富士通および富士通アイソテックは、7月31日、福島県伊達市保原町の富士通アイソテックで、「2010年 富士通パソコン組み立て教室」を開催した。組み立てたのは、6月18日に発売したばかりの3Dパソコン「ESPRIMO FH550/AN」。今回のパソコン組み立て教室は、世界初の3Dパソコンの組み立て教室となった。
同社では、「次代を担う小中学生を対象に社会学習の機会を提供し、パソコンの組み立てや工場見学などを通じて、ものづくりの楽しさ、自分で作ったものを使う喜びを体験してもらうことを目的としている」と主旨を語る。
対象は、小学校5年生~中学校3年生。29組58人の親子が参加したうち、福島県内は19組。そのほか、兵庫、大阪、京都、静岡、埼玉、千葉、宮城、山形の各県からも参加した。29組中15組が小学生、24組が男の子の参加だった。
初の3Dパソコンの組み立ては、約1時間半をかけて、18種類の部品と3種類35本のネジを使い、14カ所のコネクタを接続するという内容になった。
「生産ラインにおいては、40部品、86本のネジを使い、25個のコネクタ接続を行ない組み立てている。難しい部分は事前に組んでおいたが、コネクタ接続などについては、むしろ子供のほうが器用にできるかもしれないと考え、昨年の10カ所よりも多くし、モノづくりを体感してもらえるようにした」という。
もともとノートPC用の部材を多用している製品だけに、細かい配線が特徴となっている。数多くの配線の中には、やや難しいところもあったが、子供たちはうまく作業をしていた。
挨拶する富士通アイソテックの増田実夫社長 |
富士通アイソテックの増田実夫社長は、「今年の教室で組み立ててもらうのは、3Dパソコンしかないと考えた。例年より夏モデルの発売時期が遅いタイミングだったこともあり、まさに最新のPCを組み立ててもらうことになった。参加費用は昨年よりも若干上昇したが、それでも満足していただけたと思っている。組み立てあがったPCを見て喜ぶ子供たちの姿がそれを証明している。自分で作ったPCで、ぜひ3Dを楽しんでもらいたい」とした。
PCを組み立てたあとには、全員で電源を入れて起動。続いて、3Dの体験を行なった。
富士通の3Dパソコンの特徴は、内蔵した3Dカメラで3Dコンテンツを作れる点。参加者のほとんどが、自分の顔を初めて3Dで撮影し、それを自分が作った3Dパソコンで再生するという体験をしたことになる。
午後1時からスタートした組み立て教室では、増田社長か挨拶。「PCの内部を見る機会は少ないが、ひとつひとつの部品を見てもらいながら、自分で作るという思いを込めながら作ってほしい。今回の教室では、3Dパソコンを実現するために必要になる部品を組み込まなくてはならない。しっかりと組み立てないと3Dを見ることができなくなるかもしれない」と、ジョークを交えて説明しながも、「わからないことがあったらサポーターに聞いてほしい。しっかりとサポートするので安心して作ってほしい」とした。
実際の組み立ては午後1時10分からスタート。2組に1人のサポーターが付き、子供たちの組み立てを支援した。午後1時55分には前半が終了し、10分間の休憩を挟んで、2時5分から後半をスタート。2時34分にはすべての組み立てが終了した。その後、工場のPC生産ラインを見学。その後、組み立て教室の会場に戻り、全員でPCの電源を入れ、すべてのPCが無事起動した。引き続き、自ら作ったPCで3D機能を体験し、午後4時30分にはすべてのプログラムが終了した。
では、写真で組み立て教室の様子を見てみよう。
●組み立て作業後半
(2010年 8月 2日)
[Reported by 大河原 克行]