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PC大手3社が悲鳴、DRAM枯渇で値上げラッシュへ

 デル、レノボ、HPの世界PC市場シェアトップ3社が、昨今のDRAM価格高騰と深刻な供給不足を受け、相次いで製品値上げを予告する異例の事態となっている。

 TrendForceの報道によれば、デルのジェフ・クラークCOOは「かつてない速度でメモリコストが上昇している」と吐露。同社は顧客に対し緊急のアラートを発しており、早ければ12月中旬にも15~20%の値上げに踏み切る可能性がある。

 同報道によると、レノボも事態を深刻視しており、顧客に対して「現在の見積価格は2026年1月1日にすべて無効になる」と通知した。このため、同社は値上げ前の早期発注を強く推奨している。

 Asia Business Dailyは、HPのエンリケ・ロレスCEOのコメントを掲載。同氏は「2026年下半期は特に厳しい状況になる」と予想し、必要に応じて値上げを行なう可能性を示唆した。また、ロレス氏は、メモリチップが標準的なPC製造コストの約15~18%を占めると指摘した。

 Chosun Bizが報じた業界筋の情報によれば、主要DRAM部品の価格は前年比で70%上昇しており、一部では170%の急騰を記録している。この影響を受け、主要各社はいずれも2026年度の製品計画の見直しを迫られている模様だ。