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ワコム、あらゆるスペックが向上した8年ぶりのプロ向け板タブ。Pro Pen 3にも対応
2025年2月12日 14:00
ワコムは12日、プロクリエイター向けペンタブレット「Wacom Intuos Pro」の最新モデルを発表した。small、medium、largeの3種類を用意し、ワコムストアでの価格は順に4万1,580円、6万2,480円、8万2,280円。
2017年に発売されたWacom Intuos Proの後継機となるモデル。前モデルより小型軽量化しつつ、描画範囲は広くなり、バッテリ駆動時間も長くなっている。
具体的には、厚さは最薄部で4mmとなるほか、重量はlargeモデルの場合、従来の1,300gから660gに減少している。バッテリ駆動時間は12時間から16時間に向上した。なお、マルチタッチ機能は非搭載となった。
描画範囲のアスペクト比は、一般的なモニターで使用しやすい16:9を採用する。描画部分には、描き心地を損なうことなく芯の削れやすさを軽減する、取り換え可能の「オーバーレイシート」を備える。同社によると、従来の1.5倍~2倍の削れにくさを実現しているという。
本製品は、ペンタブレットとして初めて「Wacom Pro Pen 3」に対応する。デュアルペンテクノロジーもサポートし、文房具メーカーコラボのデジタルペン(UDペン)も利用できる。
また、キーボードとの併用に便利な「ExpressKey」および新機能の物理ダイヤルを本体上部に搭載する。専用ソフト「Wacom Center」により各ボタンの割り当てが可能で、同社は割り当て用のプリセットも用意する。
接続はUSB有線とBluetoothに対応し、最大3台のPCと接続できる。新機能の「USB/Bluetoothセレクター」により、ケーブルの抜き差しなしでデバイスを切り替えできる。
本体サイズ/重量は、smallが215×163×7mm/240g、mediumが291×206×7mm/411g、largeが377×253×7mm/660g。内部に替え芯や芯抜きを収納できる、新デザインのペンスタンドも同梱する。
キーボードほぼ必要なしの高い操作性、持ち運びもしやすい
Wacom Intuos Proの報道者向け発表会では、イラストレーターの吉田 誠治氏がゲストとして登壇し、本製品の使用感を語った。吉田氏は、本製品のダイヤルキーを特に気に入ったと話し、従来の静電式タッチホイールで発生していた誤操作の心配がなく直感的に操作できると高く評価した。
ExpressKeyとの併用で、キーボードをほぼ操作せずに作業できるようになったといい、快適な操作性を強調した。薄型化によりデスクとの段差が解消されたことや、携帯性が向上したことで外出先での作業が格段にしやすくなったこともメリットとして挙げた。
同社の板タブユーザーである吉田氏にとって、Wacom Pro Pen 3の対応は待望の進化だったという。芯の遊びや回転がなくなり、より描きやすくなったと語る。芯の消耗についても、従来は頻繁にペン芯を交換する必要があったが、今回のモデルでは1週間使用してもほぼ削れず、驚いたという。
同氏は本製品に関して、板タブユーザーなら使うべきと推奨し、自身も買い替えを検討していると語った。