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コンデジのような形状になる「Xiaomi 14 Ultra」を発表。新タブレットも
2024年2月26日 13:15
スマートデバイスメーカーのXiaomiは、スペイン・バルセロナ市で2月26日(現地時間)から開催されるMWC 2024に先だって、グローバルのメディアを対象にした記者会見を開催し、フラッグシップスマートフォン「Xiaomi 14」シリーズをグローバルに発表した。
ドイツのLeicaと協業して開発されたカメラが搭載されており、最上位モデルのXiaomi 14 Ultraはオプションのカメラグリップなどを用意し、プロカメラマンのニーズも意識した製品となっている。
また、12.4型ディスプレイとSnapdragon 8 Gen 2を採用したタブレット「Xiaomi Pad 6S Pro」を発表した。オプションのフォリオキーボードとペンも用意されており、クラムシェル型PCライクに利用できる。8GBメモリ+256GBストレージのスペックで、699ユーロで販売される計画だ。
プロカメラマン向けのグリップキットなども提供されるXiaomi 14 Ultra
Xiaomi 14シリーズは、Xiaomiのスマートフォンの中ではフラッグシップ向けとなる製品で、製品そのものは昨年(2023年)に既に中国向け製品が発表されている。
今回発表されたのはグローバルに展開されるXiaomi 14シリーズで、中国向けに発表された「Xiaomi 14 Ultra」、「Xiaomi 14 Pro」、「Xiaomi 14」という3つの製品のうち、もっともハイエンドなXiaomi 14 Ultraと、メインストリーム向けのXiaomi 14の2製品になる。グローバルにはXiaomi 14 Proを提供する計画は現時点ではないとのことで、中国専売モデルということになりそうだ。
Xiaomi 14シリーズは、昨年のMWCでグローバル向けに発表されたXiaomi 13シリーズの後継となる製品で、以前から同社が協業している、ドイツのカメラメーカーLeica(ライカ)との共同開発した、カメラにこだわった仕様が特徴となっている。
上位モデルとなるXiaomi 14 Ultraは4レンズで、標準広角の23mm(1X)レンズ向けにはLeicaの1インチCMOSモジュール(5000万画素)を採用しているほか、超広角12mm(0.5X)、中望遠75mm(3.2X)、望遠120mm(5X)にはソニーセミコンダクターのIMX858のCMOSモジュール(5000万画素)を採用しており、いずれのレンズを利用した場合でも高画質に撮影できるようにLeicaが調整していることが特徴となる。F値を調整できるシームレスに調整できる機能が特徴で、F1.63~F4までの間で調整して画質を調整することが可能。
また、Xiaomi 14 Ultra用にはオプションとして「Xiaomi 14 Ultra Photography Kit」が用意されており、コンパクトカメラのようなグリップやフィルタを装着できるアダプターが用意される。それによりプロカメラマンなどがコンテンツ制作に使いたいニーズに応える。
Xiaomi 14は3レンズで、「Light Fusion 900」というXiaomiが開発したイメージサンサーを採用しており、標準広角23mm(1X)、超広角(0.6X)、中望遠75mm(3.2X)の3つのレンズを備えている。いずれのモデルもXiaomiが開発したAIソフトウェアによる機能拡張が用意されている。
SoCはQualcommのSnapdragon 8 Gen 3を搭載
SoCはいずれもQualcommのSnapdragon 8 Gen 3に対応しており、Xiaomi 14 Ultraは16GBメモリ+512GBストレージ、Xiaomi 14は12GBメモリ+256GBストレージ、ないしは12GBメモリ+512GBストレージとなっている。
ディスプレイはXiaomi 14 Ultraが6.7型AMOLEDでWQHD+/120Hz、XiaomiがAll Around Liquid Displayと呼んでいる、ガラス全体が盛り上がったように見える新しいカーブディスプレイとなっている。Xiaomi 14は6.35型AMOLEDで解像度は2760x1200ドット/120Hz。いずれも輝度は1,500cd/平方mで、ピーク時には3,000cd/平方mに達する。バッテリはXiaomi 14 Ultraが5,000mAh、Xiaomi 14が4,610Whで、いずれも90Wの急速充電となる「Hyper Charge」に対応している。重量はXiaomi 14 Ultraが219.8g、Xiaomi 14が193gとなっている。
OSは、Xiaomiが自社デバイスで共通に導入しているHyperOSが採用されている。今後スマートフォン/タブレットなどのスマートデバイスや、自動車(Xiaomiは本国の中国でSU7というEVを既に発表している)、IoT機器などで横断的に採用し、そうしたデバイスでの連携を強めていく計画だ。
今回発表されたXiaomi 14シリーズには、標準状態でHyperOSがプリインストールされている。なお、名前はHyperOSという名称だが、スマートフォンやタブレットのHyperOSはAndroidがベースになっており、Google Play StoreなどGoogleのサービスはもちろん利用することが可能だ。
欧州での価格はXiaomi 14 Ultraが1,499ユーロから、Xiaomi 14は999ユーロからになっている。なお、XiaomiはLeicaとのパートナーシップに基づくXiaomi 13シリーズを日本では販売しておらず、その理由はパートナーになるLeicaが日本では他社と契約していることが大きな要因だと考えられている(LeicaではないXiaomi 13T Proは販売されている)。記者会見後の質疑応答でこの件を質問してみたが、両社ともに「ノーコメント」で、今回のXiaomi 14シリーズに関しても、日本市場への投入があるかどうかは不透明な状況だ。
12.5型3Kディスプレイ/Snapdragon 8 Gen 2を採用したXiaomi Pad 6S Pro、価格は699ユーロから
Xiaomiは同時に新しいタブレットとなるXiaomi Pad 6S Proを発表した。SoCはSnapdragon 8 Gen 2で、8GBメモリ+256GBメモリ、12GB+512GBメモリの2つのグレードが用意される。
ディスプレイは12.4型3K(3,048×2,032ドット)/144Hzの液晶ディスプレイで輝度は最大で900nitとなっている。カメラは背面カメラが5,000万画素、深度用のカメラも用意されている。前面カメラは3,200万画素。バッテリは10,000mAhで、120WのHyperChargeに対応しており、35分で100%まで充電できる。ポートは左側にUSB Type-Cが用意されており、USB 3.0のモードでデータ通信が可能。無線関連はWi-Fi 7とBluetooth 5.3に対応。
オプションでフォリオキーボードとペンが用意されており、クラムシェル型PCライクに使え、ペンを利用してコンテンツ作成などを行なうこともできる。価格は本体が699ユーロ、キーボードフォリオは169ユーロ、ペンは99ユーロとなっている。