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2023年第4四半期のDRAM売上は前期比30%増。TrendForce調べ

2023年第4四半期のDRAM売上上位6社

 TrendForceは5日、2023年第4四半期のDRAMに関する市場調査結果を発表した。これによると、大手メーカーの戦略的な生産管理などにより、価格が上昇するとともに出荷数も増加。同四半期のDRAM業界全体の売上は174億6,000万ドルと、前期比29.6%増となった。

 メーカー別でみると、第4四半期の売上トップはSamsungで、前期比51.4%増の79億5,000万ドルとなった。1αnm DDR5の出荷量の急増や、サーバー向けDRAMの出荷量が60%以上増加したことなどが影響し、上位5メーカーの中で最も伸び率も高かった。

 2位はSK hynixで、同20.2%増の55億6,000万ドル。出荷数量では1~3%の微増となったが、特に高密度サーバー向けDRAMモジュールなど、HMBとDDR5の価格優位性の恩恵を受けたかたち。3位はMicronで、同8.9%増の33億5,000万ドル。競合と比べてHBMとDDR5のシェアが比較的低いことが影響した。

 続く4位はNanyaで2億7,400万ドル(同12.1%増)、5位はWinbondで1億3,300万ドル(同19.5%増)、6位はPSMCで3,900万ドル(同110%増)などとなった。PSMCはスポット価格および契約価格が徐々に上昇した恩恵を受け、大幅な売上増を記録した。

 生産能力計画については、Samsungは2023年第4四半期に大幅減産をしたが、その後2024年第1四半期は稼働率80%まで回復。2024年下半期には需要が大きく高まると予想されており、生産能力の増加も続くという。SK hynixは、特にHBM3eの量産が始まるなど、HMBの生産能力を積極的に高めるものとみられ、Micronは、HBM、DDR5、LPDDR5製品における1βnmプロセスのシェア拡大を目指し、準備を進めているとしている。