ニュース

島根富士通で「出雲モデル」の組み立て教室

~19組の親子が1時間30分をかけて挑戦

島根県のキャラクターである「しまねっこ」が登場。組み立て教室初参加だ

 島根富士通は8月2日、島根県出雲市の島根富士通において、夏休み恒例となった「富士通パソコン組み立て教室」を開催した。小学校5年生~中学生3年生の親子が対象のイベントだ。

 島根富士通は、富士通製ノートPCの国内生産拠点であり、そのノウハウを活かして、組み立て教室を毎年開催しており、今年で9回目になる。

 島根富士通では、「学校で学ぶことのできないモノづくりや、工場見学の体験の場を提供することで、子供たちの忘れられない思い出や、モノづくりへの興味および製品開発などへの関心を育む貴重な機会になる。また、地元企業として、地域への社会貢献という目的もあり、親子での貴重な体験ができる場としても好評である」としている。

 参加したのは、19組の親子。島根県内からの参加者が7組、愛知県や大分県などの県外からも12組が参加した。内訳は小学5年生が4人、小学6年生が6人、中学1年生が3人、中学2年生が3人、中学3年生が3人。男の子が15人、女の子が4人。

 今回、組み立てたのは、ノートPCの「LIFEBOOK AH77/R」だ。

 LIFEBOOK AH77/Rは、タッチ対応の15.6型ワイド フルHD(1,920×1,080ドット)Wide Angle液晶パネルを搭載したノートPCで、CPUにはCore i7-4712HQ(2.3GHz、Turbo Boost時3.30GHz)を搭載。デュアルチャネル対応DDR3L PC3L-12800メモリを8GB、約1TBのHDD、BDXL対応BDドライブ(スーパーマルチドライブ機能対応)を採用している。参加費用は、122,000円。

 本体カラーは、アーバンホワイト、シャイニーブラック、ガーネットレッドから選択可能で、それぞれ6人、6人、5人が選択した。

 生産工程では、123点の部品、62本のネジを使用し、14分で完成させるが、組み立て教室では、組み立てやすいようにあらかじめ組み立てておいた部分もあり、15点の部品、30本のネジを使用し、約1時間30分をかけて組み立てた。

 「今回の教室では、実際の4分の1の作業を体験し、出雲の匠を体験してもらう」とし、1組に1人に島根富士通の社員がついて、組み立てをサポートした。

 島根富士通の宇佐美隆一社長は、「島根富士通は、匠の技によってPCを生産しているが、今日は難しいところまでは事前に組み上げており、組み立て教室の作業そのものは難しいことはない。また、毎日PCを組み立てているスタッフがみなさんをサポートする。ぜひ楽しんでもらいたい」と挨拶した。

 午後1時から開始した組立教室では、まず、島根県のキャラクターである「しまねっこ」が登場。参加者全員が、しまねっこと一緒に「しまねっこ体操」をした後、組み立て作業に関する注意事項を説明。午後1時30分頃から、実際に組み立てを開始した。午後2時10分には前半が終了し、10分間の休憩を挟んで、後半をスタート。午後3時に全ての組み立てが終了した。

 全員で同時に電源を入れたところ、全てのPCの画面に「出雲MODEL」のロゴが表示され、無事に起動した。

 その後、参加者は工場見学を行なった。

 タブレット端末を用いた電子スタンプラリーにより、「双腕ロボットと玉入れ」、「3Dプリンターを体験」、「チャンバーに入ってみよう」、「パソコンの試験を体験してみよう」、「ねじ締め競争」の5つの体験を通じて、5個の電子スタンプを集めた。双腕ロボットや3Dプリンタは、実際に組み立てラインなどで利用されているもので、社員のアイデアによって、それを今回のイベント用に仕立てあげた。

 組み立て教室の様子を写真で見てみよう。

組み立て教室の様子

組み立て教室を開催した島根富士通
今回組み立てる「LIFEBOOK AH77/R」
ご当地キャラの「しまねっこ」を知らないという参加者がいて落ち込む
参加者全員が、しまねっこと一緒に「しまねっこ体操」を行ない、体をほぐした
挨拶する島根富士通の宇佐美隆一社長
スタッフは富士通のPC事業のキーワードである「匠」と「疾風」の文字をあしらったポロシャツを着用

「LIFEBOOK AH77/R」の部品

ベースユニット
無線LANモジュール
冷却ファン
フレキシブルケーブル各種
スピーカー
LANボード
BDドライブ
HDD
「Dカバー」と呼ばれる底面部のカバー
「Eカバー」と呼ぶ背面側のカバー
Eカバーのロック
バッテリ
30本のねじを使って組み立てる
参加者用に用意されたエプロン、手袋、アースバンド
今回から登場したタブレットによる組み立てマニュアル。島根富士通で生産している「Q584」を使用
2種類のドライバーを使用する。もう1本は大人用

LIFEBOOK AH77/Rを組み立てる様子

最初の作業はマザーボードの固定
続いてフレキシブルケーブルを接続。USBポート用のサブボードとの接続
反対側をマザーボードに接続する
フレキシブルケーブルの接続作業が続く
無線LANモジュールを組み込む
冷却ファンを搭載する
冷却ファンのケーブルを接続
液晶ディスプレイのケーブルを接続
ドライブを組み込む
続いてスピーカーを取り付ける
配線ケーブルの処理を行なう
無線LANモジュールにケーブルを接続する
スピーカーや無線LANのケーブルをテープで固定
組み立て教室の様子
子供たちの作業を見守る宇佐美社長
これで前半が終了
後半最初の作業はLANボードの組み込みから
フレキシブルケーブルの下にHDD保護用のシートを取り付ける
続いてHDDの取り付け
これでベースユニット側の取り付けは完了
Dカバーを取り付ける
Dカバーの固定作業
バッテリの取り付け
Dカバーの取り付けが完了したところ。メモリやバッテリの着脱ができる構造
Eカバーの取り付け作業
Eカバーをねじで固定する
Eカバーロックを取り付ける
カチっというまで手で押し込む
これで完成。ディスプレイを開けてみる
完成したLIFEBOOK AH77/R
全員で電源を入れる
「出雲MODEL」の文字が表示された

工場見学の様子

スタンプラリーもタブレットを利用して行なう
5つの体験ポイントを回ることになる
電動ドライバーによるねじ締め体験
双腕ロボットを使った玉入れ。腕が自由自在に動くので玉を入れるのが難しい
3Dプリンタを活用したお土産づくり体験
3Dプリンタを使って、5分の1サイズのLIFEBOOK。参加者の写真はその場でプリントして貼り付けた
チャンバー体験。0度と40度の2つのチャンバーに入る
パソコンの試験を体験するコーナー
中にはテスト中のノートPCが置いてあった
参加者はタブレットを持って各ポイントでチェック
体験ポイントをまわるたびにタブレットでQRコードを撮影
撮影するとしまねっこが現れる
全ポイントを回るとスンタブラリークリアの表示が出る
参加者を見送る宇佐美社長

(大河原 克行)