,000円
スイッチ基板取付けタイプセミキットE-80-SKV149,000円
(標準耐久フロントパネル)完成品E-80-FPV152,000円
エデュケーションモデル
スイッチ補強板取付けタイプセミキットE-70-SKQ109,000円
(高耐久フロントパネル)完成品E-70-FPQ112,000円
スイッチ基板取付けタイプセミキットE-70-SKV99,000円
(標準耐久フロントパネル)完成品E-70-FPV102,000円

(若杉 紀彦)