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折りたたみ式スマホのハードルを下げる新たな選択肢「motorola razr 40」
2023年11月21日 09:45
モトローラ・モビリティ・ジャパン合同会社は20日、折りたたみ式スマートフォンの廉価モデルとして、SIMフリー版の「motorola razr 40」およびソフトバンク版の「motorola razr 40s」を発表した。
本稿では同日行なわれた新製品発表会の模様を中心にお届けする。製品の詳細な仕様などについては既報を参照いただきたい。
折りたたみ式スマホの市場が徐々に拡大。価格を抑えて手に取りやすく
発表会では同社代表取締役社長の松原丈太氏が登壇。まず、2023年がmotorolaの前身企業の設立から95周年、モバイルビジネスの立ち上げから50周年にあたる年で、motorolaにとって2つの意味で節目の年になると語った。
市場動向については出荷台数でみると、ここ数年間は伸び悩んでいたのに対し、2023年度は前年度比で94%増になる予想で、大幅な成長を達成できる見込みだという。国内外でも大きな反響のあった折りたたみ式「motorola razr 40 ultra」、MediaTek製SoC採用やFeliCa対応のミドルレンジ「motorola edge 40」、ワイモバイル向けモデル「motorola g53y 5G」の3機種が牽引したとしている。中でも折りたたみ式については、徐々に市場が広がりつつあるという。
今回のmotorola razr 40は同社にとって今年度2機種目の折りたたみ式スマートフォンの投入となる。これについては、プレミアムな価格帯の製品を手に取りやすい価格帯にも広げ、ユーザーにとっての新たな選択肢を提供するとともに、もっと面白くて今までと全く違う可能性を感じてもらえるような製品を出し続けたいといった考えによるものだと説明した。
ソフトバンクは保証サービスと10万円を切る価格でユーザーの不安を払拭
続いて、ソフトバンク株式会社 モバイル事業推進本部 本部長の郷司雅通氏が登壇。今回、ソフトバンク版となるmotorola razr 40sを採用するに至った経緯などについて説明した。
ソフトバンクでは2008年のiPhone投入をはじめとして、さまざまなコラボレーションを通じてスマートフォン分野における挑戦をしてきた。モトローラとのパートナーシップも近年強めており、今回のmotorola razr 40sについても国内MNOではソフトバンクが独占販売するかたちとなる。
採用に至った理由については、グローバルでの2023年の折りたたみ式スマートフォンの出荷台数は前年比で1.5倍になると予想され、市場の成長が見込まれることから、市場価値があると判断したからだと説明。一方で、壊れやすい、端末代金が高いといった声も少なくないが、iCrackedによる即日修理や安心保証パックネクストといったサービスを展開するほか、一括購入時の価格が9万9,680円からと、10万円を切る価格で提供することで、そういったユーザーの不安要素を払拭できるとアピールした。
国内で要望の多いおサイフケータイにも対応
最後に、モトローラ・モビリティ・ジャパン合同会社 キャリアプロダクト部 開発事業部長の伊藤正史氏より、製品に関する説明が行なわれた。なお、SIMフリー版とソフトバンク版の違いに関しては、対応バンドなどを含めハードウェアは共通で、プリインストールのアプリなどのソフトウェア面がやや異なるという。
筐体デザインとしては、折りたたむと胸ポケットなどにも収まるサイズ感やヴィーガンレザーの採用による高級感が特徴。しずく型ヒンジにより折り目が目立ちにくく、畳んだ際の隙間をなくしているほか、自由な角度で開ける設計で、半分だけ開いたりテントのように立てたりと、さまざまな使い方ができる。
また、すでに投入済みのmotorola razr 40 ultraと異なる点として、FeliCaおよびおサイフケータイのサポートが挙げられる。日本市場では要望の多い機能で、利便性の向上を図った。加えて、IP52相当の防水防塵性能も確保。変形機構を持つ折りたたみ式スマートフォンの特性上、中でも防塵性能は重要性が高く、しっかり保護しているとアピールした。
SoCとしてSnapdragon 7 Gen 1を採用するほか、8GBメモリ、256GBストレージを搭載し、高い性能と十分なストレージを確保。ディスプレイはメインが144Hz/1,080×2,640ドット有機EL、サブが60Hz/368×194ドット有機ELを備える。サブは時計表示のほか、通知やメディアコントロール、カメラのプレビューなどにも利用できる。
カメラは背面に6,400万画素メイン、1,300万画素超広角+マクロ、前面に3,200万画素を搭載。多彩なカメラモードに加え、本体の変形機構を活用した撮影モードも用意する。
バッテリ容量は4,200mAhで、30WのTurboPowerチャージおよび5WのQi無接点充電にも対応。生体認証は顔と指紋の両方をサポートしている。
本体カラーは、SIMフリー版がセージグリーンとバニラクリームの2種類。ソフトバンク版ではこの2色に加えて限定色としてサマーライラックが用意される。以下、実機を写真にて紹介する。