富士通パソコン組み立て教室 |
富士通アイソテック株式会社は25日、富士通株式会社と共同で「富士通パソコン組み立て教室」を、福島県伊達市の工場で開催した。6回目となる今回は、30組の親子が参加し、液晶一体型PC「DESKPOWER F/D70D」を組み立てた。
参加者は小学5年生から中学3年生の親子30組で、6割が開催地の福島より、残り4割がその他の地域より集ったという。今回組み立てたDESKPOWER F/D70Dは19型液晶を採用した一体型PCで、Core 2 Duo P8700(2.53GHz)、4GBメモリ、1TB HDD、地上派デジタルチューナ、DVDスーパーマルチドライブ、Windows Vista Home Premiumを搭載。同構成の直販価格は141,800円だが、参加費用は100,000円で、さらに組み立ての体験や工場見学ができ、充実したイベントになっている。
担当者は、今回作成するPCについて、「デスクトップと謳っているが、ノート用のプラットフォームを採用したマシンのため、コネクタ類が小さく取り付けが難しいかもしれない」とコメント。実際の組み立てシーンでも、ケーブル類の取り回しやクランプなどに気を遣うことがあった。
●組み立て開始富士通アイソテック 増田実夫氏 |
組み立て作業の開始に先立ち、富士通アイソテック株式会社 代表取締役社長の増田実夫氏が挨拶。
「普段はPCの中身を見る機会はないと思います。既に分解された状態にありますが、そこからどういったかたちで、順番で、部品が組み上がっていくのか、PCの製品になるのか、ということをぜひ体験していただきたい。今回作っていただく製品は非常に薄い製品になっていますが、設計やどういった工夫により薄くしているかを体験していただけるでしょう」と述べた。
前準備として、エプロンの着用、静電気による破損を防止するアースバンドの着用、時計やブレスレットなどを取り外すことが指示された。また、ネジ止めのコツとして、ネジを回して止まった所からさらに45度回す“3Kgの力”と、90度回す“5kgの力”の2つが説明された。
組み立てられるマシンは、すでに液晶パネルやCPUなど一部パーツが組み込まれた状態。そして組み込むパーツはナンバリングされ、ネジについても規定の数量で仕分けられている。順番にパーツを組み、数を確認しながらネジ止めできるように配慮されている。
静電気による破損を防止するアースバンド | 今回組み立てるパーツ一式 | 組み立てるマシンの基礎部分。一部のパーツは既に組み込まれている |
ナンバリングされたパーツ | 規定の数量で仕分けられたネジ |
以下より、実際の組み立て工程を写真で紹介する。
一旦休憩を挟みつつ、約90分で組み立てが完了すると、富士通アイソテックの従業員により同じマシンの組み立てがデモされた。専用の電動ドライバを用いて約8分1秒で組み立てたが、実際の工場ではライン作業により約80秒につき1台が組み立てられるという。
その後、PCを起動する前に、完成したPCとの記念撮影や同社の製造工場を見学を実施。トヨタ式の採用やパイプを用いたラインの設置などによる効率を高めるための取り組みが紹介された。
再び会場に戻ったところで、司会者の号令と共にPCの電源をONにする。全員のPCが無事に起動。「組み立て完成おめでとう!」のメッセージが表示され、拍手が巻き起こった。その後はタイピングのエクササイズや、Intel製CPUとWindows 7の紹介が実施された。今回組み立てたPCは後日、同社によるチェックを経て参加者の元へと郵送される。
同社の従業員は約8分1秒で組み立てる | 全員のマシンが無事に起動 | 「組み立て完成おめでとう!」のメッセージ |
(2009年 7月 27日)
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