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起動時にBitLocker回復画面が表示されるなら、それは最新Windows Updateの不具合かも

 先頃はCrowdStrikeの不具合により、Windowsデバイスで起動時にブルースクリーンエラー(BSOD)が発生して起動できなくなる障害が多発したのだが、起動時にBSODではなく「BitLocker」に関する画面が表示されたのなら、それはCrowdStrikeの問題ではなく、7月9日にリリースされたセキュリティ更新プログラムの不具合によるものかもしれない。

 Microsoftによると、9日にリリースされた「2024年7月のWindowsセキュリティ更新プログラム(KB5040442)」をインストールすると、デバイス起動時にBitLocker回復画面が表示される場合があるという。特に設定において「デバイスの暗号化」オプションを有効にしている場合、この問題が発生する可能性が高くなるとのこと。

 影響を受けるOSはWindows 11 23H2/22H2/21H2、Windows 10 22H2/21H2、およびWindows Server 2008以降。

 この画面が表示された場合は、本来のBitLockerの回復と同様に「回復キー」を入力すれば正常に起動できるようになる。回復キーは一般個人であればMicrosoftアカウントに紐づけられているため、「BitLocker回復画面ポータル」にアクセスして手順通りに操作すれば取得できる。

 ただ、以下の関連記事でも触れている通り、回復キーが不明な場合はドライブの復元は事実上不可能であるため、残念ながらWindowsの再インストールやリカバリを行なうしか手段はない。

 ちょうどCrowdStrikeの問題が発生した先週末、BitLockerの回復キーの記事へのアクセスが急増した。BitLockerを設定している場合、CrowdStrikeの問題解決に回復キーが必要であるというのは確かなのだが、「CrowdStrike使っていないのにBitLocker回復の画面が現れた」というユーザーは、こちらの不具合の影響を受けた可能性もある。

 ちなみに2022年8月に配布したセキュリティ更新プログラム「KB5012170」でも、インストール中にBitLocker回復キーが求められてしまう現象が発生している。