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「富岳」超えを狙う2nmプロセッサ。富士通「MONAKA」の実物ウェハが公開
2026年3月3日 06:13
富士通は、同社から分社化されたネットワーク機器ベンダーの1FINITYとMWCにブースを出展。2027年度に出荷を目指しているArmプロセッサ「MONAKA」のウェハを公開した。
1パッケージあたり144のArmv9-Aコアを搭載するMONAKA
富士通のMONAKAは、理化学研究所(理研)のスーパーコンピュータ「富岳」に採用されているArmプロセッサ「A64FX」の後継となる。A64FXが7nmで製造されているのに対して、MONAKAのCPUコアはTSMCの2nmで製造。さらにキャッシュ(5nm)やI/O Die(5nm)などが2D(IOD)や3D方向(SRAMの上にCPUコア)に積層されるという3Dチップレット構造になっている。
CPUコアは1つのソケット(2ソケットに対応)あたり144コアのArmv9-Aアーキテクチャ(SVE2に対応)になっており、12チャネルのDDR5メモリ、Confidential Computingに対応。I/O周りではPCI Express 6.0(CXL 3.0)をサポートする。
すでに富士通は、NVIDIAとNVLink Fusionへ対応することを明らかにしているが、今回富士通が公開したスライドではNVLink Fusionに関しては何も触れられていない。そのため、以前富士通が示唆した通り、最初のバージョンのMONAKAではNVLink Fusionに対応せず、将来のバージョンでの対応になると考えられる。
MONAKAは、データセンター業界で最近盛んに使われている「ソブリン要件」と呼ばれる他国のサプライチェーンや、データ保存場所などに依存しない国産ITへのニーズという観点から、今後より重要になっていく可能性がある。
たとえば、防衛省のような国家的利益を左右するような組織にとって、そのITシステムが他国のシステムに依存しているというのでは、機密保持の観点で問題があるし、経済封鎖などが起きたときに防衛システムが使いものにならなくなるという懸念がある。
ハードウェアの国産化も今後は「ソブリン要件」の中に入ってくる可能性が十分にあるといえ、その意味でMONAKAのような国産CPUを国内のメーカーが取り組むことに大きな意味がある。
実物パッケージとウェハが公開。2027年度の商用化に向けて開発中
今回富士通はそのMONAKAのワーキングサンプルとなるパッケージにダイなどが混載されているエンジニアリングサンプルと、SDRAMとCPUダイが3D方向に積層されているウェハの展示を行なった。
MONAKAでは、シリコンインターポーザの上に、2D方向の5nmで製造されるIOD、同じく5nmで製造されるキャッシュとなるSRAMが混載されており、さらにSRAMの上にCPUダイが3D方向に積載されるという2D/3Dの両方を利用したチップレット構造になっている。
富士通が公開した実際のパッケージのサンプルでは4つのSRAM+CPUコアと1つの巨大なIODがあるのを確認。300mmのウェハには、すでにCPUコアがSRAM上に積載されている形になっており、複数のSRAM+CPUコアも確認できた。
富士通の説明員によれば、現在予定通りに開発が進展しており、2026年の夏頃にサンプル提供が開始され、2027年度に商用出荷がされる計画とのことだ。

















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