ソニーは、電子書籍端末「Reader」の新モデルとして、Wi-Fi対応の「PRS-T1」を10月20日より、3G+Wi-Fi対応の「PRS-G1」を11月25日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は前者が20,000円前後、後者が26,000円前後。
電子ペーパーを採用する電子書籍端末。電子ペーパー回りのハードウェアは既存製品を踏襲するが、ユーザーインターフェイスを改良し、3Gに対応するモデルも追加した。なお、既存製品は当面併売する。
新たにピンチ操作が可能になった |
新製品は6型のみで、既存の6型であるTouch Editionと比べ、縦方向は5mm長いが、横方向は9mm、厚さは0.7mm縮まり、重量は約30~50g軽くなった。光学式タッチセンサーについては、ピンチイン/ピンチアウトによる拡大縮小操作が可能になったほか、語句の長押しからのGoogle/Wikipediaでの検索機能、従来英語だけだった辞書が大辞林を追加、より手短かな操作で手書きメモが残せるなどインターフェイスを改善した。
3Gモデルは、購入時に回線を契約する必要はなく、購入後にPCを使って回線をアクティベートすることで開通する。回線契約には2つの種類があり、書籍の購入に限った「Reader Storeプラン」では、ストアの閲覧/検索、書籍の立ち読み、書籍の購入が可能で、通信料金は1年目が無料、2年目は1冊以上購入すると無料、3年目以降は1年間1,050円の定額となる。もう1つの「Webアクセスプラン」では、上記に加えWebブラウザ経由で各種Webサイトへのアクセスが可能になっており、通信料金は月額580円となっている。回線キャリアはKDDI。なお、Webアクセスプランで閲覧するサイトに特に制限はないが、電子ペーパーの特性上、動画の再生には不向きで、Flashにも対応しない。
主な仕様は、ディスプレイが600×800ドット/16階調グレースケール表示対応電子ペーパー、対応書式は電子書籍がXMDF/ドットブック/EPUB/PDF/TXT、音楽がMP3/AAC、画像がJPEG/GIF/PNG/BMP、通信はIEEE 802.11b/g/n無線LANとCDMA2000 1x EV-DO Rev.0/A(PRS-G1のみ)。メモリは2GB(1.4GB利用可能)で、書籍は約1,400冊、コミックは約35冊保存可能。PCとの接続および充電はUSBを利用する(ACアダプタは別売)。このほかインターフェイスとしてmicroSDカードスロット、ヘッドフォンジャックを備える。なお、3Gの海外ローミングは非対応。
対応OSは、Windows XP/Vista/7、Mac OS X 10.5.8以降。本体サイズは約110×173~173.3×9.4~10.1(PRS-G1)/8.9~9.6(PRS-T1)mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約185g(PRS-G1)/約168g(PRS-T1)。本体色は、PRS-G1がブラックとホワイト、PRS-T1がブラック、レッド、ホワイト。
バッテリはリチウムイオンで、バッテリ持続時間はPRS-G1が約20,000ページで、無線オフ時は最長7週間、3G利用時は最長3週間、PRS-T1は約14,000ページで、無線オフ時は最長約5週間、Wi-Fi利用時は最長3週間利用できるとしている。
オプションで、ブックカバー(全3色)、ライト付きブックカバー(全2色)、ACアダプタが発売。価格は順に、3,675円、5,985円、3,675円。ブックカバーはPRS-G1とPRS-T1で共用。
ブラック | ホワイト | レッド |
左側面のカバー内にmicroSDカードスロット | 下面に、microUSB、ヘッドフォン端子、電源スイッチ | カバー(白) |
開くとこのような感じ | 既存モデル(右)との比較。若干小さく、そして軽くなっている |
(2011年 9月 29日)
[Reported by 若杉 紀彦]